銅版画制作の日々

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Drパルナサスの鏡☆THE IMAGINARIUM OF DOCTOR PARNASSUS

2010-01-26 | 映画:シネコン

 これが本当のヒース・レジャーの遺作です。

テリー・ギリアム監督最高傑作と呼び声も高い「Drパルナサスの鏡」を鑑賞してきました。すでに鑑賞された方から聞いてましたが、結構ヒースの出番は多いです。撮影半ばで逝ってしまったヒースと3人がどんな風に繋げられているかがちょっと気になっていましたが。。。。意外にも違和感なかったように思います。
現実世界の主人公トニ―役はすべてヒースが演じていたからかもしれませんね。結局撮り終えていないのは鏡の中の幻想世界だけということでした。

幻想世界は、作品の中に登場する観客の願望によってトニ―の容貌も変化するというアイデアをギリアム監督は思いついたようです。脚本を変えず、撮影を続けられると確信して、トニー役を探したそうです。
そして代役を最初に快く引き受けたのがジョニー・デップ。かってギリアム監督が制作途中で中止となった「ドンキホーテを殺した男」があるのですが、この作品に出演者として監督と同じ痛みを味わったのがジョニーだったのです。今回のヒースの死で、またギリアム監督作品が暗礁に乗り上げかけた事に対して盟友である監督の頼みを断るわけにはいかなかったようです。


ヒースの親友たち

ジョニー、ジュードそしてコリン。それぞれ生前のヒースとは親友だったという間柄。
そんな3人が亡きヒースの後を引き継いだのであります。

STORY

2007年のロンドン
今にも壊れそうな馬車が、タワーブリッジの袂で停車した。馬車から奇妙な舞台が現れる!現代と昔が融合している映像が何とも言えない。。。。。


旅芸人の一座の出し物が始まるのだ。

座長は1000歳以上だという老人パルナサス博士(クリストファー・プラマー)。座員は博士の美しい娘ヴァレンティナ(リリー・コール)、彼女に想いを寄せるアントン(アンドリュー・ガーフィールド)、皮肉屋で頭の回転が早いKOBITOののパーシー(ヴァーン・J・トロイヤー)。
アントンの口上で始まったのは、人が心に秘めた欲望を具現化して見せる“イマジナリウム”パルナサス博士の瞑想に導かれて鏡を通り抜けた観客は、そこに広がる自らの願望を形にした幻想世界を体験できるのだ。しかし、怪しげな一座の舞台にあがる観客はいない。いたずらな子供が偶然飛び込んで、めくるめく体験に目を丸くするだけ。

かってパルナサス博士は、人里離れた山里で暮らす偉大な僧侶だった。

今でもその気になれば世界を揺るがす力を持っているのに、彼は何かに脅えていた。悪魔のMrニック(トム・ウェイツ)にそそのかされて下界へ降り、一人の女性に恋をした時、それまで不死だった博士は死と若さを手に入れるためにMrニックととんでもない約束をしてしまったのだ。。。。

その女性との間に生まれたのが、娘ヴァレンティナである。彼女は普通の家庭に憧れ、いつか一座から逃げ出したいと願っていた。


リリー・コールはスーパーモデルだそうです。身長179cm、体重が50kg、凄く痩せています。

そんなある日、彼女は、橋から首を吊られていた若い男、トニ―(ヒース・レジャー)を助ける。記憶喪失の彼はそのまま一座に加わり、客寄せを手伝う。魅力的な容姿と巧みな話術で一気に女性客が増え、ヴァレンティナも彼に心を奪われる。

さてパルナサス博士がMrニックとの約束の期限が3日後に迫っていた。そんな時Mrニックが突然現れ、博士にある賭けを持ちかける。鏡の向こうの世界で、先に5人を“獲得”したら、あの約束はなしにするというものだった。


パルナサス博士役のクリストファー・プラマーはあのサウンド・オブ・ミュージックでは、トラップ大佐を演じた方です。懐かしいですね。

その約束とは、娘ヴァレンティナが16歳の誕生日を迎えたらMrニックに差し出すというものだ。

幻想世界に入場した客に悪魔の歪んだ欲望の道か、博士の節度ある道かを選択させる。

そんな事情を聞きつけたトニ―は舞台をゴージャスかつファッショナブルに改装、SAGISIも驚く才能を発揮して、次々と鏡の中へ女性客を誘導していく。
実はトニ―の記憶はほとんど戻っていた。
橋の下で自分を殺そうとした男たちの姿に気付いたトニ―は客と一緒に鏡の中へと逃げ込む。

鏡の向こうのトニ―、その1はジョニー・デップ
ジョニーは3人の中で出番が少なかった(涙)


客の願望を形にしたトニ―は、彼女を博士の選択に導くことに成功する。

鏡の向こうのトニ―、その2はジュード・ロウ


残り1人となった時、トニ―自身の願望を反映したトニ―は誘導に失敗

鏡の向こうのトニ―、その3は コリン・ファレル

追っ手と悪魔に迫られて窮地に立ったトニ―とヴァレンティナは2人一緒に鏡の向こうへと逃げる。ヴァレンティナ願望のトニ―がさらけ出す、彼の真の姿とは?

さて期限まであとわずかに迫った中、博士は娘を救えるのか・・・・・?

製作の背景(ウィキぺデイアより抜粋)

2007年12月にロンドンで撮影開始。撮影中にトニーを演じるヒース・レジャーが急逝、撮影が中断し一時完成が危ぶまれたが、彼と親交のあったジョニー・デップュード・ロウコリン・ファレルの3人が別世界にトリップしたトニーを演じることが決まり、撮影が再開された。なお、ヒース・レジャーの出演しているシーンはそのまま使われている。3人は、本作の出演料全額をヒースの遺児である娘マチルダ(当時2歳)に寄贈した。

 Drパルナサスの鏡☆イギリス版予告編

第62回カンヌ国際映画祭上映作品。

ギリアム監督のインタビューをちょこっと→こちらを見て下さい。

解説(allcinemaより抜粋)

 「未来世紀ブラジル」「バロン」のテリー・ギリアム監督が贈るミステリアス・ファンタジー・アドベンチャー。主演は「ダークナイト」のジョーカー役で鮮烈なインパクトを残したヒース・レジャー。彼は本作撮影半ばで急死してしまい、これが遺作となる。彼の死によって一時は完成が危ぶまれたが、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が後を引き継ぐ形で鏡の中の主人公を演じ分け、無事完成に漕ぎ着けた。一人の少女を助けるため、現実世界と不思議な鏡の中の幻想世界を行き来する主人公の姿を、イマジネーションあふれるヴィジュアルでファンタジックに描き出す。共演に、「インサイダー」のクリストファー・プラマーとスーパーモデルのリリー・コール。


メディア 映画
上映時間 124分
製作国 イギリス/カナダ
公開情報 劇場公開(ショウゲート)
初公開年月 2010/01/23
ジャンル ファンタジー/ミステリー
映倫 PG12
オフィシャル・サイト
http://www.doctorparnassus.com/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://www.parnassus.jp/

ミステリーでファンタジーな独特の世界はギリアム監督らしいものでした。結構好きですね。

 

Comments (9)
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