銅版画制作の日々

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ジョニー・マッド・ドッグ◆◇JOHNNY MAD DOG

2010-06-30 | 映画:ミニシアター


悪魔か、犠牲者か──

アフリカに少年兵が存在するという話は聞いたことがありますが。実態はまったく知りませんでした。今回この作品を観て、いやあ衝撃でした。こんな無茶苦茶なことがあったとは本当にショックです。人を殺すという行為においても罪悪感がないということも考えられませんが。小さな子供に初めからそういう意識をうえつければ、やはり当たり前になっちゃうのでしょうね。

しかし酷い話です。大人の都合で子供が犠牲になるなんて、、、、。あまりにも酷過ぎる!!実際この作品に登場する子供たちも元少年兵だといいます。判断のつかない子供たちをこんな人生に追い込むなんて。洗脳以上に惨い(涙)

STORY(キネマ旬報さんより拝借)

相次ぐ内戦で混乱するアフリカのリベリア。そこには反政府軍を名乗り、暴虐の限りを尽くして人々を恐怖に陥れる、武装した少年兵の部隊があった。リーダーは“マッド・ドッグ”と呼ばれる15歳のジョニー(クリストフ・ミニー)。右腕の“ノー・グッド・アドヴァイス”たち荒くれ者を率いて、有り余るエネルギーを戦闘で爆発させていた。彼らにとって戦場は遊び場。ゲームのように民家やビルを襲撃して銃を乱射、テレビ局では女性をレ○プする。必死の命乞いなど彼らには何の意味もなかった。次々と残酷な殺戮や略奪を繰り返しながら、大人の兵士さながらに隊長から受けた命令を遂行していく。一方、ジョニーたちの進攻によって追い詰められた13歳の少女ラオコレ(デージ・ヴィクトリア・ヴァンディ)。彼女は戦争で足を失い、一人で歩けない父親から、自分を置いて8歳の弟フォフォを連れて逃げろと、家を追い出される。逃げる途中、彼女はジョニーたちが幼い少年を敵兵とみなし、虐○する現場を目撃。さらに、彼女と弟は、あたりを偵察していたジョニーに発見されてしまう。しかし何故か、彼女たちには銃を向けずに見逃すジョニー。その後、父親を心配したラオコレは、弟をビルに隠すと再び家へ向かったのだが……。
 

ここでは、大人、子供の分別なんてない、、、、、。殺すことなど平気だ。
 
 
 
 

勝手に敵兵と決めつけ、簡単に手をかけてしまう。
 
 

こんな状況を目の当たりにするラオコレ、憤りを感じているようだった。
 
ジョニーとラオコレの対照的な生き方が印象的だ。多分ジョニーはこれが当たり前だったのだろうし、、、。こんな生き方を選ばせてた大人たちを責めるべきだ。
ラオコレはきっと親の愛情を充分受けて、育ったに違いない。父を思う彼女の姿は目に焼きついた。
 
 
 
ラストあたりで再び出会う2人。ジョニーは彼女に惹かれたのか、自分の首飾りをプレゼントするんだけれど、彼女の取った態度は、、、、、。彼をコテンパンに殴りつけるんです。幸せな生活を破壊した奴への大きな憤りは決して消えないはずだ。
まさしく正反対の世界に身を置く2人に接点はないかも。どうだろうか?
 
 
ジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督の話
 
「子どもというのは、それが表に出ないとしても、多かれ少なかれ暴力的なものを抱えているもの。それを大人が内戦のために利用して、この映画のように少年兵として殺人の道具のように仕立てるというのは、人道に反する犯罪だと思う。許してはならないことだと思います」
 
 
結局最後にはジョニーたち少年兵は、使い捨て状態。これがまた酷い話。そうなると彼らには行き場さえなくなるわけで、、、、。
 

監督はこの撮影終了後、これでお終いにせず、ジョニー・マッド・ドッグ財団を設立して、彼らをサポートしているそうです。
 
 
解説(allcinemaより抜粋)
 
 今なおアフリカ各地で繰り広げられている内戦の過酷な現実をリアルに描き出す衝撃のバイオレンス・アクション。幼くして戦場に駆り出された少年兵たちが、常に殺すか殺されるかの状況の中でエスカレートさせていく狂気と極悪非道の一部始終を圧倒的な臨場感で綴ってゆく。
 
 
 
 
 

メディア 映画
上映時間 98分
製作国 フランス/ベルギー/リベリア
公開情報 劇場公開(インターフィルム)
初公開年月 2010/04/17
ジャンル ドラマ/戦争

 
 
オフィシャル・サイト
http://www.interfilm.co.jp/johnnymaddog/
 
 
 
 
 

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