銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

ヒロシマ・ナガサキ WHITE LIGHT/BLACK RAIN

2007-09-05 | 映画:ミニシアター

 白い光、黒い雨、あの夏の記憶 公式サイト

 

8月24日、京都シネマにて鑑賞。終戦から62年経ちました。でも戦争の傷跡は今も消えてはいません。この作品で被・爆・者の14人の方が語る当時の体験は想像を絶するものでした。私自身も戦後生まれ、戦争のことは、何も知りません。この映画を鑑賞して、改めて戦争の実態、原爆が投下されたヒロシマとナガサキの今も続く苦しみを知りました。

 

何故?このような悲惨な状況を受けながら、被・爆した人は差・別をされなければいけなかったのか・・・・・。矛盾を感じます。国が始めた戦争によって、罪のない人たちが過酷な状況に陥っているのに。

作品紹介

監督 スティーヴン・オカザキは、アメリカをはじめ、世界の多くの人々はいまだその被害の実態を知らず、被害者の現実についてほとんど知られていない。その原爆の被害に対する認識と関心を世界に呼び起こしたいと考えた。被・爆・者が高齢化していくなか、せきたてられるように、日本を訪れ、実に500人以上の被・爆・者に会い、取材を重ねた。14人の被・爆・者の証言と実際の爆撃に関与したアメリカ人の証言を軸に貴重な記録映像や資料を交え、ヒロシマ・ナガサキの真実を包括的に描いた本作、被害者の想像を絶する苦悩に向き合い、彼らの生きる勇気と尊厳を深く受け止め、私たち観る者を圧倒する。

 

今、作らなければ、今、伝えなければと監督は思った!

 

1952年ロサンゼルス生まれの日系3世の監督は、英訳の「はだしのゲン」を読み、ヒロシマとナガサキの原・爆・投・下に関心を深め、1987年に広島に初めて訪れた。被・爆・者を取材した第1作目「生存者たち」(82年)を発表。日系人強・制収・容・所を描いた第2作目「待ちわびる日々」(91年)でアカデミー賞ドキュメンタリー賞を受賞した。アメリカでは原・爆・投・下することによって戦争を早期に終わらせ、日米同国民の命を救ったとの認識が強いそうだ。オカザキ監督はヒロシマ・ナガサキの真実を伝え、核の脅威を世界に知らしめることが自分の役目だと考えるようになる。

胎内・被・爆の現実に迫った中篇「マッシュルーム・クラブ」(05年)は2005年アカデミー賞にノミネート。そして今年完成した「ヒロシマ・ナガサキ」は映画製作においての到達点ともいえる。

 

いつか来た道に、再び戻らないためにも・・・・・。

 

2001年の9月11日の同時多発テロによって、世界では緊張が高まっている。核・兵・器によるテ・ロも起りうる可能性が現実化するかもしれない!

そして、憲法第9条の変更もやはり現実的になるかもしれないだろう。

 

本当に知らないことばかりでした。被・爆・後、大丈夫だった方たちも、突然原因不明の病気によって発病して亡くなられる現実。顔や体には酷い火傷を負い、苦しまれている姿。言葉では言い表せない辛さに60余年の長きに渡って闘い続けて来られている。心も体もあの原・爆・投・下で蝕まれてしまったのですから。

皆さん、ぜひご覧下さい!そして核の恐ろしさをもう一度認識するべきだと思います。

※「はだしのゲン」の中沢啓治さんも出演されています。

 

 

 

 

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消えた天使(T_T)THE FLOCK

2007-09-04 | 映画:シネコン

米国で登録されている性・犯・罪者は50万人以上

1人の監察官が1000人の登録者を監視する

米国では2分に1人

女性、または児童が性・的・暴・行を受けている

 

「インファナル・アフェア」シリーズのアンドリュー・ラウ監督が手がけるハリウッド進出第一弾!

 

 

リチャード・ギア×クレア・ディンズ競演

 

8月21日、東宝シネマ二条にて鑑賞。上映時間が19:00なので、夕方から出かけることになりました。近いのですが、あまり便利よくありません。JR二条駅はの駐輪場はあるのですが、バイク駐輪場はないので困ります。市バスも1時間に2本くらいです。そんなこともあってこのシネマにはあまり行きませんが・・・・。観たい映画がここだけでしか上映しないのもあるので、そういう時は仕方なく行きます

 

さて久々のリチャード・ギアの映画。確か「シャル・ウィ・ダンス?」以降、彼の映画を観ていないような気がします。

 

内容は米国での性・犯・罪がテーマ、深刻なお話ですよね。2分に1人が犯罪に巻き込まれているというのですから・・・・。そしてターゲットは女性に子ども。弱者を襲う卑怯な犯行日本でも議論されている出所した性・犯罪・者の情報公開の是非など現代社会を取り巻く諸問題、“人間の残虐性と闇の領域”に鋭く斬り込むサイコサスペンス大作です。

 

STORY

 

エロル・バベッジ(リチャード・ギア)は公共安全局で、18年間、性・犯・罪登録者を監視続けてきた。だが、あと18日で、上司のスタイルズ(レイ・ワイズ)から退職するようにせまれているかってバベッジは優秀な男だった。しかし、アビゲイルという少女が消えた事件を境に、警官でもないのに銃を持ち歩くようになり、今では局の厄介者扱いされている。

引退まで残り少ない日々、バベッジの後任としてやって来た新人のアリスン・ラウリー(クレア・ディンズ)の指導にあたることになった。

バベッジはアリスンを伴い、担当している登録者たちを訪問する。強・姦・罪で摘発され、司法取引で自由の身となったエドマンド(ラッセル・サムズ)と面会することになった。ガールフレンドのベアトリス(アヴリル・ラヴィーン)と一緒の面会。エドマンドは身なりも良く不審な点は見受けられないだがバベッジは見逃していなかった。ベアトリスの前歯が欠けていたことを。彼が暴力をっているいることは間違いない。だが彼女もその行為を喜んでいるような・・・・。

次に訪れたビオラ(ケイディー・ストリックランド)。3人のバラバラ殺人事件で死刑となった夫がいる。ビオラ自身も違法監禁・性・的・暴・行未遂3件で摘発を受けたが、司法手続で懲役2年に減刑され、今は美容師として働いている。ビオラも夫からの虐・待を受けた被害者だと、アリソンに訴えるそしてバベッジが嫌がらせのように、毎週訪問すること、同じ質問の繰り返しに苦痛を訴える登録者のウソを見抜くためとは言え、やりすぎでは?とアリスンは反発を覚える。

バベッジとアリスンの移動中、新たな少女失踪事件の知らせが入った。彼女の名前はハリエット・ヴェルズ(クリスティナー・シスコ)。大学の線路脇で彼女の乗馬が発見されている。誘拐なのか?単なる家出なのか?分からない。だがバベッジは登録者の誘拐と確信した独自で調査をつづける。アリスンは、バベッジの強引で自己中心的なやり方に抗議するしかしバベッジは見捨てることが出来ず、登録者(The FLOK)の闇の世界に足を踏み入れていく

バベッジとアリスンは登録者から誘拐犯を絞り込む。児童ポ・ル・ノマン、グレン・カスティス(マット・シュルツエ)に目をつける。ふたりは彼のスタジオへ・・・・。カスティスは捜査の手がまわったことに気づき、逃走したが、数本のネガを押収。切断された手足や縛られた少女などが写し出されていた。しかしその少女は、ハリエットではない。カスティスは犯人ではなさそうだ

カスティスと知り合いの少女を探し出す。そして新たに分かったのは、何とカスティスとビオラが知り合いということビオラの勤める美容室にやって来る女の子たちを観察していたようだ。そして客のひとりにハリエットもいたというそしてビオラも行方をくらませている。おそらく、ビオラとカスティスは一緒に行動をしているに違いないそしてハリエットも・・・・・・。

 

 

犯人探しのために手段も選ばず・・・・・。

 

追跡を続けるアリスンの心にふと疑惑が生じるバベッジは本当に少女を助けようとしているのか?闇の領域に魅せられてしまっているのか・・・・・。

実はバベッジにはここまで執着するわけがあるのですが・・・・。それはラストで分かります

そして衝撃な事実がここで分かります。何とビオラとカスティスは公共安全局のサイトを通じて知り合っていた本来のサイトの役目は一般市民に性・犯・罪登録者を公表して守るためのサイトが、犯罪者の連絡手段になっていたのだ

さてビオラとカスティスは何処へ・・・・・・ビオラの部屋にあったかって住んだ農家の写真。ここに行ってみるしかない

登場した犯罪者たちの繋がりがいよいよ解明されていきます。後は映画をご覧下さいね。といいたいところですが・・・・・。上映終了しています。また何処かで再上映があるかも

 

 

この映像にヒントもありますよ

 

映画の感想・・・・・ちょっと分かりにくい部分もあり、消化不良な感じもありますが。内容的には、見逃せないテーマではないかと思います。日本でも増えつつ問題ですから、お薦めしたい作品です。しかし2分1人がこの犯罪に巻き込まれるというのは異常な現実ですよね。ところで、アンドリュー・ラウ監督のハリウッド進出は成功なのかどうでしょうか????

 

  「消えた天使 ーTHE FLOCK-」 公式サイト

 

 

 

                

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インランド・エンパイア((+_+))ディヴィッド・リンチ

2007-09-02 | 映画:ミニシアター

  

わたしも、世界も、乱れていく。

 

9月になりました。暑さも一段落でしょうか?涼しくなりましたね。今月も色々な作品が公開されますね。書けていない8月の鑑賞作品があるので、引き続き書いていきたいと思います。

 

8月17日、京都シネマにて鑑賞。何と上映時間が3時間という超長い作品デヴィット・リンチ監督の「インランド・エンパイア」。正直なところ、かなり難しいです。ワケが分からなくなります映像や音楽を楽しむほうがいいのかな。かなり前衛的な要素の濃い映画だと思います。

 

彼の作品はいくつか鑑賞しています。「エレファント・マン」、「ツインピークス」、「ワイルド・アット・ハート」、「デューン/砂の惑星」等・・・・。気づいたら、わあ~結構観てるなと・・・・。この中で好きなのは「ワイルド・アット・ハート」かな。これにも、ローラ・ダーンが出ていた。魅力的なローラ・ダーンだったのが印象的

 

 

「ツイン・ピークス~ローラ・パーマーの最期の7日間」

 

デヴィット・リンチが監督・脚本・出演した人気テレビドラマの映画化。90年4月から91年の4月まで放映された。ゴールデン・グローブ賞を受賞した。しかし映画はいまひとつだったらしい。話題性のある映画だということで、鑑賞した。

 

ということで、横道にそれてしまいましたが。本題へ・・・・。

 

INTRODUCTION

 

ハリウッド⇔ポーランド、現実⇔映画、そして、ウサギ人間たち。

5つの世界が交差する。

 

 

何でも、リンチ・イヤーだとか・・・・。そういえば京都みなみ会館では、9月15日(土)に“朝までリンチnight”というインベント上映会が開催されるそうです。

23:15 マルホランド・ドライブ

02:00 ロスト・ハイウェイ

04:35 エレファント・マン   という予定で上映されます。

 

そんなリンチ・イヤーに放つ、蟲惑的な難解さに満ちた21世紀型映画。(本当に難解

「マルホランド・ドライブ」は未見だが、あらゆる映画的拘束から解放された妖艶なラブストーリーといわれている。2001年に公開されて、あれから5年待望のデヴィット・リンチ監督の最新作がこの「インランド・エンパイア」(06)。リンチ・ワールドの集大成にして、前人未到の境地に達したネクストレベルの映画(なるほどう~ん

77年の長編第1作 「イレイザー・ヘッド」から30年。アメリカでは全世界を熱狂させたTVドラマ「ツイン・ピークス」のDVDも発売!日本でもDVDのレンタルも秋には開始されるそうだ。またパリのカルティエ現代美術財団では「THE AIR IS ON FIRE」と題された新作を含む現代美術家リンチの一大回顧展が3月3日から5月27日まで開催された。会場は大いに賑わい、閉幕されたようだ。まさに今年は「リンチ・イヤー」と言っても過言ではない。

 

リンチの「内なる帝国」で進んで迷子になる者が続出

 

ハリウッド女優ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)は未完のポーランド映画「47」のリメイク「暗い明日の空の上で」の主演で最起を狙うも、映画の展開とリンクするように、私生活でも相手役デヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)と不倫をし、現実と映画の区別がつかなくなり、そして・・・・・。

 

「インランド・エンパイア」とは?南カルフォルニア州の地域名で、つまりハリウッドから見下ろす山道のことだそうだ。2001年の「マルホランド・ドライブ」とハリウッド・バビロンを再び描いたという意味でも、対となる作品のようだ。

 

女優ニッキーの世界、映画内映画「暗い明日の空の上で」のハリウッド、ロストガールの世界、映画内映画「47」のポーランドサイド、そして謎のウサギ人間たち。

5つの世界が3時間にわたって複雑に交差(@_@;)2つの世界がブルーボックスを支点にねじれた前作を凌ぐ、蟲惑的な難解さに満ちている。だけどリンチは本作を「A WOMAN IN TROBLE」としか語らない海外ではリンチが仕掛けた罠を必死で解こうとする人もあれば、あえて理解せず、スクリーンで浮遊しようとする人も・・・・・。またまたリンチの「内なる帝国」をもう一度というリピーターも多いようだ。そんな熱狂ぶりの人がサイトに訪れているらしい。

 

 

豪華キャスト・・・・・ローラ・ダーン(主役兼プロデューサー)

           ジェレミー・アイアンズ(映画監督役)

           ジャスティン・セロー(相手役)

           ナオミ・ワッツ(ウサギのスージー役)

           裕木奈江(ホームレス役)

           ハリー・ディーン・スタントン(フレディ役・助監督)

           カロリーナ・グルシュツカ(ロスト・ガール役)

最後に何とリンチは本作をすべて、ソニーのDVカムで撮影しているからです。

 

 

インランド・エンパイア 公式サイト

 

全ては、鑑賞する人がこの作品をどのように受けとめるか?だろう。最後まで謎を解く事が出来ない私だったし、さて楽しめたかどうかも、分からない。難解で複雑なリンチの世界を最後まで理解する頭はなかったと・・・・。しかし3時間は長いよね。疲れました裕木奈江さん、ちょい役かと思ったら、アップシーンで長々と話していました。リンチ監督に起用されて、凄いです

 

 

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