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経済至上主義へ警鐘

2010-11-21 22:35:34 | 報道/ニュース
  11月7日、サンデーモーニング


  アメリカ・オバマ大統領は今後の政権運営の難航が予想される中、
  海外への輸出、雇用拡大を重要課題として掲げている。
  米企業の代表者250人を経済発展著しいインドを訪問。
  核なき世界を訴えノーベル平和賞を受けながら、核拡散防止条約に加盟していないインドに
  核燃料に輸出・技術供与を続けている。
  巨大市場としてのインドの魅力がこうした矛盾の背景にあるともいわれる。

  世界第2の経済規模となった中国。
  尖閣諸島沖賞取る事件で強硬姿勢を示し、今年のノーベル平和賞を反体制活動家の
  劉暁波氏が受賞するなど中国の人権問題への批判が高まる中、
  とりわけ批判の高いヨーロッパを故金濤国家主席が訪問。
  フランスでエアバス102機購入はじめ、
  大型の商談を次々成立させるなどその経済力を見せつけた。
  さらに財政赤字に悩むスペイン・ギリシャ国債を大量購入するなど
  巨額の中国マネーによって政治的批判を行いづらくしているかにも見える。

  ロシアもメドベージェフ大統領がロシア首脳として初めて北方領土を訪問。
  かつて領土問題を、日本の経済支援を引き出す外交カードとして使った感のあるロシアだったが
  近年の急速な経済成長もあり最近の姿勢は強気で、
  今回の訪問には天然資源の権益確保もあるといわれる。
  この訪問直前にベトナムを訪れ、原発建設を含む経済協力の推進をうたっていた。
  
  大国トップがこぞって経済をベースとした外交を展開し、
  経済的利益追求に走り回っている国際社会。
  日本も菅総理がベトナムの原発2基受注やレアアースの共同開発などで合意。
  また閣僚の中からは産業界からかねてから要望のあった
  「武器輸出三原則」見直しの発言があるなどとかく経済と結びついた動きが目立つ。

  経済至上主義に走る世界に70年以上前いち早く警鐘を鳴らしたのは
  アメリカの経済学者ピーター・F・ドラッカー。
  29歳のときに書いた著書“経済人の終わり”の中で、経済最優先で動く世界を痛烈に批判した。
  こうした経済至上主義に走る世界に,
  ドラッカーの指摘は第2次世界大戦を予見したものとなった。
  経済至上主義で人は本当に幸せになれるのかを説いたドラッカー、
  70年余りたった今も世界は、彼が予言したとうり、
  経済至上主義の本流にさらされながら揺れ動いているかのように見える。
 
   







  



























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