銅版画制作の日々

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人生万歳!(2009)◎●WHATEVER WORKS

2010-12-26 | 映画:ミニシアター

 これぞ、ハッピー・エンディング!

京都シネマにて鑑賞。ウディ・アレン監督が久々に故郷ニューヨークを舞台に撮影した記念すべき40作目。今回のミューズはあのエヴァン・レイチェル・ウッド。


相変わらず美人がお好きなんだ!と思いきや、何でもウディが気に入って選んだのではないことが分かった。実はウディさん、名前も知らなかったそうです。彼の妻、スン・イーが彼女の事を教えてくれたという。また美術監督からもを聞き、そしてエヴァンの出演作品を見た。それで彼女がとても才能のある女優だということを知った。そんなことで彼女に会いキャスティングした。

そういうことだったのね。さてエヴァンが演じるのは田舎から家出して、ニューヨークにやって来た可愛い娘メロディです。彼女だけがメインではありません。

メインはおじさんです。とにかく理屈だらけの偏屈じいさん、ボリス。冒頭から、友人たちを前に何やらまくしたて、超うるさい。その上早口です。かなりきわどい事も言いますが、それも変な理屈です。おぉ~こういう捉え方もあるんだ!とちょっと感心。
独特のテンポでお話は進んでいくわけです。

それからボリスが私たち観客に向かって語るのもなかなか面白い設定ですよね。

そんな偏屈おじさん、ボリスの前に突然現れたのが、脳天気ぽい田舎娘のメロディ。
何でも家出して来たメロディ、真冬で頼るべきところもなく、その上空腹状態。「何か食べさせて欲しい!」とボリスに訴えるのだ。
そんな彼女をウザいと思ったようでしたが、彼女の悲痛な訴えに同情。
一晩だけという約束で自分の家に泊めてやることに、、、、。

ところが、メロディは何日経っても出て行く気配はない。その上ドッグウォーカーのバイトを見つけた後も、、、、。なぜかボリスの家に居ついてしまったのだ。

変なおじさんと脳天気な世間知らずな娘の妙な生活。

その上、メロディはボリスと生活をしているうちに、自分がボリスを「愛している」と思いこみ始める。


えぇ~こんなのあり??娘とおじさんのカップル。
エヴァン・レイチェル・ウッド、世間知らずで脳天気な娘を好演。今までシリアスな役が多かった彼女のこういう役もなかなか魅力的でした。

ボリス役のラリー・デヴィッドはニューヨーク生まれのコメディアンテレビで活躍中

愛を告白されたボリスは年の差に知能指数の違いを理由に「上手くいくわけがない」と一蹴するが、、、。やがて自分もメロディに好意を抱き始めている事に気づく。
凄~いこんなのあり?ボリス、ラッキーじゃん。

そして晴れて夫婦となった。楽しい新婚生活♪
彼女の天真爛漫な性格を受け入れたボリス、また自分が天才と結婚したと誇らしげに思うメロディ、、、、、。

それから1年後、そんな2人の生活に思いがけない訪問者。それはメロディの母、マリエッタ。


マリエッタ役にはあのパトリシア・クラク―ソン

マリエッタが登場する辺りから、物語はとんでもないというか、ありえないというか、、、。面白いのかな?とにかく変化に飛んだ話に発展していきます。

マリエッタは娘が年配の男性と結婚した事実に驚き、その場で気絶
まあ無理もないです。中年というより高齢?って雰囲気ですものね。若い娘がおじいさんと結婚っていうのはショックです。そこへきて偏屈じいさんですからね。

ところがショックだけで終わらず、マリエッタ母さんの思いついたあること。それはメロディにふさわしい男性を探すというところ。


この人がメロディの相手候補ランディ ランディ役にはヘンリー・カヴィル
007のジェームズ・ボンド役の候補として挙がったが若いということでダメだったそうです。

何とかきっかけ作りに奮闘するマリエッタでした


そしてマリエッタも新たな出会いが!マリエッタ自身も夫が自分の親友となさぬ仲となり、離婚を決意。それがきっかけでニューヨークへ。

そんな彼女に今までの人生とはまったく違った人生が始まるのである。彼女が持っていた芸術的才能が、目覚めようとしていた。
才能を引き出す人たちとの劇的な出会いなのだ。

何とそれがきっかけで彼女は2人の男と刺激的な関係となり、それは3人の共同生活へと繋がる。マリエッタは同時にアーティストとして開花田舎では考えられない自信を手に入れる。

マリエッタが仕組んだ作戦はメロディの心を次第に変化させていくことに、、、、。

この直後、再びボリスとメロディの暮らす家に第二の訪問者が。


それはマリエッタの夫でメロディの父(ジョンエド・べグリー・jr)だった。

よりを戻すために、マリエッタと会うために南部からやって来たのだが、、、、。ときすでに遅し。
ジョンはマリエッタから拒絶を受ける。ジョンは消失する。
その後のジョンは何と男性との恋に落ちることになる。いやあ人生って何が起こるか?本当に分からないものだ。

ボリスとメロディの関係も終了間近。2人は互いに方向が決定するようである。

物語の展開があまりにも変化に飛んでいて、、、、。ただ驚くばかりですが。

でも結果は全ての登場人物がハッピーなれたし、良かったんだよね。

物語の展開が考えられないようなぶっ飛んだものではありますが。これがまた最高に面い。

メロディにふられたボリス、また自●をするんだけど、また失敗(笑)落ちた場所に運命の出会いが!悲壮的なこともポジティブになるというのもウディおじさんの発想なんでしょうね。これ最高でした。

 あらすじ(allcinemaより拝借)

 かつてはノーベル賞候補になるなど天才物理学者と持てはやされ、順風満帆かに思われたボリス。だがそんな彼も、自ら招いた災いを機に今ではすっかり落ちぶれ、冴えない独身中年に成り下がっていた。こうして淡々と日々をやり過ごしていたボリスはある夜、南部の田舎町から家出してきた若い娘メロディと出会う。彼女に同情したボリスは、数日だけという約束で自分のアパートに泊めてやることに。ところが一緒に暮らすうち、メロディはなぜか親子ほども歳が離れ、会話もまるで噛み合わないボリスを“運命の相手”と思い込んでしまう。さらには、愛する娘の後を追って彼女の両親も相次いで現われる始末で、事態はますます複雑になってしまい…。

ニューヨークへの思い。。。。

ウディ・アレン:ニューヨークが舞台の映画をあと50本は作ることが出来るけれども、予算がない。この街での撮影はとてもお金がかかる。
とにかくニューヨークはお金がかかる都市。免税措置が出来てもそれ以外にすべての値段が上がっている。規模の大きい映画を作るには問題ないが、僕の作品の予算は限られているからね。僕にとっては、ニューヨークそのものがとても想像をかき立てる存在なのだ。

解説(allcinema)

ウディ・アレン監督が「メリンダとメリンダ」以来、久々に故郷ニューヨークを舞台に手掛けたロマンティック・コメディ。ひょんなことから出会った偏屈な中年学者と世間知らずな家出娘の、おかしな共同生活と恋愛模様の行方を軽妙なタッチで描く。主演はTVシリーズ「ラリーのミッドライフ★クライシス」のラリー・デヴィッドと「レスラー」のエヴァン・レイチェル・ウッド。

Rotten Tomatoesでは、50%(151名中75名)の評論家が本作に肯定的な評価を下し、また平均点は10点満点で5.4点となったらしい。本国では意外にも評価低かったようですね。

メディア 映画
上映時間 91分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(アルバトロス・フィルム)
初公開年月 2010/12/11
ジャンル コメディ
映倫 PG12

 

オフィシャル・サイト
http://www.jinsei-banzai.com
オフィシャル・サイト
http://www.sonyclassics.com/whateverworks/ (英語)

Comments (5)
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