評価点:58点/2016年/アメリカ/123分
監督:ポール・グリーングラス
ジェイソン・ボーンはCIAの奴隷ではない。本当の奴隷は……。
名も無き地下の闘技場で、ファイトマネーを稼ぐジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の元に、かつてCIAで働いていたエージェントのニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)が訪れる。
ボーンの父親が、ドレッドストーン作戦に関わっていた証拠をつかんだ、というのだ。
記憶の彼方、父親がテロで死ぬシーンを思い出していたボーンは、父の死の真相とドレッドストーンとの関わりを探るべく、託されたUSBメモリの解読に動き出す。
そのころ、新しい作戦アイアンハンズを企てていたCIA長官のデューイ(トミー・リー・ジョーンズ)は、ボーンを抹殺するべく工作員(ヴァンサン・カッセル)に指示を出す。
暗号化されたUSBに取り付けた発信データを元に、ボーンの追跡劇が始まる。
人気シリーズの第四弾。
一度、主人公を変えて(ジェレミー・レナー)新シリーズを打ち立てようとしたが、やはりだめだったようで、マット・デイモンに戻ってきた。
見にいこうと思っていたが、時間がとれずに、結局Amazonで見た。
まあ、好きな人は好きだし、そうでない人は興味が無いだろう。
いつまであの筋肉を維持してシリーズを続けるのか、楽しみなところだが、可もなく不可もなくの出来だった。
▼以下はネタバレあり▼
見ながら、この映画はCIAに良いように扱われてきたボーンの物語ではないな、と思えてきた。
この映画は、映画会社に良いように扱われてきたマット・デイモンの物語なんだな、と。
同工異曲。
すさまじい、同工異曲。
シリーズでぶれることのない、同工異曲。
4作とも見たが、見分けが付かないほどの、同工異曲ぶりだ。
それでも一定の面白さがあるのも、またすごい。
いつこの流れを断ち切るのか、もはや「沈黙シリーズ」と同じ様相を呈してきた。
記憶の断片が蘇る
↓
過去をほじくり返す
↓
CIAが追ってくるので、次々倒す
↓
ボーンくんフェードアウト
これ以外の展開はない。
いつまで記憶をほじくってCIAを振り回すのか。
アクションも、展開も、黒幕も、これまでのシリーズどおりで、まったく新鮮味がない。
父親のテロのシーンを何度も思い出すが、「ああ、あいつね」とすぐに分かってしまう。
なぜなら、登場人物があまりにも少ないから。
物語が展開すればするほど、別の可能性がなくなり、物語全体の世界観も先細ってしまう。
世界を股に掛けるCIAの話なのに、世界的な危機や緊迫感がない。
シリーズが大好きな人にとってはそれで構わないのだろうが、これではあまりにもボーンがかわいそうだ。
いや、このシリーズを続けさせられているマット・デイモンの奴隷化である。
CIAに良いように扱われているのは、ボーンではなく、マット・デイモンが監督や制作陣に良いように扱われている。
その奴隷性を見せられている印象さえ受ける。
そもそも、個人の頭の中の記憶だけを物語の動機としている点で、話の発展性がない。
新しい記憶を呼び起こして、またその記憶に基づいて復讐して、それは「自分を取り戻す」とか「自分を生きる」とかいう話ではない。
劇中に敵となる黒幕が、おらず話が単純化してしまう、世界観が狭小になってしまう理由もここにある。
この展開で、全く違うテロ組織や政府当局が黒幕になる可能性はない。
記憶を消したのはCIAなのだから。
しかも、同じ展開を四度も繰り返すと、一つ一つの作品同士の関連性、連続性も失われる。
もはや1作目がどんな相手だったのか、すでに憶えていない。
同じ展開、テーマ性をもっているのにも関わらずだ。
だから、次の話もまた同じ展開なのだろう、ボーンは苦しむのだろうとおもって辛くなる。
(まあ、それで儲けているのだからマット・デイモンはいやじゃないのだろうが)
今回、注目すべきは、個人的な理由で動き始めたボーンが、新しい作戦、アイアンハンズを止めることになるということだ。
ごくごく個人的な復讐から、人を救うことに芽生え始める。
小さな一歩だが、今後は人から依頼を受けてその依頼によって動くというボーンが見られるかもしれない。
が、アイアンハンズ作戦の内容がいただけなかった。
これは、SNSのディープドリームというサービスに、介入して個人情報をCIAが管理するという計画だ。
あまりにも題材が古すぎて、驚きも衝撃も、意外性もなにもない。
そんなことは、10年も前から議論されていて、ネットに上がっている情報が、誰にも見られていない秘密が保証された回線であるなんて、思う人はいない。
劇中、CEOがプレゼンを行い、その内容にメディアが称賛するというシークエンスがある。
とんだ茶番だと、日本人以上にアメリカ人なら思うだろう。
あまりにも陳腐な、ありきたりな作戦になってしまった。
だが、それもこれも、すでにボーンという人間に、CIAを相手にするだけの個人的なモチベーションが枯渇しているからに他ならない。
他の作品と一線を画しながら、それでも一流のスパイ映画をどのように構築していくのか。
なかなか難しいミッションが、ボーンには課せられている。
監督:ポール・グリーングラス
ジェイソン・ボーンはCIAの奴隷ではない。本当の奴隷は……。
名も無き地下の闘技場で、ファイトマネーを稼ぐジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の元に、かつてCIAで働いていたエージェントのニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)が訪れる。
ボーンの父親が、ドレッドストーン作戦に関わっていた証拠をつかんだ、というのだ。
記憶の彼方、父親がテロで死ぬシーンを思い出していたボーンは、父の死の真相とドレッドストーンとの関わりを探るべく、託されたUSBメモリの解読に動き出す。
そのころ、新しい作戦アイアンハンズを企てていたCIA長官のデューイ(トミー・リー・ジョーンズ)は、ボーンを抹殺するべく工作員(ヴァンサン・カッセル)に指示を出す。
暗号化されたUSBに取り付けた発信データを元に、ボーンの追跡劇が始まる。
人気シリーズの第四弾。
一度、主人公を変えて(ジェレミー・レナー)新シリーズを打ち立てようとしたが、やはりだめだったようで、マット・デイモンに戻ってきた。
見にいこうと思っていたが、時間がとれずに、結局Amazonで見た。
まあ、好きな人は好きだし、そうでない人は興味が無いだろう。
いつまであの筋肉を維持してシリーズを続けるのか、楽しみなところだが、可もなく不可もなくの出来だった。
▼以下はネタバレあり▼
見ながら、この映画はCIAに良いように扱われてきたボーンの物語ではないな、と思えてきた。
この映画は、映画会社に良いように扱われてきたマット・デイモンの物語なんだな、と。
同工異曲。
すさまじい、同工異曲。
シリーズでぶれることのない、同工異曲。
4作とも見たが、見分けが付かないほどの、同工異曲ぶりだ。
それでも一定の面白さがあるのも、またすごい。
いつこの流れを断ち切るのか、もはや「沈黙シリーズ」と同じ様相を呈してきた。
記憶の断片が蘇る
↓
過去をほじくり返す
↓
CIAが追ってくるので、次々倒す
↓
ボーンくんフェードアウト
これ以外の展開はない。
いつまで記憶をほじくってCIAを振り回すのか。
アクションも、展開も、黒幕も、これまでのシリーズどおりで、まったく新鮮味がない。
父親のテロのシーンを何度も思い出すが、「ああ、あいつね」とすぐに分かってしまう。
なぜなら、登場人物があまりにも少ないから。
物語が展開すればするほど、別の可能性がなくなり、物語全体の世界観も先細ってしまう。
世界を股に掛けるCIAの話なのに、世界的な危機や緊迫感がない。
シリーズが大好きな人にとってはそれで構わないのだろうが、これではあまりにもボーンがかわいそうだ。
いや、このシリーズを続けさせられているマット・デイモンの奴隷化である。
CIAに良いように扱われているのは、ボーンではなく、マット・デイモンが監督や制作陣に良いように扱われている。
その奴隷性を見せられている印象さえ受ける。
そもそも、個人の頭の中の記憶だけを物語の動機としている点で、話の発展性がない。
新しい記憶を呼び起こして、またその記憶に基づいて復讐して、それは「自分を取り戻す」とか「自分を生きる」とかいう話ではない。
劇中に敵となる黒幕が、おらず話が単純化してしまう、世界観が狭小になってしまう理由もここにある。
この展開で、全く違うテロ組織や政府当局が黒幕になる可能性はない。
記憶を消したのはCIAなのだから。
しかも、同じ展開を四度も繰り返すと、一つ一つの作品同士の関連性、連続性も失われる。
もはや1作目がどんな相手だったのか、すでに憶えていない。
同じ展開、テーマ性をもっているのにも関わらずだ。
だから、次の話もまた同じ展開なのだろう、ボーンは苦しむのだろうとおもって辛くなる。
(まあ、それで儲けているのだからマット・デイモンはいやじゃないのだろうが)
今回、注目すべきは、個人的な理由で動き始めたボーンが、新しい作戦、アイアンハンズを止めることになるということだ。
ごくごく個人的な復讐から、人を救うことに芽生え始める。
小さな一歩だが、今後は人から依頼を受けてその依頼によって動くというボーンが見られるかもしれない。
が、アイアンハンズ作戦の内容がいただけなかった。
これは、SNSのディープドリームというサービスに、介入して個人情報をCIAが管理するという計画だ。
あまりにも題材が古すぎて、驚きも衝撃も、意外性もなにもない。
そんなことは、10年も前から議論されていて、ネットに上がっている情報が、誰にも見られていない秘密が保証された回線であるなんて、思う人はいない。
劇中、CEOがプレゼンを行い、その内容にメディアが称賛するというシークエンスがある。
とんだ茶番だと、日本人以上にアメリカ人なら思うだろう。
あまりにも陳腐な、ありきたりな作戦になってしまった。
だが、それもこれも、すでにボーンという人間に、CIAを相手にするだけの個人的なモチベーションが枯渇しているからに他ならない。
他の作品と一線を画しながら、それでも一流のスパイ映画をどのように構築していくのか。
なかなか難しいミッションが、ボーンには課せられている。
ワクワクを未知との遭遇で抱く人もいるし、わかってるいることが起こることにワクワクする人もいる。
知ってのとおり、私は後者
休みがないっす。
育児と仕事と家事の板挟みで、休みがないっす。
でも、「とうちゃん、昨日いっぱい遊んでくれてありがと」とか言われたら、ずきゅーん、と来てしまいますよね。
映画館にはやくいきたいです。
>セガールさん
返信遅くなりました。
そうだと思いました。
ハンドルネームが「セガール」ですからね。
そんなセガールさんにおすすめなのは、リーアム・ニーソンが主演の映画ですね。
なかなかに、なんでも解決してくれそうな雰囲気を醸し出しています。