水面の風景プラン

目標は金閣寺の池での制作。今はその為の実績づくりで頑張っています。by 平間雅己

「水面の風景プラン 頑張れ東日本」と題して出品

2011-11-13 17:15:15 | 制作日誌

都市景観とか環境空間の

 

コンクリート、鉄骨、ガラスなどの建築資材

土や水、光そして木々など自然物

 

内在している少し別物な素材感をひっぱりだす。

 

幽玄的得体の知れない存在感を意図的に出現させる様な表現。

 

彫刻表現というよりは彫刻を設置する余裕すら空間に残しながら

かといって彫刻を引き立てる為の空間づくりではなく

似つかわしくない彫刻を拒む様なフィールドに感じさせてしまう。

 

そんな力(表現力、影響力)が理想なんだ。

 

 

今年の「学びの森フェスティバル」での展示では

 

「水面の風景プラン 頑張れ東日本」と題して出品しました。

 

 

 

僕の水辺を利用した表現は

ひょっとしたら津波を連想させるかも知れなくて出品に迷いましたが、

考えてみれば今年ほど自然の猛威に恐怖を感じた事はなくて

 

復興が本格的に進めば次第に猛威であった自然からも恵みを受け始め

激しさと優しさを感じる中で恐怖は畏怖への気持ちに変わり、

やがて、また、自然を敬う気持ちが育ち

 

世界が賛美した日本人の精神性を育(はぐく)むに違いない。

 

自然の猛威と畏怖。そこから育まれる自然を敬う精神性。

 

日本というこの国で国旗をイメージするこの形で

そんな事を感じさせるモニュメントとなればと願っています。

 


彫刻的な形から素材感に興味が移り空間表現へ。。。

2011-11-12 19:48:34 | 制作日誌

 

 

 

20年ほど前の学生時代には

環境と関わる風景画的な彫刻表現を求めて制作活動を行ってきました。

 

当初は油粘土でその造形を模索したけど答えが見つからず

多の素材にその可能性を探して石材を加工しました。

 

さまざまな形を試みましたが

彫刻的な形にこだわるほど、そこからはなれてゆく気がしてならなかった。

 

それよりも心引かれたのは

 

石材を加工するには、

ダイヤモンドカッターを冷やしたり、磨きあげたりするために

大量の水が必要となるのですが、そのときの

 

「水と石との関係」

「岩の濡れはだ」

 

だったんですね。

 

石が水に濡れる事で、それまで見えなかった美しい石の結晶が見えてきます。

そして、水が乾くとまた粉っぽい質感に戻ってしまう。

 

単なる自然現象なんですけど素材が本来持っている力強さって

そうした自然現象をともなう事によってはじめて発現するものだと

感じる様になったかな。

 

また、手にした小さな素材の中にも

大自然の自然現象の「たね」が内在していて、

ちょっとした切っ掛けさえあれば暴露しはじめる。

 

 

既存の都市空間の素材にほんの少しきっかけを作る事によって

内在している畏怖したくなるよな質感を暴露させる

 

僕の考えるインスタレーションはそれを目的に構成してゆくものなんだ。

 

 

 

 


野外展示でのキャプション台の効果。。。

2011-11-05 01:18:51 | 制作日誌

キャプション台

 

作品の題名や作家名など説明を張り付ける台座の事なんですが。

 

野外展示の作品の場合、単に情報を示す役割だけでなく

 

特に一見難解な現代美術作品の場合には、それを設置する事によって

美術品としてのまわりの環境と区別させる効果がある。

 

例えるなら

 

数億円のすばらしい美術の作品であっても、難解な作品であれば

道端に放置してあれば粗大ゴミとして処理されてしまいかねない訳で

そうした誤解を生じさせない役割もキャプションにはあるのだ。

 

そして、インスタレーションの作品であれば悪戯等を未然に防ぐ

抑止力的な役割も果たしてくれる。

 

 

子供の悪戯は作品展示では最大の懸案事項といってもいい。

 

それを防ぐ為に美術館では様々な手法がとられ

保護者同伴を求める所も少なくはない。

 

そう、

 

展示物に悪戯をさせない為には、

子供へ親からの躾(マナー)を正してもらうのが最良であり

子供の悪戯を防ぐには親(大人)に、それが美術作品であることを

気付いてもらい、注意してもうのが理想的な対処法だろうね。

 

また、そうして考えてみると

 

キャプションには「魔除けのお札」の様な機能があるのかも知れない。

 

たった一枚の紙切れが張り付けてあるだけで結界を作っている。

それを知らずに勝手に動かすと、いろいろな災いが降り掛かってくる

のかも知れないな(笑)

 

 

実は今回の「学びの森フェステバル」での展示では、手続き上のミスで

毎年使用しているキャプション台の使用が許可してもらえなかったから

大変なことになっていた。

 

水に沈む作品に向かって石を投げて遊び出すの子が続出。

 

仕方が無いので一日中にキャプションを手で持って注意を促すことに。

 

本当は、説明してキャプション台を設置したかったけど

会場運営でピリピリしていたから説明する機会を失った。。。w

 

子供が倒すと危険かもと言っていたけど

 

あのキャプション台は芸術大学の名誉教授が直々に設計制作し

 

愛知万博関連事業の花フェスタ記念公園。

春日井まつり

準河川使用許可取得による展示

岐阜駅周辺など

 

数十万人規模でのイベントで使用し無事故の実績があるのだけど

説明できなかったのはつらかったのなぁ。。。