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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

プロジェクト:運輸 2009年 香港・マカオ旅行記 その2

2009-08-24 22:11:37 | 旅行記
(← その1からの続き)

【第2話 ジャスティスによる霧攻撃】

あれこれしていくうちに、当日になった。
当日は関空に8時集合。
10時発のフライトなので、まあ、大丈夫だろうという設定だった。
だが、いきなり承太郎から「敵スタンドの攻撃により遅刻します」とメールが。
う~ん、いかにもジョジョな感じですね。

荷物を預けて飛行機へ搭乗。
全く問題なかったが、新型インフルエンザへの対応で、機内で健康調査のような票を配られた。
書き方が全くわからなかったが、そこは何とかノリで乗り切った。
機内で映画を鑑賞しようとしたが、操作方法がよくわからず、また途中からしか観られなかったので、睡眠に切り替えて4時間のフライトを楽しんだ。
機内食もはじめてのアヴドゥルは、いきなりワインを注文。
横で「早!」といいながら、僕はビールを注文。
こんなテンションで大丈夫か? と思いながら旅が始まったのだった。

着いてはじめの感想が、「なんだこのまとわりつく湿気た空気は!」
上海ほどにおいは気にならなかったが、湿気がすごい。
さすが、雨季に近い季節だ。
予報では雨や晴れやと二転三転していた天気も、最高の曇天。

オクトパスカード(日本のIKOCAみたいなデポジット式乗車券)を購入する予定だったが、購入場所がわからん!
仕方ないので、地下鉄の乗車券売り場にいる、若い女性に声をかけて「ここでオクトパスカードは買えますか」と承太郎が声をかける。
相手の反応は「当たり前じゃないの、そんなこともしらないの?」という雰囲気で「Yes」。
だが、どう考えてもカードは買えそうにないので、インフォメーションセンターのようなところでもう一度聞こうとすると、そこにオクトパスカードの購入広告が。
あっけなく購入して地下鉄へ乗車、ホテルのあるチムサァチョイ駅へ向かった。

さて、ホテルに着くと、思ったよりきれいでびっくりした。
素泊まり三泊、航空券付きで一人74000円ほど。
期待していなかったが、十分快適な空間だった。
一つ、バスタブがなく、シャワーしかなかったので、そのあたりはマイナスかもしれない。
16階だと言われて、絶景を楽しもうとカーテンを開けるとびっくり。
そこには現地のマンションの外壁が広がっていて、廃墟のような建物だった。
日本にはちょっとあり得ない感じの、暗い外壁に、僕たちは大爆笑。
思わず写真におさめたが、それは一般的な風景で、香港、マカオのどこのマンションもそんな感じだった。
どうやら外壁にこだわるのは日本だけらしい。

予定通り、この日のメインである100万ドルの夜景を楽しむために、ピークタワーへ。
「るるぶ」には、地下鉄「中環(セントラル)駅」からバスが出ていると書かれてあったので、バス乗り場へ急いだ。
本にあったオープントップバスのバス停はすぐに見つかったが、値段がおかしい。
280香港ドルもかかって、しかも香港島の半分をぐるっと2時間かけて回るというバスだった。
僕たちの目的は、バスからロープウェイ乗り場まで行くというもの。
しかしそれは観光用のバスで、九龍半島もそのバスで3日乗り放題というものだった。
だが、そんなに時間をかけていられないし、値段も高すぎる。
その案内のおっさんに聞いてみると、タクシーで行ってもロープウェイ乗り場が込んでいるので、とても乗ることはできない、このバスを利用しなさいということだった。
嘘くさいので、あきらめて、自分たちで探すことにした。

すると10mも歩けばすぐそこに「The Peak」と書かれた二階建てバスの乗り場を発見した。
9香港ドル足らずで乗れたので、こちらを選択、見晴らしのいい2階に乗り込んでいざ出発。
もちろん、支払いはオクトパスカードで。
便利すぎです。

僕たちが乗ったバスは、ピーク(山頂)へ直接行くタイプのもので、ロープウェイには乗れなかった。
結果的にはそのほうが時間とお金が節約できたので、よかった。
上っていく景色も最高で、崖崩れが起きそうなところに隣接する高層マンションを観ながら上っていくのは、本当におもしろかった。
道が細いので、木々がばしばしあたる。

大丈夫かな、と言いながら景色を見ていると、いきなり「BAN!」
一瞬、映画「バベル」のブラッド・ピットを思い出して、テロか何かの襲撃かと思った。
窓を観てみると、そこにはつぶれた果実があった。
窓に何かの果実があたったらしい。
乗客を驚かせるその予期せぬ演出に、僕たちはびっくりしたが、周りは全然驚いてもいなかった様子だった。

40分ほどでピークに到着。
写真にあったピークタワーが目の前に広がる広場にいくと、人だかりができていた。
ロープウェイ乗り場には列を作っていたので、確かに、ロープウェイは人気だったようだ。
そこで軽くジュースを飲んで、いざ、見晴らしのいい太平獅子亭へ。
たくさんの観光客が、撮影ポイント争うように人が集まっていた。
まさに絶景というにふさわしいその光景は、写真では伝わるまい。
行かないとそのすごさは理解できないだろうが、本当にすばらしかった。

ただ、亜熱帯の気候のせいなのか、天気が曇天だったからか、うっすらとモヤがかかったような状態だった。
夕方だったので、まだ夜景にはほど遠かったが、向かい側にある九龍半島まで見渡すほど澄み切ってはいなかった。

撮影ポイントに決めたところで、四人で写真を撮ってもらおうと、近くにいたイケメン父ちゃんに英語で話しかけた。
何人だったのかよくわからなかったが、やたらと自分撮りを妻(のような人)に要求して、ポージングしていた。
カメラ目線ではなく、少し斜め下を構える様子は、いかにも自分好き。
かっこいいけどあんな亭主はいやだなぁ、と思いつつも、声をかけると快諾してくれた。
逆光というか、薄暗い中の撮影だったためきれいにはとれなかったのは残念だった。

さて、日没まではまだまだ時間がある、ということで、腹ごしらえをすることに。
ピークタワー(タワーと言っても半円がビルに突き刺さったお椀みたいな形。直径の部分が展望台になっている。)を一通り回ったが、高級すぎて入る気にならない。
仕方ないので、向かいのピークギャラリアへ。
1階にあったタイ料理のお店へ突入。
ビールを頼んで、適当に料理も注文する。
これが、かなりおいしかった。
日本人向けなのか、と思えるくらいおいしい料理ばかりで、少しばかり不安だった僕にとっては大きな安堵感をもたらせてくれた。
中でもはまったのが、野菜炒め。
牛肉とアスパラガスのような野菜と炒めたものだったのだが、そのアスパラガスのようなのが、苦くておいしい。
また、タイと香港とインドは近いのか、カレーもおいてあった。
以降、カレー料理は至る所で見かけた。
しかも、日本のようなルーを使いました、というようなカレーではなく、本格的なインドテイスト。
スパイシーな味と、クリーミーな味、そして甘いフルーティーな味がミックスされた、絶妙な味だった。

ここはジョセフがおごってくれたので、いくらかかったのかわからない。
おそらく四人で飲み食いして1000香港ドル程度だろうか。
おおきに、ジョセフの兄貴。

すっかり暗くなったと思っていると、モヤと霧が濃くなってきた。
ピーク(山頂)にあるため、雲が直接ぶち当たる。
ライブかなにかの演出でドライアイスを炊いているような強烈な雲が吹き付ける。
さすがに夜景は厳しいな、と半ばあきらめながらピークに登ると、そこに広がるのはまさに100万ドルの夜景。
その絶景は筆舌に尽くしがたい。
第三新東京のようにビルが所狭しと生えている様子は、日本の函館とは全く違った趣。
地震が起これば一気に倒壊しそうな、日本では絶対に建てられないような密集したビル群は、土地が狭く、平野のない香港ならではの光景だ。
霧が吹き付ける様子を見ながら、僕たちは「ジャスティスのスタンド攻撃だ!」とか訳のわからないことを叫びつつ、その光景に酔いしれた。

そろそろ、と思ったらもう9時過ぎ。
僕の時計は10時過ぎ。
同じバスでピークを降りて、中環駅から、チムサァチョイへ。
もはや人も少なくなり、ひっそりとした街並みで、コンビニに立ち寄って、ホテルに帰った。

明日はいよいよ、マカオ遠征。
お休みなさい。
明日、たくさん飛ばなきゃ……。

(→ その3へ続く)

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