2月5日 おはよう日本
愛媛県久万高原町郷角(ごうかく)地区にあるバス停
ごうかく駅。
受験シーズン 縁起の良い駅名にあやかって多くの人が訪れる。
昭和25年
当時の国鉄がパスの路線を開設。
郷角駅は地区の名前にちなんで漢字で表記していた。
しだいに試験の合格を連想させるひびきから人気が高まり
ひらがな表記に変更。
訪れる人それぞれが合格への思いをはせるようになった。
さらにおよそ15年前には待合所も作られ
地域に住むお年寄りに欠かせない存在となっている。
待合所のベンチには訪れた人が願いを書くことができるようにノートが置いてある。
いつしか試験だけではなく人それぞれの合格への思いがつづられるようになった。
「恋に合格できますように」
「健康祈願!」
このなかに自分の人生への思いをつづったメッセージがあった。
「ひさしぶりにごうかく駅に来ました。
まだまだ人生の途中です。
人生で合格と認められるように
これからも生きていきたいと願っている毎日です。」
松山市に住む男性(68)。
ノートに思いを記してきた。
学校卒業後すぐに働き始めて仕事一筋45年。
男性は何度も合格駅を訪れ
そのたびに人生のさまざまな局面を乗り越えてきた。
「今まで68歳まで生きてこられまして
振り返ってみて納得できた人生であったのかと。
合格の意味をそのときは考えたと思います。」
60歳出て定年を迎え再就職し
新たな職場で働き続ける松田さん。
これからは仕事以外のことも挑戦し
納得できる人生になるように歩み続けたいと決意した。
「まだまだ多少のことにはチャレンジできるのではないかと。
人生これからまだ続きますから
合格点に達するような人生を歩ませていただきたい。」
「ごうかく」という言葉にさまざまな思いを託す人々。
それぞれの人生を見守るごうかく駅である。