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お勉強いたします

鶏から出るモノで “海を豊かに”

2020-10-16 07:00:00 | 報道/ニュース

9月28日 NHK「おはよう日本」

アサリの全国有数の産地
有明海ではいま漁獲量が減っている。
そこでヒヨコや鶏から出るあるモノを使って
海を豊かに再生する取り組みが始まっている。

漁師たちが干潟に並べているブロック。
海のための“肥料”である。
有明海の干潟ではいま深刻な問題を抱えている。
アサリが姿を消したのである。
平成17年度には400トンあった漁獲量は年々減少。
昨年度にはほぼゼロになった。
原因はアサリの餌となる植物性プランクトンの減少だと考えられている。
その植物性プランクトンを増やすための肥料がこのブロックなのである。
ひと役買っているのは鶏たちである。
鶏ふんからブロックをつくる。
開発したのは福岡市に本社がある養鶏会社。
年間に育てる鶏は600万羽。
そのふんは年間2万トンにものぼる。
量だけでなく臭いもあり
産業廃棄物として“やっかいもの”になっていた。
この鶏ふんをなんとか生かせないか。
肥料を開発した福岡さん。
鶏ふんにはリンや窒素など有機物が豊富に含まれる。
これが植物性プランクトンのエサになることに目をつけた。
まず完全に発酵させて大腸菌や臭いを取り除く。
含まれる窒素やリンは
大量に海に入れると赤潮の原因となってしまう。
このためゆっくり溶けだして悪影響を与えないようにと
ブロックに加工した。
窒素やリンは3~4か月かけて少しずつ海に溶けだす構造である。
(トリゼンオーシャンズ 福岡製造・開発部長)
「肥料化したときの品質
 これはかなり高いものを要求されますので
 完全に発酵・完熟したそういったものでないと
 海へ肥料として施肥というのは非常に困難だと。
 そこに逆に言うと
 それができたことに確かな自信を持っています。」
海の肥料としての安全性と効果を検証するために
大学の専門家も協力した。
広島大学の山本名誉教授である。
(広島大学 山本名誉教授)
「完全に発酵させた完熟鶏ふんという
 雑菌がまったくなくて
 最終的に肥料に含まれる微生物は乳酸菌と酵母。
 それはチェックして
 それなら使いましょうと。」
ブロックを設置し始めて半年。
有明海の漁協では手ごたえを感じているという。
(大花漁業協同組合 組合長)
「小さいアサリから
 ある程度大きいアサリまで入っている。
 いままではこういう姿がほとんど見られなかった。
 非常に期待をしています。」
“やっかいもの”の鶏ふんが海を救うかもしれない。
この養鶏会社にはいま各地の漁協から問い合わせが来ているという。
(トリゼンオーシャンズ 福岡製造・開発部長)
「いままでは邪魔者扱いさえていた鶏ふんですけどね。
 大きなお役に立てる可能性を十分感じています。
 人間が何らかの手で海を豊かにしていく。
 そういう時代が来ているのではないかなと思います。」

環境省によると
有明海には有機肥料への規制はないということである。
ただ
大腸菌や大量の有機物で水質が悪化しないようにすることは簡単ではない。
そうしたハードルを乗り越え
この肥料が今後
より広く使われるようになるのかが注目されている。


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中国 “脱貧困” の実態

2020-10-15 07:00:00 | 報道/ニュース

9月25日 NHKBS1「国際報道2020」


中国の山奥に真新しい団地が次々と出現している。
今年中を目標に農村の貧困脱却を実現するとした
習近平国家主席 肝いりのプロジェクトの一環で
山間部の粗末な住宅に住む人たちを
政府が用意した新しい住宅に移住させているのである。
その政策がいかに進んでいるかを国際社会にアピールしようと
中国政府は9月 外国メディアを招いたプレスツアーを実施した。

山道を進むと突如現れる団地。
標高2,000メートル余
少数民族のイ族やチベット族が暮らす四川省涼山イ族自治州の村。
200世帯余が村ごとこの団地に移転した。
(清水村 第一書記)
「この村の以前の状況です。
 人と家畜が一緒に住んでいました。」
住民の多くが石や木でできた粗末な家に住んでいたという。
実際に住民が住んでいたという家は
穴の開いた屋根からわずかな日光がそそぐ薄暗い部屋。
厳しい居住環境がうかがえる。
以前は交通の環境も劣悪だった。
(清水村 幹部)
「以前 このあたりは全部泥道だった。
 みんな喜んでいる。
 共産党ありがとう。」
この団地では新たな雇用の場も提供している。
野菜畑で100人余の雇用につなげているという。
「収入は月2万円から3万円。
 以前より良くなった。」
団地はこのあたりに次々に建設されていて
地元政府は
住民の多くが歓迎しているとしている。
65世帯が暮らす団地に去年入居した女性。
(イ族の女性)
「とてもいい住まいです。
 以前は雨漏りがして夜もよく眠れなかったけれど
 今は何も怖くない。」
台所に寝室 トイレなどが整備された新しい住宅。
部屋の中を見渡すと
壁には習近平国家主席のポスター。
同じ団地に住む若い夫婦の部屋にも同じポスターが貼ってあった。
1,400世帯余が暮らすこの地域最大の団地。
名前は城北感恩社区。
共産党への感謝を意味する。
少数民族の人たちが引っ越してきた団地のあちこちに共産党のスローガンが掲げられている。
党のいうことを聞き
党に従って前進
共産党の方針に従うよう求めるスローガン。
幼稚園も設置されている。
独自のことばを話す少数民族の子どもたちに
幼い頃から標準語である中国語を教え
小学校に入学する前には日常会話まで行なえるようにするのが狙いである。
(教員)
「年中組や年長組になると
 日々上達していって
 だいたいの会話を標準語でできるようになります。」
園内に設置された電光掲示板には
私は中国の子ども
標準語を話すのが好き
一方 住民の中には急激な生活の変化についていけないという人もいた。
(住民)
「朝 羊を放牧し
 午後回収しに行くという以前の生活が懐かしい。
 本当は引っ越したくなかった。」
ただ
貧困脱却を掲げ政府主導で進めるこうした取り組みに
最貧困地域を抱える四川省のトップは自信をあらわにする。
(四川省 書記)
「我々には最後の100mを乗り切る自信と気力がある。
 習主席や共産党に対して
 合格の答案を出そう!」
習主席が自ら推し進める“脱貧困”の政策。
便利な生活を提供する一方で
少数民族の人たちを中国に統合していきたいという
共産党指導部の意図も垣間見えた。



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翔猿は、猿の如く機敏に

2020-10-14 07:00:00 | 編集手帳

9月25日 読売新聞「編集手帳」


大相撲は昔、
仕切りに制限時間がなく、
いくらでも「待った」ができた。
記録に残る最多の数は、
慶応元年(1865年)11月の本場所、
鬼面山対両国の一番が残した。

じつに95回も「待った」を掛け合ったという。
ホントかと耳を疑う珍事だが、
角界では、
ある人が隣町の人形町に用事があって席を離れ、
戻ったらまだ立っていなかったというエピソードまで語り継がれている。

幕末の騒然としていた時期にあたり、
半藤一利さんが著書で述べている。
<時代が大転換しようとしているとき、
 両国ではのんびりやっている。
 いつの世も庶民の営みとはざっとそんなもの>ではないかと
(『名言で楽しむ日本史』平凡社)

きのうの大相撲の一番に、
今来ているらしい時代の転換点とやらをふと忘れた。
新入幕の翔猿(前頭14枚目)が10勝目をあげ、
優勝争いに残った。
2敗で先頭集団を並走し、
千秋楽まであと3番というところまで来た。
新入幕で優勝すれば106年ぶりの快挙だという。

ユニークなしこ名の力士がその名の通り、
猿のような機敏な動きで番付上位を倒していく。
令和の土俵のこれもホントの話である。

 

 

 

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EU “ポストコロナ戦略” 経済の回復は“環境投資”で

2020-10-13 07:00:00 | 報道/ニュース

9月23日 NHKBS1「国際報道2020」


グリーンリカバリーとは
再生可能エネルギーといった環境分野の技術に多く投資することで
新型コロナウィルスによって落ち込んだ経済の回復を図ろうという取り組みである。
EUが大きな期待を寄せるグリーンリカバリー。
その可能性と課題は。

フランス南部 ヴォクリューズ県のぶどう畑。
グリーンリカバリーで今後伸びると期待されているのが
畑に設置される太陽光発電である。
農地を覆う太陽光パネル。
今後5年かけてフランス全土の農地に設置し
太陽光発電を推し進める取り組みが始まっている。
農家はパネルの設置費用を負担するが
2つのメリットが期待できる。
発電した電気を通常より高い価格で政府に買い取ってもらえるだけでなく
作物の生育にも役に立つというのである。
フランス南部では温暖化の影響で気温の上昇や厳しい熱波などに見舞われ
ぶどうの栽培が年々難しくなっている。
(ヴォクリューズ県 農業会議所 技術開発の責任者)
「ぶどうは実が小さいままで
 濃い色合いになりません。
 枯れてしまうこともあります。
 乾燥により生産量が減り
 品質がやや劣化してしまうのです。」
実用化までに10年以上かけて研究を重ねたこの太陽光パネル。
センサーが周辺の気象状況をリアルタイムで観測し
AI(人工知能)がパネルを最適な角度に傾ける。
気温が高すぎれば日かげを作り
厳しい日差しからぶどうを守る。
地表の温度の上昇を最大で3度抑えることができるという。
取り組みを主導する会社では
パネルを普及させ
5年後に
合わせて原子力発電所1基に相当する100万キロワットの発電を目指している。
(太陽光パネル開発会社)
「フランスでは太陽光発電を4倍に増やすことが目標として掲げられています。
 私たちの解決策のような
 農業とエネルギーという2つのニーズに応えることは
 チャンスだと言えます。」
こうした取り組みに補助金を出すなどして後押しするのが
「グリーンリカバリー」である。
環境技術への投資を積極的に行なって活路を見出そうというねらいである。
7月 EUは
日本円で92兆円にのぼる復興基金の創設で合意。
少なくともその3割をグリーンリカバリーにあてる予定である。
(EU フォンデアライエン委員長)
「復興計画は危機を乗り越えさせてくれるだけでなく
 ヨーロッパを未来の世界へ進める。」
グリーンリカバリーを進めていくには課題もある。
クリーンなエネルギーへの移行を率先して進めるスペイン。
電力の70%以上を再生可能エネルギーに転換することを目指している。
6月には国内7か所の石炭火力発電所を閉鎖した。
(電力会社 州責任者)
「こちらが管制室です。
 今はもう動いていません。」
地域の経済を支えてきた発電所の閉鎖に不安を募らせる人たちも少なくない。
ビジェンさん(54)は
閉鎖された発電所の協力会社で30年以上働いてきたが
9月 解雇された。
今回の閉鎖で4,000人以上の雇用が失われたという。
(協力会社 元従業員 ビジェンさん)
「この発電所は地域全体の原動力だったので
 寂しい。
 私たちはここで生きてきたんだから
 どん底の気分だ。」
電力会社は発電所の跡地に
ヨーロッパで最大規模の
太陽光や風力の発電所や蓄電施設の建設を予定している。
(電力会社 州責任者)
「古い発電所や環境を汚染する化石燃料の発電所を
 大規模な再生可能エネルギーの発電所に変えることで
 この地の豊かさを創造し
 雇用を維持して暮らし続けることができるのです。」
電力会社はビジェンさんのような労働者に対して
発電所の解体から新しい施設の建設まで働く場を提供するとして研修を行なっている。
しかし将来にわたって雇用が続く保証はない。
(協力会社 元従業員 ビジェンさん)
「石炭が終わることはずっと前から分かっていた。
 働く場を与えてほしい。
 この土地を離れなくても済むように。」
長年石炭産業に依存してきたこの町。
生産が縮小していく中で
10年以上にわたって人口の流出が続いてきた。
市は今回のグリーンリカバリーをきっかけに
産業の多角化を図り
新たな雇用の創出につなげたいとしている。
(アンドラ アマドル市長)
「街は岐路に立たされている。
 ここから我々が何をするかで将来が決まる。
 計画は街が生まれ変わる最後のチャンスだ。
 成功させなければならない。」

 

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京都アニメーション 新作映画 公開

2020-10-12 07:00:00 | 報道/ニュース

9月23日 NHK「おはよう日本」


多くのファンが心待ちにしていた新作映画である。
9月18日に公開された京都アニメーションの新作映画
「劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」。
戦争で生き別れた大切な人を思い続ける主人公の少女。
その心の機微を描いた物語である。
36人が犠牲となった去年7月の放火事件の前から
制作が進められていた今回の映画。
亡くなったアニメーターも数多く携わっていた。
(映画の観客)
「制作者の思いも
 今まで以上に感じられる良い作品だった。」
「ぼくらは見ることしかできない。
 これからも頑張ってもらいたい。」
この作品の製作スタッフのひとりとして作画を担当していたのが高橋博行さん。
放火事件に巻き込まれ48才で亡くなった。
機械や乗り物など
緻密な作画を手掛けてきた高橋さん。
高橋博行さんの父(77)は
亡くなった息子のために事件後 一日も欠かすことなく鶴を折り続けている。
「毎日1羽ずつ折って
 博行をしのんで
 思い出してやろうと思って。」
「私の命がある限りは博行を絶対忘れることはない。」
博行さんは長年キャラクターが使う道具などを描く「小物設定」を呼ばれる仕事を担当。
細部までこだわり抜かれた作画で数々の作品を支えてきた。
ヒット作「響け!ユーフォニアム」で手掛けたのは楽器の作画。
光の反射や
使い込まれた表面の凹みまで再現し
その技術が高く評価された。
京都アニメーションの作品に欠かせない存在となっていた博行さん。
今回の新作映画でもメインスタッフのひとりとして参加していた。
京アニを支えた名アニメーター。
しかし幼い頃はけっして何かに秀でた子どもではなかったという。
「これはお兄ちゃんと2人。
 博行が中学 お兄ちゃんが高校。」
3才離れた兄は勉強もスポーツもできる優等生。
博行さんはいつも引け目を感じていたのではないかという。
「お兄ちゃんは毎回オール5なんです。
 博行は4が1つ2つあったらあとはオール3。
 お兄ちゃんに対する対抗心がある程度あったのではないか。」
自分が輝ける場所はどこか。
博行さんが選んだのはアニメーターの道だった。
大学進学を進める父の言葉を聞き入れず
博行さんはアニメの専門学校に進学。
そして京都アニメーションに入社する。
しかし才能がすぐに開花することはなかった。
「私ら夫婦の子やから特別な才能は持ってないやろうと。
 『もっと堅実なサラリーマンになったら?』と何回も言ったんです。」
決して天才肌ではなかった博行さんを支えたのは並々ならぬ努力だったと
元同僚のアニメーターは言う。
博行さんが描く楽器などの緻密な作画。
参考になる資料や実物などを徹底的に研究し
その握り方にまでこだわっていた。
テレビシリーズの「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」に登場するバイク。
エンジンの仕組みを一から勉強し
内部の構造も克明に描き込まれている。
(京都アニメーション元社員)
「ディテールによって出来る表現をあえて描くことで存在感を出す。
 リアリティーを持つことによって話に深みを出せた。
 彼の存在意義というのがすごく出ている。」
これまでアニメーターの道を目指した息子を
素直に応援できなかったという父。
多くの人を魅了する作品を手掛けていたことを知ったのは
事件の後のことだった。
「私は博行の才能を認めていなかったので
 よくこれだけ描けるようになったなと
 びっくりするほうが先でしたね。
 自分の子ながら
 よう辛抱したな
 よう努力したなと思いましたね。」
父は公開された新作映画を見るために劇場へ向かっていた。
カバンの中へ忍ばせていたのは家族4人の写真。
博行さんと一緒に映画を見ようと考えていた。
その裏には
毎日折り続けてきた鶴。
「博行の名前書いて
 いつもの折り鶴。
 映画の中に博行がやった痕跡が見つけられるかなと。」
息子の作品をもっと見ておけばよかった。
後悔の念を抱き続けてきた父。
この日 博行さんの最後の仕事と向き合った。
「ちょっと胸がいっぱいになって。
 すばらしい映画を作れる仲間と一緒に
 28年間 ずっと仕事をしてきたことが
 本人は一番幸せだったのではないかと感じました。
 ほめてあげたかったんですけど
 もう届かない。
 自分の息子で良かったなと思います。」



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上手の手から水は漏れる

2020-10-11 07:00:00 | 編集手帳

9月23日 読売新聞「編集手帳」

 

巨人の黄金期を指揮した故・川上哲治元監督は、
東京・多摩川のグラウンドで小石を拾うのが日課だった。
選手の練習中のけがを防ぐため、
監督が作業を始めると、
やがてコーチや選手が加わったという。

「O(王貞治さん)N(長嶋茂雄さん)以下の全選手が外野から内野へと小石やゴミを拾いながら動く。
 『こんなことさせやがって』と思う選手もいたかもしれないが、
 集団作業は全員に緊張や連帯感を生んだ」。
川上さんの著書「遺言」にそうある。

組織を重んじた管理野球は批判もされたが、
スター集団を統率できなければ、
「V9」は実現しなかっただろう。

川上さんの監督としての球団最多勝利記録を原辰徳監督が塗り替えた。
「実力至上主義」が奏功して、
ペナントレースは巨人が独走しつつある。
常勝軍団を築けるかどうか。

「V10」を逃した理由について、
川上さんは、自分が祭り上げられ、
選手のコンディション不良など細かな情報が入っていなかったことを挙げている。
「チームの掌握が本当のものになっていなかった。
 気の緩みだ」。
昨今の政界にも通じる話か。
上手の手から水は漏れる。

 

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菅内閣発足

2020-10-10 07:00:00 | 編集手帳

9月17日 読売新聞「編集手帳」


例えば落語の「芝浜」は大筋は同じでも、
流派によって細部がずいぶん異なる。
また一言一句が同じでも演者により味わいが変わり、
ちがった面白さに気づくことがある。

といった鑑賞の仕方は落語通の方にはおなじみだろう。
新政権への国民の関心に似ていなくもない。
喫緊の“演目”は新型コロナウイルスへの対策と社会経済活動の両立にほかならない。
前政権とどんなちがいを出せるのか。
国難のなかで、
菅内閣が発足した。

コロナ禍は春に始まって、
夏が過ぎ、
もう秋になった。
長く苦しみ、
痛めつけられた人々が新政権に求めるのは何らかの成果だろう。

「国民のために働く」。
菅首相は記者会見で口にしたこの言葉を大事にしてほしいものである。
本紙に働く者として日課を紹介する記事に少々驚いた。
毎朝欠かさず新聞各紙につぶさに目を通し、
たのしみにするのが読売くらし面の「人生案内」だという。
この春からは、
さるビジネス誌の人生相談コーナーで自ら回答者を務めている。

第99代の首相となったきのうから、
1億2000万の人生により重くかかわることは自覚されていよう。
よき回答を。



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気さくだった岸部四郎さん

2020-10-09 07:00:00 | 編集手帳

9月16日 読売新聞「編集手帳」


 先日、
書店で当欄の「書き写しノート」を持ってレジに向かう女子高校生を見て恐縮した。
昔話をするにしても、
若い人にわかる書き方をしなければと思ってから、
そう時がたっていない。

こう言えば少しは古き時代に近づくだろうか。
おばあちゃん世代の話です。
コンサートで熱狂したあまり、
失神する人が続出していたのを知ってた? 
音楽シーンの場外に昔あって今はない景色だろう。

「ザ・タイガース」のメンバー岸部四郎さんが71歳で亡くなった。
きのう流れた訃報に、
グループサウンズの絶頂期を思い出された方は多かろう。

京都市で育った。
兄の俳優、
岸部一徳さんがいたタイガースに加入したのは人気の爆発したあとだったが、
気さくなトークでファンをひきつけた。
解散後は俳優やテレビの司会者として活躍した。
当たり役は「西遊記」の沙悟浄だろう。
中国の妖怪がなぜか、
とぼけた感じの京都弁で話をしていたのが懐かしい。

コピーライターの吉竹純さんに短歌がある。
<GSはグループサウンズ息子よ角のガソリンスタンドじゃない>。
悲報なのに、
柔らかなコーラスが耳朶(じだ)に響いてくる。

 

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お寺の法語がバズる!

2020-10-08 07:00:10 | 報道/ニュース

9月16日 NHK「おはよう日本」


仏の教えを伝える法語。
寺の掲示板に張り出されることが良くあるが
その内容がユーモラスで味わい深いとSNSで話題になっている寺がある。

ぴえんもご縁
超えて ご恩
ある寺の掲示板に貼られた仏の教えを伝える法語である。
「ぴえん」はどういう意味?
「落ち込んだとき。
 悲しい つらい。」
「テストできなかった ぴえん。」
法語は
“悲しみもご縁と受け止めれば
 いつかご恩と感じられる日が来る“
と説いている。
新型コロナウィルスの感染拡大や豪雨災害など
先が見通せない今の世の中で
人々の心の支えになれば
との思いが込められている。
この法語
ツイッターに投稿されるとまたたく間に話題に。
“深すぎる”
“天才やろ・・・。”
19万以上の“いいね”がついた。
北九州市八幡東区にある永明寺。
住職の松崎さんは6年前から
寺の掲示板に貼る法語に流行や世間の関心を盛り込んできた。
(永明寺 松崎住職)
「あくまでも私の目的は仏教を伝えること。
 その手段として
 おもしろいことやおかしいこと
 興味のあることを使っていく工夫はしている。」
松崎さんは時代をとらえた法語をつくるため
世間の動きをつぶさにチェックしている。
そこで目にとまったのが
大阪・関西万博のロゴ
通称「いのちの輝き」である。
独特のフォルムが話題となり
SNSには2次創作があふれている。
「いのちの輝き」にちなんだ法語をつくることにした松崎さん。
妻の力も借りて言葉を紡ぎだす。
「ここの“限りない命”と“限りない光”が
 阿弥陀如来を表していることに何か補足した方がいい?
 これじゃ万博のことってわからんかね。」
「うーん ちょっとわかりにくいね。」
そうして出来た法語は
万博のロゴをモチーフにした念珠のイラスト付きだった。
限りない命
限りない光
いのちの輝き万国へ
阿弥陀様の光がすべての国にとどいてほしいという願いが込められている。
さっそくツイッターに投稿。
次々に反応があった。
「いい感じですね。
 ちょっとみなさん注目してくれるかもしれません。」
(永明寺 松崎住職)
「人類の中で混迷のない時代ってなかったと思う。
 それぞれ混迷があって
 その歴史の中を仏教はともに歩んできたものだから
 必ず私たちの心の支えになってくれる教えだと思っている。
 仏教っていいものなんだ
 私たちに関係あるんだと
 思っていただけたら。」
 


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たたきあげの新総裁

2020-10-07 07:04:00 | 編集手帳

9月15日 読売新聞「編集手帳」


小泉元首相に「青論」という造語がある。
政治家が「正論」にたどり着くまでに、
自由闊達に青く語る段階があるべしとするものだ。

小泉氏が「自民党をぶっ壊す」と叫んだかつての自民党総裁選は、
青論を正論へと向かわせる一つの過程だったろう。
では今回の総裁選はというと、
正論を成論(=完成した論「大辞林4版」)に高める論戦ではなかったかと、
3氏の訴えに思った。

国難をどう乗り越えていくか。
新型コロナウイルスの制圧と経済の再生――
これを中心に堅実な議論が行われたすえ、
菅義偉氏が新総裁に選出された。

派閥の支援を受けた国会議員票はもとより、
地方票も6割超の高い支持を得た。
秋田の小さな町のイチゴ農家に生まれた。
高校卒業後は工場に勤め、
学費をため大学に進んだという経歴に共感を寄せる人は少なくないだろう。
あす国会の首相指名選挙を経れば、
2世、3世ではないたたきあげの首相が誕生する。

ふと、
俳人の池田澄子さんの作品集にこんな一句を見かけたのを思い出す。
<じゃんけんで負けて蛍に生まれたの>。
けがさないでほしいささやかな光を持った人ではある。


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動物福祉で変わる動物園

2020-10-06 07:01:53 | 報道/ニュース

9月15日 NHK「おはよう日本」


「動物福祉」とは
“飼育される動物のストレスを最小限にして
 動物本来の動きができる飼育環境を作るべきだ“という考え方である。
この動物福祉によっていま動物園が変わり始めている。

大阪 天王寺動物園。
生息地が異なる動物を約180種類飼育している。
昨年度から
動物の世話をする飼育員とは別に
飼育環境の改善を考える専門員を置くことにした。
専門員の井出さん。
井出さんがまず取り組んだのがウサギの飼育環境の改善である。
飼育環境が適切であればウサギは活発に行動するという。
しかしこの施設のウサギは日中寝ていることがほとんどだった。
暑さに問題があると考えた井出さん。
気温とウサギの行動との関係を1年間記録した。
23℃を超えると行動量が大きく減ることが分かった。
そこで保冷材を使った手作りのクーラーを設置。
さらに雑草や土を入れたところ
ウサギは様々な行動をとるようになった。
「だいたい寝るか毛繕いするか2パターンくらいしかなかった。
 プラスで歩いたり掘ったり
 行動パターンが0ないしは1から5,6くらいまで
 コンスタントに見られるようになった。」
言葉を持たない動物たち。
最適な飼育環境を作るには
観察やデータをもとにした客観的な判断が大切だと
井出さんは考えている。
(井出さん)
「行動を調べて
 どういう行動が増えたから
 きっと幸せ
 そうじゃないという評価。
 客観的にみられる
 飼育員から一歩引いたポジション
 専門員が必要になってきている。」
施設では飼育環境の改善を通じて
動物の魅力がより来園者に伝わるのではないかと期待している。
(井出さん)
「いろんな行動パターンが見られると
 また見に来ようかな
 この子かわいいなっていうファンができたりとか
 動物にとってもお客さんにとってもいい効果だなと思っています。」
動物福祉を重視することで人気の動物のっ飼育を辞めた動物園もある。
今年1月 ライオンが死んだ京都市動物園。
十分な飼育スペースが確保できないとして
今後 新たなライオンは飼育しないことを決めた。
(京都市動物園 生き物・学び・研究センター センター長 田中さん)
「ライオンの場合 本来は群れで生きる動物です。
 ところがこの施設で
 群れでライオンを飼うということは適切にはできない。
 動物福祉上 ライオンの飼育はあきらめざるを得なかった。」
人気動物の不在に来園者からは戸惑いの声も。
(来園者)
「ショック。」
「ライオンいちばん好きやから。」
「ショックやけどしゃあないな。」
飼育する動物が減るなか
この施設では新たな価値を提供していこうと考えている。
そのひとつが一般の人向けの勉強会。
専門家を招き
月に一度行われる。
(日本モンキーセンター 新宅さん)
「限られたところにしかないネズミがいっぱいいる。
 ピンポイントの
 この島にしかいないというネズミは非常に絶滅の可能性が高くなっている。」
(参加者)
「見るだけじゃなくて
 専門家の方の話を聞くと動物の見方が変わってくるんだなと思った。」
動物を見て楽しむ娯楽の場から
学びの場へ。
動物園の模索が続いている。
 

 

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走れ!キリンのはぐみ

2020-10-05 07:15:10 | 報道/ニュース

9月14日 NHK「おはよう日本」


アミメキリンのはぐみ。
広島市の動物園で4月に生まれたが
足に障害があって自力で立つことができなかった。
そこで動物園の担当者や義足などを手掛けている技師装具士が
はぐみに合わせた装具作りに挑んだ。

はぐみは今年4月9日広島市の安佐動物公園で生まれた。
はぐみは両方の後ろ足に障害があって自力で立つことができず
このままでは
高さ2メートルほどのところにある母親のお乳をのむこともできない。
(飼育担当 堂面さん)
「初めて見たときは
 この子はもうこの先
 生きていくことはできないかもしれないっていう気持ちでしたね。」
はぐみの後ろ足は足先の腱が伸び切って
本来は曲がらない方向に曲がっている。
正常な状態にするためギプスで固定することにした。
すると3日目に立つことができ母親のお乳も飲めるようになった。
しかしギプスで固定したままでは関節や筋肉を動かせない。
自然に近い状態で歩けるようにするためには別の方法が必要だった。
そこで動物園が頼ったのが
広島国際大学の講師で技師装具士の山田さんだった。
山田さんは人の義足や装具のプロだが
きりんは初めて。
何度も動物園に足を運び
キリンの歩く姿や本来の足の角度を観察した。
(技師装具士 山田さん)
「キリンってはっきり言って体重も何キロくらいあるのか分からないし
 手探りな状態ですよね。」
山田さんははぐみの足の形に合わせて装具を作った。
装具なら足が正常な向きになるようサポートしながら
必要な関節や筋肉を動かすことができる。
自分の足でしっかり立ったはぐみ。
しかし痛がったためこの装具はすぐに外すことになった。
それから形を変えたり
重さに耐えられるよう強度を増したりと
試行錯誤をすること1か月余。
装具のおかげではぐみは歩き回れるようになっていた。
(飼育担当)
「今まで以上によく動くようになりましたし
 動くようになったおかげがすごくよく食べるようにもなっていて
 足を使い始めたことで
 今度ははぐみの足がすごく発達して太くなってきた。」
次の課題は
どんどん大きくなるはぐみの成長に対応できる装具を作ることである。
8月中旬
完成した4作目を届けた。
はぐみに新しい装具をつけて様子を見ることにした。
そして9月10日。
広い運動場にはぐみの姿が。
母親のめぐみと一緒である。
すっかり新しい装具に慣れたはぐみ。
時おり走る姿も見られた。
もっと長い時間運動することではぐみの足が成長していけば
将来 装具をはずすことができるかもしれない。
(飼育担当 堂面さん)
「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 できることなら走り回ったりしているのを
 お客さんの前でもたくさん見せて
 勇気というか元気を与えてくれる子になってくれたら
 うれしいと思います。」
(技師装具士 山田さん)
「このままうまく成長して装具が外れてくれるのが
 一番だと思います。」
一歩ずつ歩みを進めてきたはぐみ。
沢山の人に支えられ
成長を続けている。



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復興支えるキャラクター

2020-10-04 07:06:00 | 報道/ニュース

9月11日 NHK「おはよう日本」


東日本大震災の発生から9年半。
被災地には地域のシンボルとして復興を支えてきたマスコットキャラクターがいる。
震災後 受験の縁起物として全国に知られるようになったキャラクターは
いま新型コロナウィルスによる新たな逆境も乗り越えようとしている。

震災で800人以上が犠牲になった宮城県南三陸町。
この9年半 復興を支えてきたマスコットキャラクターがいる。
町の特産 タコをモチーフにした文鎮
「オクトパス君」である。
タコ=オクトパス
オクトパス(置くとパス)と読ませる語呂合わせで
受験の縁起物として人気がある。
オクトパス君の生みの親 阿部さん。
「自分がだじゃれで考えたのですけど
 オクトパス君がきっかけで人とつながり
 さまざまな活動につながっていったので
 私からすると震災後の原点みたいな感じはしますけどね。」
震災当時 町の産業振興課に勤めていた阿部さん。
特産のタコで町をPRしたいと
オクトパス君を考案した。
しかし工房が完成してわずか11日後に震災が発生。
工房はオクトパス君もろとも流された。
震災から1か月が過ぎたころ
意外なところからオクトパス君が帰ってきた。
(阿部さん)
「これはお客さんが購入したものを
 記念にということで逆にいただいた。」
震災前に購入した客が
阿部さんを励まそうと送ってくれたのである。
オクトパス君を復興のシンボルに。
阿部さんは当時市場規模が拡大し始めたインターネット販売に乗り出す。
わずか4か月で2万戸が売れ
町を代表する土産物になっていった。
(阿部さん)
「10年で10万個ですね。
 最初2年ぐらい爆発的に売れて
 1日700個アクセスあって大わらわって時もありました。」
しかし今年新型コロナウィルスの感染拡大で町を訪れる観光客が激減。
オクトパス君の売り上げも減り
大型連休を含む5月は例年の2割にまで落ち込んだ。
オクトパス君とともに震災から這い上がってきた阿部さん。
新たな逆境に再びひらめきが生まれる。
(阿部さん)
「文鎮って“鎮める”って字じゃないですか。
 疫病を鎮めるっていうかね。」
文鎮のオクトパス君。
疫病を鎮めると話題になっている「アマビエ」をイメージしたバージョンを考案。
インターネットなどで本格的に販売したところ
関連商品を含めて約100個が売れ
8月は例年の7割まで売り上げが回復してきた。
(阿部さん)
「震災を経験しているということと
 これまでつながってお世話になった方を裏切るわけにはいかない。
 頑張れるだけ頑張るというスタンスでやってきた。
 感謝の気持ちを忘れずにこれからも頑張ります。」
 

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ドバイ コロナ禍を商機に 伝統衣装 “トーブ”

2020-10-03 07:00:00 | 報道/ニュース

9月10日 NHKBS1「国際報道2020」


UAEアラブ首長国連邦のドバイで
伝統衣装の“トーブ”の生地を販売するアドバニさん。
トーブは中東の湾岸地域の男性が着用するもので
王族の正装としても使われている。
イスラム教の行事の前などによく新調するそうだが
今年は新型コロナウィルスの影響で客が激減している。

若者からお年寄りまで広く愛用されているトーブ。
風通しが良く
気温や湿度が高い中東の湾岸に適している。
ドバイ中心部の通りにはトーブの生地を扱う専門店が数十軒集まっていて
毎年行われるイスラム教の大祭
「犠牲祭」の前には新調する客でにぎわうのだが
今年はどの店も売り上げが激減している。
(トーブ生地店 店員)
「客が全然来ません。
 新型コロナの影響です。」
店長を務めるアドバニさん。
店には数千種類の生地が並んでいる。
通常なら好みの生地を選ぶ客でいっぱいなのだが
アドバニさんの店も売り上げが例年の7割減少。
その中でも従業員の雇用を守りながらなんとか店を続けている。
(アドバニさん)
「新型コロナの影響で客はトーブ作りに出かけることも怖がっています。
 3か月商売ができなければ
 閉める店も出てくるでしょう。」
18才でインドからドバイにやって来たアドバニさん。
以来30年余
今では業界団体の代表も務め
湾岸の文化を支えるトーブ作りに誇りを感じている。
(アドバニさん)
「私はこの仕事が好きです。
 ここの人々は伝統衣装に誇りを持っています。」
現在の危機を切り抜けトーブ作りの伝統を守るため
アドバニさんは感染のリスクを抑える新たなサービスを考えた。
(店のPR動画)
好みのデザインを選んだらスタッフが自宅で採寸します。
新しいトーブで家族と幸せな祭日を迎えられます。
客が店に来なくても
スマートフォンのアプリで好みのデザインや生地を注文できるシステムを導入。
スタッフを増やして
生地の販売だけでなく仕立てまで請け負うようにした。
注文が入ると消毒した採寸道具や生地のサンプルを持って客の自宅まで出向いて採寸する。
注文は月10件程度だが
手ごたえを感じているという。
さらに新型コロナに対応した新しい生地の取引も始めた。
「これが抗菌
 これは抗ウィルスです。
 9月には届く予定です。
 とても人気があります。」
抗菌や抗ウィルス作用をうたう生地。
アプリから注文した客に新商品として売り込みをかけていく。
(アドバニさん)
「新型コロナは問題だけどビジネスチャンスでもあります。
 ドバイはこれまで何度も経済危機に直面したけれど
 そのたびに乗り越え強くなりました。
 UAEの経済に引き続き貢献していきます。」
危機を乗り越えた時こそ強くなれる。
新型コロナの終息と経済の回復を願い
模索を続けるアドバニさんの思いである。



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甘すぎる飲み物に注意!タイ 糖分減の新技術

2020-10-02 07:00:00 | 報道/ニュース

9月9日 NHKBS1「国際報道2020」


タイでは糖尿病予備軍とされる人の数が世界で9番目に多いという調査結果もあり
数年前には政府が飲み物に“砂糖税”を導入したほど危機感が高まっている。
こうしたなか
糖分を抑えつつタイ人の好みにも合う飲み物の開発に挑み続ける企業がある。

「甘いのが大好き。
 いつも砂糖を追加します。」
甘いもの好きが多いタイ。
しかし最近は
「砂糖控えめにできますか?」
医者から減量を指導され食生活を変えたという女性。
「甘いものは大好きですが取りすぎないようにしています。
 健康志向の人が増えていると思います。」
こうした健康志向の人のための新しい商品が生まれた。
特殊な技術で糖分をカットした果汁100%のジュースが使われているフルーツティー。
開発したのはタイの名門大学に拠点を置くバイオスタートアップ企業。
(開発した企業 チョンチャヨンCEO)
「果汁100%のジュースは
 低糖や無糖を選べない唯一の飲み物です。
 これまで糖分をカットするには水を加えて薄めるしかありませんでした。」
そこで注目したのが食品から抽出した微生物である。
ジュースに入れると糖分を分解。
主要な栄養素を損なうことなく糖分の量を自在に減らすことができる。
100種類以上の微生物をジュースの種類によって使い分ける必要があるほか
念密な温度管理が求められるため
開発には6年かかった。
オレンジジュースでは
100ml当たり8~12gあった糖分の量を
4~6gと半分にカットできた。
開発したジュースはお茶とブレンドしフルーツティーとして
8月 テスト販売を実施。
著名な実業家にSNSを使ったPRをお願いした。
「おいしい!」
「1杯で糖分はわずか7gです。」
(PRを担当した実業家)
「ジュースの新たなカテゴリーの誕生につながるでしょう。」
1本1セットで約850円と高価格にもかかわらず
800本があっという間に完売した。
外国企業もこのジュースに注目。
タイの大手飲料メーカーとのタイアップも決まっている。
(開発した企業 チョンチャヨンCEO)
「この技術は巨大なビジネスチャンスを生みます。
 世界のジュースの市場の少なくとも3分の1が
 低糖・無糖商品に変わると考えています。」

 

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