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絶対成功させるダイエット法

2013-05-19 15:32:14 | 不定期コラム
みなさん、ダイエットに挑戦したことはないだろうか。
痩せることがステータスである現代社会において、ダイエットに興味がない人のほうが少ないと思う。
だからこそ、この記事をクリックしてしまったのだろう。
いや、クリックしたことを責めるつもりはない。
もうちょっと先を読んでみてほしい。
なぜあなたがダイエットに興味があるのか、なぜそれが完遂しえないのか、少しだけヒントになるかもしれない。

ダイエットといってもその実態は実は数種類あることを確認している。
大きくは二種類だ。
一つは、健康のために痩せたいと思っている人。
メタボリック症候群など、肥満と呼ばれる人は、生命に関わるような場合もある。
痩せたいと思うのは自然なことだし、むしろ痩せたほうがいいかもしれない。
もう一つは、美容のために痩せたいと思っている人だ。
それほど痩せるべき体型でもないのに、より美しく、よりかっこうよくなりたいと思って痩せることを望んでいる人だ。
最近ではこの手の人が多くなり、痩せすぎと呼ばれる人もかなりいる。
痩せる=美であるということはもはや人びとの固定観念として強力に定着しつつある。

では、どうやって痩せるのだろう。
ダイエット方法で最も重要なことは、どんな本にも書かれてあるのだが、「続けること」である。
続けることができないダイエット法は必ず失敗する。
痩せるということは、体重を単純に減らすことではない。
軽い体重を維持するということだ。
だから、みんな失敗する。
りんごだけ食べるダイエット、きゅうりだけ食べるダイエット、白いものを食べないダイエット、そんな食事制限は絶対に成功しない。
痩せていることが職業になりうる人なら別だ。
モデルやタレント、美容整形に携わる人など、痩せることが「目的」そのものであればなんとかなるかもしれない。
けれども、多くの人はそんなこと考えていない。
もてるため、結婚するため、かっこいいと言われるため、健康のため……そんな志の人に「一生パスタやご飯を食べない」なんてできるはずがない。
いや、これはあなたを責めたいのではない。
無理なものは無理なのだ。
だって、ご飯がおいしいと思っているから現在の体重なのでしょ?
それをいきなりご飯食べてはいけません、なんて無理でしょ。
最初の一月は大丈夫かもしれないが、半年もすればカップラーメンが食べたくて食べたくて夢に出てくることになる。

だから、岡田斗司夫の「レコーディング・ダイエット」が一世を風靡したのだ。
毎回食べるものを記録していくだけ、というわかりやすい手法が流行ったのだ。
けれども、残念ながら、私の周りにそれが成功した人はいない。
理由は単純だ。
やはり続かないのだ。
面倒くさいのだ。
食べたものを携帯電話で写真を撮ることも面倒くさい。
気づいたら何か口にしている。
それを制限するなんてとんでもない。
だから、続かないのだ。

ん? ちょっと待て。
あなたはダイエットしたかったのではないか。
そう、健康と美容という「痩せたい」理由以外に、実はもう一つ隠されている。
実はダイエットのほとんどの人が「痩せたい」とは思っていない。
「食べたい」のだ。
痩せるためにダイエットしたいのではなく、いくら食べても太りたくない、という本音が見え隠れする。
だから、ダイエットは続かない。
だって、食べたいんだもの。
痩せたいとは思っていないんだもの。

痩せるためには、その根本に気づかなければ、一歩も踏み出せない。
ただ、よさそうなダイエット本が家に積みあがっていくだけだ。
次から次へと買いこんで、結局埃がかぶっていくだけだ。
自分で決めたことが実現できずに、ただ「失敗した」感が残るだけだ。
自己嫌悪にも陥るだろう。
だったら、食べろ、といいたくなる。

だから、自分がしたいダイエットの種類をもう一度見直す必要がある。
肥満型の人で医者からも是非ダイエットしなさい、といわれている人は、本気になればかなりの確率でダイエットに成功する可能性が高い。
なぜなら、もともと食べすぎなのだから、痩せるのは比較的容易だ。
逆に、標準体重なのだけれど、食べるために痩せたい、食べても現状維持したい、もっと美容のために痩せたいと思っている人が、ダイエットに成功するのはきわめて難しい。
少なくとも食事制限だけではやせることはできない。
だって生命維持に必要な程度の体重が「標準体重」なのだから、それ以上痩せると「死ぬ」からだ。
少なくとも人間の本能で死ぬかもしれないと錯覚する。
だから少しのカロリーでも摂取すると、人間の体はたくさん摂取したがる。
う○こで「流れない」のだ。
相当の覚悟がなければ成功しないと断言しよう。
それこそ、ボクサーになるくらいの努力だ。
問題はそれをするかどうかではなく、そうするだけの自分にモティベーションがあるかどうかだ。
ないなら、あきらめよう。
食べるものを厳選するなど、今の体重のままのほほんと生きよう。
できない勝負はしない。
それがダイエットに対するもっとも重要なスタンスだ。
精神衛生上も最も健康的だ。
ね、絶対成功するでしょ。

え? 結局無理やんって?
いやいや、ここからが本題です。
あきらめることも大切、無意味なダイエットは健康を害する。
そのことは絶対に認識しておくべきだ。
それでもダイエットしたいという人はさらに続きを読んでほしい。
ただし、これも私の経験であって、全員にあてはまることではない。
特に、日常的に体を動かしている人は、まずそれ以上痩せない。
運動量を増やすことは、本当に命に関わる。
睡眠、食事、運動をバランスよく、そうしないと続かないし、意味がない。

私はどうやって痩せたか。
とはいえ、私もずっと同じ体重を維持しているわけではない。
上下5キロくらいを繰り返している。
その経験の中で、手っ取り早く、確実に痩せられる方法を紹介しよう。
ちなみに、個人情報なので、今の私の体重が何キロでBMIがどれくらいなのかはあえて書かない。
え? 説得力がないって? 
プライバシーの問題です。
断固拒否します!

…まずは、3時間で3キロ痩せる方法だ。
これはすごく手軽で、確実に痩せられる。
そういうとみんな食いついてくれる。
そう、単純だ。

3時間走り続ける。

というただ、それだけだ。
「無理やん」とよく言われる。
そう、かなりきつい。
けれども、本当に痩せられる。
あんなにきつかったデニムがすっと入るようになる。
ただし、「歩いては駄目」ということには注意したい。
3時間歩くのと、3時間ジョグでも走るのとはぜんぜん違う。
曇天で、休日の朝、飲み物を用意して挑戦してほしい。
特に、痩せ型の人で、これ以上痩せようがないように見える人は、けっこうキク。
もちろん、3時間走り続けるためには、60分間走るのが苦ではない状態を作ることが大事なのだけれど。

…ゴホン……。そろそろ、この文章の狙いが見えてきただろうか。
もう一つ、紹介しておこう。
こちらはどんな体型の人にも簡単に続けられる方法だ。
私はこれで一月で5キロ落とした。
(ただし、その後油断して3キロもどったけれど。とほほ)

私のライフサイクルで言うと、晩ごはんを早い時間に食べることができない。
医者の養生を標榜しているある医者は、テレビで「18時に夕飯を食べることが健康につながる」という無茶な提案をしていた。
ほとんどの人間がその時間は働いている。はずだ。よね。
だから、晩ごはんと就寝時間がどうしてもくっついてしまう。
二時間、場合によっては一時間後にはもう寝なければ明日に差し支える、ということも珍しくない。
そうなると、食べたエネルギーはすべて体に蓄積されてしまう。
消費するタイミングがなくなり、太ることになる。
逆に、朝を食べないとエネルギーを使うことができずに、仕事や勉強に対して力を発揮できない。
朝を抜いて、夜を食欲のまま食べていると、間違いなく太る。

だから、私はこれを逆転させることを提案したい。
晩飯食べないダイエットは、精神的にきつい。
だから、朝ごはんにしていた内容を、晩ごはんにもっていき、晩ごはんに食べている量を、朝ごはんにもっていくのだ。
それだけで、私は一月に5キロ痩せた。
朝起きられないなら、夜早めに寝て生活リズムをシフトさせよう。
一時間早く寝て、一時間早く起きるのだ。
これで遅刻もなくなる。

それを職場で話すと、「ってことは俺は朝から飲めってことやな!」と一蹴された。
晩酌はかまわない。
晩酌するにしても、朝ごはんを食べる量程度まで肴を減らすのだ。
そうすれば、おなかが減る。
おなかが減った状態で、朝ごはんを迎えると、イヤでもご飯がおいしくなる。
また、付き合いの外食はかまわない。
その代わり週に何度も外食するのはお勧めしない。
何よりもお金が厳しいはずだ。多くの人は。
私は外食した次の日は完全に晩ごはんを抜いてしまう。
それは自分への戒めである。

確かに、晩ごはんを食べなかったとき、かなり辛い。
辛さを自分なりに克服するテクニックを身につけておくことも大事だ。
私は、本を読んで集中すること。
仕事をしているとおなかが減っていても私は気にしなくなる。
だから、集中する環境を自分で作ることにしている。
ゲームでも、テレビでも、音楽でも、掃除でも何でもいい。
ごはんを食べられないときに何をするのか、という自分なりのアレンジが必要になる。

それにあわせて行なったのが、毎日体重計に乗るということだ。
そして、それをアプリで記録し続けている。
そうすると体重を意識するようになるし、アプリで管理すると、変化もわかりやすい。
確かに面倒くさいけれども、昔よりはずいぶん楽になったはずだ。

気をつけたいのは、体重はすとんとどんどん右肩下がりで落ちていくわけではないということだ。
けれども、信じて続けていると、体脂肪がすとんと落ちたり、体重がすとんと落ちたりするタイミングが来る。
そして、また少し戻る。
それを繰り返しながら体重は変化していく。

食べてしまうことに罪悪感を覚える人は多い。
けれども、考えてほしい。
メディアではおいしいものの情報が氾濫して、しかも日本の産業の強力な柱は、観光である。
観光を売りながら、ダイエットをしろというのは無理がある。
これは個人の怠惰や性格の問題ではない。
社会を巻き込んだ、陰謀なのだ。
もし、あふれている書籍のように、国民全体がダイエットに成功してしまうと日本はつぶれるだろう。
食べ物が過剰にあふれて、おいしいものが過剰に提供される時代だからこそ、ダイエットできないという悩みがある。

だから、あえて言おう。
「本当にダイエットする必要がありますか? ないならやめときませんか?」
やるなら、自分の生活態度を一から見直すつもりでやるしかない。
しかも、そのポイントは「ひとそれぞれ違う」という点にある。

このコラムのタイトルは「絶対成功させるダイエット法」である。
それに飛びついたあなたは、きっとダイエットできない。
だって、そんなもんないんだもん。
これだけ、ライフスタイルが多様化している中で、全員に共通するダイエット法などないのだ。
私はこれを書いていてわかったことがある。

「自分なりのダイエット方法を見つけること」そこにしか成功への道はない。

人に頼ることはできないのだ。
自分で見つけて、自分の頭で考える。
これって、受験勉強とか、自己研鑽とかに似ているとは思わないか。

もう一度言う。
1)ダイエットの目的を再考すること。美容? 健康? 食欲? 役作り?
2)続けられるダイエットでなければ、恒常的に痩せることはできないということ。
3)自分の生活を見つめなおして、自分のダイエット方法を確立すること。
4)痩せなくてもいいや、とあきらめることも肝心。(消費社会の申し子に成り下がる決意)

このおいしい食料があふれている現代日本において、ダイエットをするということは、ゴッサム・シティで悪を根絶するくらい難しい。
とりあえず、バットマンのコスプレセットをアマゾンで予約してみよう。
何かが見えるかもしれない。


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