僕たちのお金を返してくれ!!
100年に一度の世界同時不況!?
失われたお金を取り戻すために、ムーアが奔走する!!
史上最強のマネー$エンタティメント
東宝シネマズ二条にて鑑賞。前作「シッコ」から2年ぶりの最新作のテーマは、ずばり「おカネ」!!「シッコ」では、アメリカの医療制度を赤裸々にレポしたムーアだが、今回はテーマ「おカネ」からアメリカの資本主義社会の在り方に鋭く切り込んでいる。
前作もそうでしたが、本作においても、アメリカという国で生活する人たちにとってはかなり厳しい状況ですよね。特に弱者にとっては、酷いです。格差社会で言えば、日本もそういう状態に近くなって来ていますね。しかしアメリカ社会は日本以上の格差!しかもその上、弱者が富裕層に喰われるというあまりにも無茶苦茶な事態。かなり憤りを感じました考え方によったら犯罪に近いかも。。。。
皆さん知ってますか?アメリカの最富裕層は何とたったの400人!その400人が底辺の1億5千万人を全部合わせた以上の財産を持っているそうです。
ブッシュ政権の8年間に彼らの富は「7千億ドル近く」膨らみました。7千億ドルという額ですが。。。。何でもリーマン・ブラザースの破綻等で議会が緊急融資のため、公的資金投入しようとした額だそうです。ちなみに日本円にして、約63兆円。
それにしても気の遠くなる額を400人の最富裕層がこしらえたとは・・・・。
ブッシュ政権の下でこしらえたそのお金なら、この緊急事態のために資金投入してもいいのでは?というムーア。
冒頭ですさまじい搾取社会、すなわち大企業が従業員に無断で生命保険をかけている実態を見せたムーアは、リーマンショック以後の金融危機の元凶となった公的資金の投入先である生命保険会社や証券会社が建ち並ぶウォール街へとのこのこ突撃して「金返せ!」デモを試みる(サトウムツオ)
最富裕層という1%にも満たない人たちに対して底辺で生きる労働者はその数99%。そしてその人たちには明るい未来などない。あるのは、厳しい現実。
いきなり解雇され、路頭に迷う労働者。差し押さえられた家の前で泣きながら家具を燃やす夫婦。ワーキングプアばりの低賃金でこき使われ借金と過剰労働で航空事故を起こすパイロット。極めつけは受け取り人を会社にした生命保険をこっそりとかけ、社員が死ぬと保険がまるまる会社が手に入れる、悪魔のような「くたばった農民保険」こんなことって本当にあるの?と驚いた。特に最後の保険マル儲けは空恐ろしい話である。
ありえないといえばパイロットの給料が、ちょっとしたバイトよりも安いという実態。人の命を預かる職業なのに何故?っていう疑問。。。。
経済破綻、大恐慌がやって来る!本当なの?マスコミが繰り返し恐怖をあおる。そしてあり得ない事態が。。。。政府は破綻した金融機関を救うために70兆円の税金投入政策を押し通したらしい。
歴史的な政権交代をしたオバマ大統領はこう言った。
「YES WE CAN!」 最初は私も感動したんだけれど。。。。本当に大丈夫かな?
と最近疑問を感じますが。
ギブ・アンド・テークのはずが、テークする(奪う)方がほとんどだ!
何故?弱い者ばかりがこんな酷い目に合わないければならないのか・・・・
不条理な話ばかりでない。実際、従業員全員がオーナーとなり給料も平等にして利益を生んでいる会社は存在する。
ワクチンを発明した科学者が特許を取らず分け与えたという例もある。
1%の会社役員 報酬は従業員の400倍!
住宅ローンを証券化して世界中で大儲け!!
公的資金で(税金)で倒産せずに勝ち逃げ!!
99%の一般庶民 毎日14000人、10人に1人が失業中・・・
7秒半ごとに家が1軒差し押さえ・・・・
地方銀行や工場が倒産。街はゴーストタウンに・・・・
それにしても無茶苦茶ですよね。こんな不条理はやっぱ許せない
皆で吠えよう!!
アメリカの資本主義はいつからこんなことになったのか?
日本も含め、どうして世界中こんなに不景気になっちゃったのか?
「ボウリング・フォー・コロンバイン」「華氏911」のマイケル・ムーア監督が、デビュー作の「ロジャー&ミー」以来20年ぶりに経済問題をテーマに描くドキュメンタリー。2008年9月、信用リスクの高い住宅ローンである“サブプライムローン”問題が顕在化し、世界有数の証券会社リーマン・ブラザーズが破綻、これを契機に金融危機が巻き起こり、世界は空前の大不況に陥った。アメリカの一般庶民の中には、一夜にして職も自宅も失い路頭に迷う人々が続出する。対照的に、そのサブプライムローンで暴利を得てきた巨大金融機関には、救済を目的に国民の血税が大量に投入される皮肉な事態が巻き起こる。どうして、アメリカの資本主義(キャピタリズム)は、こんな不条理なことになってしまったのか。その答えを求めて、ニューヨークのウォール街へと乗り込んでいくマイケル・ムーア監督だったが…。(allcinemaより抜粋)
こぼれ話:2009年11月23日に日本で行われた試写会では、来場者に「定額給付金」と称して現金を配った。
マイケル・ムーア監督、初来日インタビューの詳細はこちら
メディア | 映画 |
上映時間 | 127分 |
製作国 | アメリカ |
公開情報 | 劇場公開(ショウゲート) |
初公開年月 | 2010/01/09 |
ジャンル | ドキュメンタリー |
映倫 | G |
公式サイト (英語)
公式サイト (日本語)
追記:原題につけられている、ラヴストーリーはどういう意図なのか?これは「自分たちの金を愛する金持ちを描いた映画」だということだそうです。ただしこの作品には新しいひねりがある。彼らは「自分たちの金」だけを愛していない。「我々の金」も愛してる。彼らは我々の金が欲しい。だからそれを奪うためにあらゆる方法を考え出すのだ。