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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

パリ ジュテーム おフランス新婚旅行記その2

2013-10-02 20:33:04 | 旅行記
その1

2日目はモン・サン・ミッシェルへ小旅行というプランを選択していた。
移動だけで5時間近くかかるということだったので、どうせなら一泊しようと決めたのだ。
前日の12時間移動に加えて、さらにバスで(しかも極小スペース)の移動というハード・スケジュールになってしまった。
朝ご飯も食べられない早朝に集まり、日本人ガイドによるオプションツアーに出かけた。
途中でのトイレ休憩は一度だけ。
バス・ガイドさんはなぜかたどたどしい日本語を話す日本人女性だった。

超窮屈なバス移動で、しかも前の席にいた男性客(国籍不明)が席を倒してきたのでトイレ休憩で席を立つこともままならない状態だった。
トイレ休憩は日本のサービスエリアのような場所ではなく、ノルマンディ地方にあるレストランだった。
ちょっとした雑貨や食べ物も売っていたが、トイレは予想通りの行列で、結局トイレしかできなかった。
しかし、そこにある雑貨が「いかにも」という小物ばかりで、女子かというくらい私はテンションが上がっていた。

ノルマンディ地方の街で散策時間があり、そこではフランス初の「ブランジュリ」へ。
いよいよ奥さんのフランス語が発揮されることになった。
フランスパンは大きすぎたので、クロワッサンを注文してもらった。
もちろん、奥さんのフランス語で。
私はって? 指さして「ディス! ディス!」と意味のわからない英語を話していただけだった。

そのクロワッサンがですね、おいしいんですよ、これがまた。

……日本では食べ歩きなんていうはしたないことをする私たちではないが、ここは「欧米」なので許してもらった。
朝何も食べていなかったこともあり、できたてではないけれども、バターの風味が強いクロワッサンは本当においしかった。
街並みの写真を撮りすぎて前にあった車止めの棒に股間を痛打したことも忘れられないけれども。

そしていよいよモン・サン・ミッシェルへ到着する。
どこまでも続く、のどかなノルマンディー地方の風景は、いかにもヨーロッパだという酪農の風景だ。
そこに遠くの方に見えるのは、離れていてもそれが異質なものだということに気づく。
見渡す限り広い牧草地帯と海が広がっているのだが、その先には大きな城が見えてくる。
実際にはそれは修道院なのだが、遠くから見るとそれは「カリオストロの城」に出てきたお城そのものだ。

大天使ミカエルがその昔、あの山(島)に修道院を建てなさいと指示したというその島は、今ではフランス人に「岩」と呼ばれているらしい。
島を削り、要塞化したその建造物は、周りには海(今は砂)しかなく、異様な雰囲気だ。
島に渡るには無料シャトルバスか、徒歩で向かうことになる。
歩いて30分ほどだろうか。
今は環境問題が深刻化し、満潮時でも周りが完全に海に覆われることはないという。
だが、しかし。
私たちは世界遺産にも登録されている、あのモン・サン・ミッシェルに到着したのである。

時間的な余裕があったので、実際にモンサンミッシェルの内部を見学するのは翌日にしようと決めて、まずはフランス初の「カッフェ」を楽しもうということになった。
「カッフェ」ね。「カッフェ」。
さすが日本人観光客が大きなお金を落とすとあって、メニューには日本語で書かれている店もあった。
とにかくおなかが減った僕たちは、近くにあったカフェにお食事することにした。

ここで少しだけフランスのカフェ事情を説明しておこう。
ガイドブックにも載っていることだけれど、説明したいので説明させてくれ。

入ったのは初めてだが、初日からすでにフランスにはカフェが乱立していることはわかっていた。
パリ市内でも通りを歩くとすぐにカフェを見つけることができる。
すでに潰れてしまった店も多数ある。
フランスにはカフェしか飲食店がないのか、というくらいカフェばかりだ。
日本では考えられないくらいの、偏りである。

カフェにはたいていテラスがある。
テラス席は喫煙席である。
禁煙席は店内になっていて、当然私たちは店内で食事をすることになった。

モン・サン・ミッシェルは完全な観光地なので、メニューには偏りがある。
有名なオムレツをはじめとして、それほど多様なメニューはない。
ノルマンディ地方は酪農で有名であるため、チーズがおいしい。
ただし、観光地以外でも、パリでもカフェのメニューに、店ごとのオリジナリティはあまりない。

サンドウィッチ、プレート(ステーキやオムレツなど)、ガレット、サラダなどが主なメニューとなる。
どこに行っても、そればかりだと思っておいて良い。
味は個々に差異はあるのだが、正直言ってわからない。
そして、サンドウィッチ以外のメニューにはたいていバゲッドがついてくる。
サンドウィッチのパンは、もちろんフランスパン。
30センチほどの長さのパンに、具材がサンドされている。
はい、その通り、すごく堅い。
あごを鍛えているのか、と思わせるほどだ。
美味しいことは美味しい。
日本とは違って、風味が豊かで、また付ける薬味(ソース? バター?)に種類がある。
けれども、本当に9割くらいがカフェしかないし、その8割くらいがそういうメニューしかない。

そして何より、値段が張る。
私たちが食べた最初のこのカフェでは、3品のコースにドリンクをそれぞれ付けて二人で40ユーロだった。
つまり5000円以上したわけだ。
観光地と言うことと、初めての食事だったということで、何も考えずに頼んだのだが、それでも高い。
サンドウィッチでも通常10ユーロ(当時1300円くらい)はする。
それにコーラやペリエなどを付けるともう15ユーロくらいになってしまう。
大きさは日本の1.5倍ほどあることを考えると、それほど高額とまで言えないが、総じて飲食代は高くつく。
1ユーロ100円くらいで日本と同じくらいではないだろうか。

カフェについてはおもしろい小ネタもこのあと経験することになるが、それは後ほど記すとしよう。

2日目のモン・サン・ミッシェル散策は島に渡って様子をうかがうだけで終わった。
帰りには、海外旅行恒例となりつつあるスーパーマーケットにむかい、夕飯をとった。
チーズとバゲッド、ビールにサラダ、ジュースにカルヴァトスを買い込み、少し早めの晩餐となった。
(ええ、そうですよ、昼食に5000円も使うとは思っていなかったですから!
新婚旅行とはいえ、ビビっていたんですとも。
ちなみにカルヴァトスとは、フランスのノルマンディ地方に伝わるリンゴで作られるお酒のこと。
ガイドさんに勧められて買ったのだけれど、アルコール度数40度くらいで、一口飲んでぶっ倒れたのでした。)

そして明日はいよいよあの修道院の屋根でルパン・ダッシュだ!

→ その3

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