評価点:54点/2001年/アメリカ
監督:シャロン・マグアイア
同年アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた話題作。
32歳にして男気のないブリジット・ジョーンズ(レニー・セルヴィガー)は、毎年新年パーティーで母親がさえない男を紹介することが嫌で仕方がなかった。
今年もまた、マークというお間抜けなトナカイのセーターを着た男を紹介された。
幼馴染みだというマークは敏腕弁護士だったが、当然ブリジットの理想をかなえてくれる相手ではなかった。
しばらくして職場に新しい上司ダニエル(ヒュー・グラント)がやってきた。
メール交換を繰り返すうちに惹かれあい、関係をもつようになった。
順調に思えた関係だったが、ダニエルにはニューヨークで付き合っていた恋人がいることがわかり、ブリジットは失恋してしまう。
コメディータッチで描かれるラブ・ストーリー。
32という微妙な年齢の女性のあせりを題材にしている。
▼以下はネタバレあり▼
いくつかおもしろいシーンはあるが、僕としてはあまり笑えなかった。
題材としてはとても典型的で、安心感(?)がある展開なのだが、
いかにもくっつきそうなヒュー・グラントと別れてしまうのが、意外すぎた。
確かに展開が早くラブラブになるのが急だったので、一ひねりあるなとは思ったにしても、明らかにかっこいいグラントを振るというブリジットについていけなかった。
この点は時代性を感じた。
少し前の映画なら、かっこいい男性にしっぽを振っていた女性像が、どれだけ「売れ残って」も「自分が選択する」というプライドをもつ強い女性に変わってきているからだろう。
ジェンダーの問題にうるさい人たちは、いかにも痛快な話なのだろうが、王道だと思って見ていた僕にとっては、展開のスムーズさを壊されたようでガックリきた。
特に転職してしまう当たりは、女の自信とプライドを感じた。
しかし、それと同じくらい、そこから一気に感情移入できなくなってしまった。
なぜなら話の収束点が見えなくなってしまったからだ。
挙げ句の果てにマークとダニエルを天秤にかけ始めるのでは、男の僕としては、ブリジットが悪女のように見えて仕方がない。
しかも天秤にかけている男は二人とも元々好きだった女を捨ててブリジットに会いに来ているのだ。
どちらを選んでも「いずれまた違う女の所へ言って同じことを言うのではないか」という不安を感じないでいられるブリジットの感性を疑ってしまう。
どうしても女の選択性をいかしておきたかったのだろうと思われるけれど、これではただの強情でわがままなバカ女に見えてしまう。
それなら「プリティー・ウーマン」などの「いかにも」というシンデレラ・ストーリーの方がまだ女性の知性を感じられる。
笑わせたいなら、もっと王道に走って欲しかった。
笑いも恋愛も中途で、微妙な映画になってしまった。
女性が見るとまた違った感想なんだろうけど、男性が見てもあまり笑えない気がする。
レニー・セルヴィガーはあいかわらずお馬鹿でいい味を出していた。
ちなみに、原作の「ブリジット・ジョーンズの日記」は、本当に日記の形式で書かれているらしい。
「アルジャーノンに花束を」みたいだ。
(2003/10/8執筆)
監督:シャロン・マグアイア
同年アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた話題作。
32歳にして男気のないブリジット・ジョーンズ(レニー・セルヴィガー)は、毎年新年パーティーで母親がさえない男を紹介することが嫌で仕方がなかった。
今年もまた、マークというお間抜けなトナカイのセーターを着た男を紹介された。
幼馴染みだというマークは敏腕弁護士だったが、当然ブリジットの理想をかなえてくれる相手ではなかった。
しばらくして職場に新しい上司ダニエル(ヒュー・グラント)がやってきた。
メール交換を繰り返すうちに惹かれあい、関係をもつようになった。
順調に思えた関係だったが、ダニエルにはニューヨークで付き合っていた恋人がいることがわかり、ブリジットは失恋してしまう。
コメディータッチで描かれるラブ・ストーリー。
32という微妙な年齢の女性のあせりを題材にしている。
▼以下はネタバレあり▼
いくつかおもしろいシーンはあるが、僕としてはあまり笑えなかった。
題材としてはとても典型的で、安心感(?)がある展開なのだが、
いかにもくっつきそうなヒュー・グラントと別れてしまうのが、意外すぎた。
確かに展開が早くラブラブになるのが急だったので、一ひねりあるなとは思ったにしても、明らかにかっこいいグラントを振るというブリジットについていけなかった。
この点は時代性を感じた。
少し前の映画なら、かっこいい男性にしっぽを振っていた女性像が、どれだけ「売れ残って」も「自分が選択する」というプライドをもつ強い女性に変わってきているからだろう。
ジェンダーの問題にうるさい人たちは、いかにも痛快な話なのだろうが、王道だと思って見ていた僕にとっては、展開のスムーズさを壊されたようでガックリきた。
特に転職してしまう当たりは、女の自信とプライドを感じた。
しかし、それと同じくらい、そこから一気に感情移入できなくなってしまった。
なぜなら話の収束点が見えなくなってしまったからだ。
挙げ句の果てにマークとダニエルを天秤にかけ始めるのでは、男の僕としては、ブリジットが悪女のように見えて仕方がない。
しかも天秤にかけている男は二人とも元々好きだった女を捨ててブリジットに会いに来ているのだ。
どちらを選んでも「いずれまた違う女の所へ言って同じことを言うのではないか」という不安を感じないでいられるブリジットの感性を疑ってしまう。
どうしても女の選択性をいかしておきたかったのだろうと思われるけれど、これではただの強情でわがままなバカ女に見えてしまう。
それなら「プリティー・ウーマン」などの「いかにも」というシンデレラ・ストーリーの方がまだ女性の知性を感じられる。
笑わせたいなら、もっと王道に走って欲しかった。
笑いも恋愛も中途で、微妙な映画になってしまった。
女性が見るとまた違った感想なんだろうけど、男性が見てもあまり笑えない気がする。
レニー・セルヴィガーはあいかわらずお馬鹿でいい味を出していた。
ちなみに、原作の「ブリジット・ジョーンズの日記」は、本当に日記の形式で書かれているらしい。
「アルジャーノンに花束を」みたいだ。
(2003/10/8執筆)
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