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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

プロジェクト:運輸 2009年 香港・マカオ旅行記 その1

2009-08-22 23:51:06 | 旅行記
【第1話 運輸計画中しおり作成中】

私の名前は吉良吉影。
私はどうやら死んでいるらしい。
生前どんな生き方をしていたのか、どうやって死んだのか思い出せない。
なぜだか、名前だけ覚えている。

…というのはもちろん嘘だ。

5年と少し前、初めて海外旅行に行って、貴重な体験をした。
その様子の一部を記録し、このブログにもアップした
そろそろ海外旅行に行きたいと思っていたが、そして計画を立てたこともあったが、結局流れてしまった。
そんな最中、七月の初旬、会社の同僚と焼き肉をつつきながら、こんなやりとりがあった。

「なんかおもろいことないの。」
「う~ん。どっか行きたいなぁ。」
「僕、海外旅行行きたいんですよね、前から」(menfith)
「いいな! このメンバーで、夏に海外旅行行こうか!」
「でも、あと1ヶ月くらいしかないですよ?」(menfith)
「俺、海外旅行行ったことないから、行きたいわ」
「自分(大阪弁で、あなたの意)、パスポートあるの?」
「ないです」
「ほんなら、すぐ取りにいかんと航空券とられへんで。」
「じゃあ、僕、旅行代理店いって予算どれくらいか聞いてきます。
とりあえず、アジアがいいと思いますが」(menfith)

……ということで、あっさり会社の同僚で、海外旅行の計画が持ち上がった。
行くのは四人。
実名を出せないので、後ほどあだ名で紹介しよう!

僕は日をかえて、早速会社帰りに旅行代理店に行った。
行き先は、アンコールワット、タイ、香港、上海、プーケット、モルディヴなどのアジア諸国。
忙しそうにしている旅行代理店の女性店員に話を切り出す。
「この8月○日から、海外旅行に行きたいと思っているですが、いくらくらいか知りたいのと、予約を取れるかどうか、聞きたくて。」
「行き先はどこですか?」
「ええっと、まだ決まってなくて…」
「?? それは先に行き先を決めていただかないと、予約のしようがありません。
アンコールワットですと、夏には非常に人気がありますので、このプランですと、もうあと6人しか残っていませんね。」
「で、ですよね~。目的地が決まらないとどうしようもないですよね~。」

かなり忙しそうな夕方の旅行代理店の女性店員は、不快そうな顔を浮かべて僕をあしらった。
焼き肉の勢いで、そういう話になったというだけで、全く何も話し合っていないことに、この段階でようやく気づき、あえなく返り討ちにあったわけだ。
今考えると、本当にひどい客でしたね。
なんか、いっつも旅行代理店には迷惑をかけている気が……。

そこで、第2回目の話し合いがもたれた。
「アンコールワットは高いみたいです。どうしましょう。」(menfith)
「日程は四日間だとすると、アジア、候補は、ソウル、香港・マカオ、上海、台湾、グアムくらいやな。」
「それなら、僕はソウルはいやです。なんとなく」(menfith)
「じゃあ、香港でいい?」
「僕は海外に行ったことがないので、どこでもいいです」
「僕は香港に行ったことはありますが、もう一回行ってもいいと思っていたので、行きましょう」

実際の話し合いは、混乱を極めた。
それは意見のまとまりがなかったのではなく、みんながみんな、とにかく話を脱線させるからだ。
ぐでぐでの、要領の得ない話し合いで、仕事帰りにファミレスで三時間もボケまくり、結局終電1本前の電車で家路についた。
その結果、ツアーではなく、宿と航空チケットのみをHISで用意し、あとは適当に回る。
そして、宿を香港にとって、一日はマカオをフェリーで観光する、ということになった。
計画の名前は、みんなが好きなジャッキー映画の「プロジェクトA」をもじって「プロジェクト運輸」。
(「運輸」の由来は、その話し合いの時、一人が「云々」というところを「運輸」と言い間違えたので、「訳がわからん、おもしろい」ということで「運輸」と命名された。)
香港と言えば、ジャッキー。
香港と言えば、サモ・ハン。
香港と言えば、チャン・ツィイー。(menfith)
ということで、「プロジェクト運輸」という計画を実行に移すべく、時は流れていった。

ここで、自己紹介しておこう。
ジャッキー映画のみならず、全員、荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」が大好きだという共通点によって、四人をこう呼んでおこう!
ジョセフ:一番年上で、HISの予約を取りに行ってくれた。香港・インドなどの放浪経験があり、海外旅行にはなれている。
承太郎:昨年12月に香港へ行った経験を持つ。海外旅行はこれで5回目。
アヴドゥル:海外旅行ははじめてで、今回初めてパスポートを申請した。お酒が好き。
花京院:管理人のmenfith。海外旅行はこれで3回目。

ちなみに、皆英語は学校教育でならった程度しか話せない。
広東語も話せないし、北京語は香港ではほぼ通じない。
マカオの公用語であるポルトガル語なんて、全くしらない。
という、メンバーである。
皆、同じ会社で働いているということもあり、話し合いは会社を揶揄したネタばかり。

以前上海に住んでいた友人D(詳しくはこちらへ)に相談したところ、人数が多ければ多いほど、ある程度事前に行き先をまとめておかないと動けなくなるから気をつけろ、ということだった。
そこで、1ヶ月で3回ほど飲食店で話し合うことになった。
話し合うといっても、ぼけまくりで、突っ込みまくりで、前に話が全然進まないという状態。
とりあえず、僕(花京院)が、学生時代を思い出してしおりを作成することになった。
もちろん、ネタばかりで、どこまで本気なのか、どこまでぼけているのか意味不明なしおりである。

だが、結果的にはこのしおり作成はだいぶ役立った。
僕自身の予習にもなったし、やはりだいたいの行く先を決めておけたからだ。

ガイドブックを二冊買い、仕事に完全に支障を来しながらしおり作成を進めていった。
「香港に行くならベストシーズンは11月。6月から8月は雨が多く、台風も多い。
台風にぶち当たると、交通機関や商店がすべてストップするので注意が必要。」

だめじゃん!

「公用語は広東語。英語もたいていは通じる。」

あのとき覚えた「不要」(ブーヤオ)
は使えないじゃん!
う~ん、やっぱり勢いだけでいくしかないのか……。

(→ その2に続く)

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