原題:LE PERE DE MES ENFANTS
京都シネマにて鑑賞
家族の姿をシンプルに描いている作品です。劇的なドラマがあるわけでもなく、本当にナチュラルで、、、、。自分がこの家族と付き合いがあって、触れ合っているような感じがします。
ミア・ハンセン=ラヴ監督はまだ20代だそうで、これにはびっくり!そしてとても美しい女性。長編作2作目でいきなり2009年カンヌ国際映画祭《ある視点部門》審査員特別賞に輝いたというのだから、これまた驚きです。
STORY(キネマ旬報さんより拝借)
長女クレマンス役のアリス・ドゥ・ランクザンは父グレゴワール役のルイ=ド・ドゥ・ランクザンの実子だそうです。
パリ郊外の別荘では、近くにある礼拝堂や修道院に連れていき、テンプル騎士団の歴史を、娘たちに聞かせる。
映画プロデューサーとして、グレゴワール・カンヴェルは精力的に働き、私生活では妻と娘3人を愛する素敵な人だった。
可愛い娘さんたちです。子供たちは母シルヴィアの口癖を真似て、
「仕事中毒」の「ケータイ人間」なんて囃して立てていたけど。。。。。
実は不況の波で、グレゴワ―ルの経営する映画製作会社は多額の借金を抱えていた。状況は深刻なところまで陥っていた。妻にも泣き言をすべて言えず、、、、、。自身の中で苦しみを抱えなければならなくなっていたわけだ。次第に苦境に立たされにっちもさっちも行かなくなる。
グレゴワ―ルは車のダッシュボードから取り出した書類を路上で燃やした直後、銃でこめかみを撃ち抜き自●してしまう。
映画の前半は、映画製作をめぐる現場事情と、グレゴワールの幸福そうな家庭が、きめ細かく語られる。そして、資金難から、思い詰めたグレゴワールが、なぜ自殺に至るかを、丁寧に、テンポよく運んでいく。後半は、切なく辛い状況に立ち合う妻シルヴィアと、思春期の長女、父親の死の意味をまだ完全には理解できない次女、三女を、静かに、淡々と描く。
あまりの唐突な死に愕然と立ちすくむ母娘に残されたものは多額の借金と数本の未完成の映画だった。
気丈な妻シルヴィア(キアラ・カゼッリ)
きっと夫は「死も人生の出来事のひとつ」と言ったであろうと信じる妻シルヴィア。夫の死をしっかり受け止めるところは感動的だ。
そして夫の“遺作”を完成させるべく、ロシア人出資者を募って
単身、スウェーデンの撮影現場に乗り込むシルヴィアは、
いかにもイタリア人女性らしい。
長女のクレマンス
後半は母を支え妹たちの面倒をみるしっかり者の面を見せていくクレマンス。
亡き父の事を理解するための父について調べ始める。
そして分かった新事実。何と父には別に息子がいるらしいこと知る。えぇ~それってホント?あれほど家族を愛していたグレゴワールに女が?クレマンスからそんな疑問を投げかけられたシルヴィアは「スウェーデンから帰ったらゆっくり話す」と説明したが、クレマンスは留守中にシルヴィアの部屋からグレゴワール宛てに送られてきたイザベルという女性からの手紙をみつけて読んだため、グレゴワールにはムーヌという息子がいたことを知ることに。しかし彼女はその事実にショックを受けることもなかった。
それよりも父が関わった映画を観ることだった。そんな中で偶然再会したのが、グレゴワールに対して新作映画の脚本を持ち込んでいた若き新人監督アルチュール(イゴール・ハンセン=ラヴ):監督の実弟
なんとなくクレマンスと良い感じだった。淡い恋模様のような?これが心の再生に繋がるのかもしれないね。
パパの近くにいたいという娘たちの気持ちが印象的だった。
解説(キネマ旬報から拝借)
尊敬する映画プロデューサーの自○という実体験を基に、本作が長編2作目となるミア・ハンセン=ラヴ監督が綴る家族の悲劇と再出発の物語。出演は「スリープレス」のキアラ・カゼッリ、「不完全なふたり」のルイ=ドー・ド・ランクザン、「夏時間の庭」のアリス・ド・ランクザン、エリック・エルモスニーノなど。
注釈:彼女のデビュー作でプロデュースを務める予定だったアンベール・バルザンの自○という実体験から生まれた物語です。
メディア | 映画 |
上映時間 | 110分 |
製作国 | フランス |
公開情報 | 劇場公開(クレストインターナショナル) |
初公開年月 | 2010/05/29 |
ジャンル | ドラマ |
映倫 | G |
「ケ・セラ・セラ」が良かった♪
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