水面の風景プラン

目標は金閣寺の池での制作。今はその為の実績づくりで頑張っています。by 平間雅己

各務原桜祭り・アートフェスタ2008を行ないました1

2008-04-17 11:28:25 | 各務原桜まつり
4月5日
        

今年も、昨年の野外美術展、ワークショップ、アートグッズ、鷲見君のモアイのかぶり物によるパフォーマンの印象がめでたく「各務原桜まつり」での美術展を開催する事が出えきました。

        

今年で2年目ということで気楽に考えていた所もあってスタートが出遅れた所もありますが、この2週間程前に「小牧アートフェスタ」に参加していたこともあって流石の岐阜都実行委員会のスタッフの皆さんも、こうしたお祭り騒ぎに少しお疲れ気味だったかな。

でも、やはり20万人の集る桜まつりの会場の雰囲気に押されるような感じで盛り上がってしまいましたわ。

で、今年は嵯峨芸術大学の梶田晋介君が参加。京都市内から岐阜県各務原市までした道を軽自動車で5時間かけて搬入に来てくれました。

        

夜7時半を過ぎ真っ暗な中、おまけに土砂降りの雨の中よく頑張って作品を搬入してくれたと感謝、感謝です(寒かった。。。)

岐阜で中学校の美術教員をされている清水英樹先生の教え子と言う事でご紹介があり、今回の参加となった梶田君。これを機会に僕達の活動に関わってみたいとの事でした。
このブログを読めば分かると思いますが、普通の美術大学では教えてもらえない市役所との交渉ごとや、企画の立案と持ってゆき方、それら全ての要素がくみ合わさって成立しているのが作品表現だと気が付くように誘えたら、彼にとって良い経験となるのではと思います。

そして、清水英樹先生の作品

 

昨年から、一貫して同様の作風で展示をお願いしています。
こうしたインスタレーションは1回大きな展示をしてしまうと、作者にしてみれば繰り返し同様の表現で発表し続けることに抵抗を感じるものなんですが、テレビのバラエティー番組の芸人さんと同じで、こちらが、もう飽きたと思ってからしつこく繰り返さないとなかなか世間では認知してもらえないように思うんですね。

増してや、大いなる岐阜の地で発信しようと思うと並大抵の事ではないはずなんです。

パーッと派手にダイナミックである事も重要ですが地道にしつこく何度もくり返しやってみせる事は、もっと重要だと思うんですよ。

そりゃ、メディアとしては新しい情報が欲しいので常に新作を求めて動いて欲しいでしょうが、その作家の本来のペースを乱してしまうような無理な変化を要求してしまう事も多いのです。
だから、逆を言えば、こうした岐阜の地だからこそ、じっくりと野外美術展示に取り組めるのだと思うのです。

また、大垣日大高校美術の大庭正也先生や、若手作家の野口君も、回数を重ねるたびに、的を得た展示方法を行なうようになってきたと思うんですね

        
           大垣日大高校 大庭正也先生

        
             造形作家 野口雄也君

        
           名古屋芸術大学の学生さん 赤井教祐君

何度も繰り返す事によって育まれる感性というものを大切にしてあげる。簡単なようですがなかなか難しいことです。
ひょっとしたら、これから10年ぐらいはそうした接し方を世の中に求めてゆく必要があるのではないかと思えています。

どのような形で、訴え、表現してゆくか考えなければならないように思いますね。

        
               アートグッズ

        
             アントニオ・モアイ?



小澤紀代美さんの参加型のアート。
小澤さんからは
「参加型アートを何とか一つですが作りました。自分で言うのもなんですが、受けると思います。ただし、オリジナリティはないといっても良いでしょう。」
とのこと。
まぁ、難しい芸術論とか桜を見て盛りあがっている会場の雰囲気の中では全くの無力なのでね。これもまた効果的な接し方であったように思います。

        
              桜祭モナニ~って感じですね?

以前、「岐阜加納ふるさと中仙道まつり」の役員さんから
「お芸術」という一段高い所から物を見るのではなく、祭りとして盛り上がる方向での参加を期待している」とのご助言をいただいた事もありますが、確かにその通りだと実感しましたね。

小牧アートフェスタに参加してきました その2

2008-04-11 20:48:35 | あれこれ。。
3月22日 その2
小牧アートフェスタの様子です。

        


        

岐阜都実行委員会で参加した学生の女の子達。
気が付くと、イベントに参加されていた着付けの紹介をされていた人達のはからいで祭りらしい華やいだ雰囲気に変身。

        

ついでに、モアイも変身。

        

モアイは名古屋造形大学研究室助手の鷲見広孝君によるパフォーマンスで、彼のかぶり物によるパフォーマンスの試みは、会場を活気のある非日常的な状態へと誘う役割を果たすものというコンセプトで行なわれています。

昨年の「各務原桜まつり」から登場したモアイですが、昨年一年間いろいろな会場を舞台でパフォーマンスを試み、彼の意図する狙いを見事に実現していたように思います。

イタリアのベニスで行なわれているベニスビエンナーレでも仮装が盛んに行なわれていますが、この試みはひょっとしたらそうした方向へと繋がる可能性があるのかも知れません。

そんな視点で、着物をまとった学生の彼女達を思い出してみると、衣服など身にまとう物には街の雰囲気を一転させる力がある事に気付きますね。

ひょっとしたら、「ファションをまとってもらうこと」が街の活性化には重要な要素で、衣料や繊維関係が衰退している現状はそのまま日本の現状を示しているのかも?と思えたりしきましたw



美術展示とう事で、野口雄也君の作品が光っていましたね。

        


        


彼は、この数年、カラーリングをした洗濯バサミによるグラディーションを野外空間で展開させてきました。

実は、こうしたインスタレーションの展示場所を決めるのはかなり難しい作業なんです。安全性と展示場所の管理者とやり取りもあるんですが、それよりもメンタル的なところで問題が大きくて、「責任」とか「こんな所を提案しても良いのだろうか」とか戸惑い悩むものなんです。

展示してしまえば、「なぁ~んだ」とうことになってしまう事が多いのですが、美術館とか画廊とかとは違い、そもそも作品を展示するべき場所ではない所へ、自分の意図する位置に作品を置く訳ですから並大抵のプレッシャーではありません。

そんなメンタル面で強くなったことを高く評価してあげたいですね。

あとは、グループとか団体などを頼らず、単独でインスタレーションを行なえるようになると作家としての方向性を示す事に繋がります。

またそんな作家が沢山集ると面白いですよね。



ワークショップの様子です。

「はんこ作り」のワークショップは、どの会場に行っても安定した集客力があります。

また、岐阜都実行委員会としてワークショップに参加してくれている学生も、日大大垣高校美術の大庭正也先生が「作業の導入部分でどのように子供達、大人達の心をつかむか」といった技術を実践してみせてくれているので指導力、教育法といった、これからの美術科教育に必要なものを吸収し学び取っている気がしましたね。

        


        



アートグッズの販売

アートグッズの販売は作品の運搬費用などを捻出する目的で運営しています。

とはいえ、実際の収益は一人当たりで平均すると数百円程度。電車賃やガソリン代にもなりません。

しかし、ここで得られたお金は、金額は少なくても「買ってもらえた」という絶対的な評価に重要な意味があって、作家としての自信に繋がっています。

        

        

        


また、自分たちで作った作品を売る為の接客行為には、作家として何が求められているか肌身で感じる良い機会にもなっています。

自分の制作活動をはじめる時、何が足りないのか、何が必要なのか。
それが自分にとってどのような意味があるのか。

先生から教えてもらうのではなく、自ら探るようになります。

作品表現をする者としての「造形理念」が形成され、経験に基づくより確かな作品を見つめる目も養われます。

作家が孤独に意固地になってアトリエに閉じこもるものではなく、拡大に広がるフィールドに自ら挑戦してゆくことが必要だと気が付くのではないでしょうか。

岐阜都実行委員会としての活動も常にその方向での展開に目を向けて行きたいものだと考えます。

。。。。もちろん、お楽しみ会の要素を残しながら(笑)

小牧市アートフェスタに参加してきました。

2008-04-08 21:16:59 | あれこれ。。
2週間程前の話になりますが、立て続けにアートイベントがあって参加。流石に疲れましたが、ちと体力が回復したので。。。。

3月22日
「小牧市アートフェスタ」と題した美術展に参加しました。

小牧市アートフェスタは
城下町での雰囲気の残る商店街で行われたイベントで商店街の人達が中心となって運営され、アートを介した人との触れ合いが心に残る芸術祭りだったように思いましたね。

今回は、岐阜都実行員会として団体名「みっくすさんど」の一員として加わり、小牧市アートフェスタ実行委員会の皆様の企画に参加する形で、これまでと同様に美術展示、アートグッズ販売、ワークショップの三本柱で行ないました。

僕の思いとしては、アーティストにこうしたイベントに参加してもらうなら、何かしらのメリットを考えなくては行けなくて、それはマスコミに取り上げてもらう事や何かしらの賞を受賞する事ではなくて、もっと単純に金銭的なメリットを得られる可能性を意図的に設ける事が必要だと思うんですね。

賞金で貰う10万よりも、自分の作品が本当に売れるのかどうかを大衆の中で試してみてそこで得られた千円に満たないであろう対価を受け取った時、不安が充実感に変わる。
また、そんな経験がアーティストの作家としての姿勢を育てる事に繋がると思うんですよ。

街を活性化する為に行なったアートフェスタですが、見方を変えればアーティストを育てることになったアートイベントであったことを声を大にして言いたいですね。

そして、作品やワークショップに対価を払い楽しんでいただけた方々が、実は「小牧アートフェスタ」にとって賞賛しなければならない人達で、極端な事を言えば、作家よりもそうした人達が「買って揚げて良かった」と思える仕組みを考えてあげればもっと広がりのあるイベントになってゆくように思いましたよ。

「小牧市アートフェスタ」の詳細は下記のブログに掲載していましたのでご紹介まで

http://zoukeishi.blog91.fc2.com/blog-entry-136.html