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朝鮮半島の明暗

2010-11-28 22:36:39 | 編集手帳
  11月22日、読売新聞編集手帳


  先ごろ主要20か国・地域(G20)首脳会議に出席するため韓国を訪れたオバマ米大統領が、
  ソウルの米軍基地での演説で、こう指摘した。
  「世界の中で朝鮮半島ほど、
   開かれた社会と閉ざされた社会の際立った違いを見せてくれるところはない」

  ダイナミックで発展する韓国、
  改革を拒み窮乏きわまる北朝鮮、
  その対照的な姿は「宇宙から見てもわかる」と。
  確かに、夜の朝鮮半島を撮った衛星写真は、
  光の洪水で輝く南と、夜の闇に沈む北をくっきりと映し出している。

  その姿は、「原子力の平和利用」に徹する韓国と、
  「平和利用」を隠れみのにして核兵器を開発し続ける北朝鮮が、
  それぞれ行き着いた結果でもあろう。
  韓国は原子力発電で豊富な電力を得ているが、
  北朝鮮は「核兵器保有」を自慢しても、慢性的な電力不足は解消できずにいる。

  最近、北朝鮮の二つの動きを米国の衛星写真がとらえた。
  3回目の核実験を目指すかのような作業と、実験用軽水炉の建設だ。
  後者には、高濃縮ウランを使う新たな核開発か、という疑いがかかる。

  3代世襲の体制は、相変わらず危険な一本道を進んでいる。
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