2月4日 おはよう日本
テーマパークやスポーツ観戦のチケット。
いまその定価をなくそうという動きが出ている。
需要を予測して価格を柔軟に変動させる仕組みが広がっている。
ユニバーサルスタジオジャパンで導入したのが
混み具合を予測してチケットの価格を変動させる仕組み。
これまで1日券の価格は12歳以上は7,900円だった。
それが冬場で比較的すいている1月は7,400円に。
春休みが近づくにつれて高くなり8,200円から
春休み中は8,700円になる。
(来場者)
「不定期の休みなのでありがたい。
安くすいているときに行ける。」
「混む時期にしか来られない人には困る。」
このように需要に応じて価格を変える手法
ダイナミック プライシングと呼ばれ
いま広がっている。
プロ野球の楽天やソフトバンクがすでに導入していて
スパーラグビーのサンウルブズも今シーズンから新たに始める。
こうした動きの追い風になっているのがAI人工知能の活用である。
去年 大手商社の三井物産などが出資して設立した会社では
プロスポーツのチームなどに
AIを使ってチケット価格を決めるシステムを提供している。
AIは過去数年分の試合のデータをもとに
当日の対戦相手や天気予報など
あらゆる角度から分析し
売り上げと入場者数いずれも最大になるような価格設定を提案する。
さらに試合当日まで実際の売れ行きを見ながら毎日価格を見直す。
(「ダイナミックプラス社 社長)
「今まで固定化されていた価格が
選択の幅が広がる。
買いたいと思う席を自分で選び購入できるようになる。」
サッカーJ1の横浜F・マリノスの昨シーズン1部の試合で
この会社のシステムを使った。
たとえば去年10月の試合
ハーフタイムに歌手がライブを行う特別イベントを行うことになり
当初 価格を上げた。
しかし試合が近づくと雨の可能性が高まったため
価格を下げる判断をした。
このように悪天候などで集客が見込めない場合
新たな仕組みならよりお得に買える可能性がある。
一方チケット価格が高騰した試合もあった。
Jリーグカップ決勝進出をかけた注目の試合では
自由席の価格が当初の3倍の7,500円に跳ね上がり
ファンから不満の声が出た。
今シーズンからすべての種類のチケットで
ダイナミックプライシングを導入するF・マリノス。
どのような価格設定ならファンの理解が得られるか検討している。
(横浜F・マリノス担当者)
「全席種で導入することで
チケットの選択肢が価格帯でいうと増える。
近い将来1席ごとに価格が変わるようになってほしい。
ニーズによって買い方が変わる。
最終的にはそうしたところまで持っていきたい。」