ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

愛の休日 (Holidays)

2005年09月18日 | 名曲



 今ではすっかり名前を聞くことのなくなったミッシェル・ポルナレフ。
 でも名前は知らなくても、彼の歌声を知っている人は多いと思いますね。
 彼の代表作のひとつ「シェリーに口づけ」は、CFに使われてることが多いので、メロディーの断片を聴けば、「ああ、あれか!」と思う人、たくさんいるはずです。


 ♪トゥートゥー プ マ シェリー マ シェリー
    トゥートゥー プ マ シェリー マ シェリー … 


 この歌も軽快で楽しいので好きなんですが、「愛の休日」も大好きです。


 「愛の休日」は、ポルナレフの澄んだハイ・トーンが印象的な、とても美しい、ロマンティックなバラードです。
 マイナー調のメロディがとても甘くせつないです。
 クラシカルな雰囲気というか、フランスの民俗音楽的というか、アメリカやイギリスのロックにはあまり感じられないようなサウンドが新鮮に聴こえます。
 間奏の転調がなんとも効果的で、この曲をいっそうドラマティックなものにしていますね。


 「愛の休日」は、1972年春に、まず彼の地元・フランスで大ヒットしました。
 日本では同年11月の初来日に合わせて発表され、オリコン・チャートのトップ20に10週間入り、12月18日付では6位を記録して、「シェリーに口づけ」を上回る、ポルナレフの日本での最大のヒットとなりました。


 ポルナレフのトレード・マークといえば、カーリー・ヘアと大きなサングラスが有名です。
 ステージではピアノ、またはギターを弾きながら歌い、「フレンチ・ポップスの貴公子」などと言われていて、当時は日本でもたいへん人気がありました。
 ちなみに、彼の曲の日本語タイトルは、「愛の~」というものがとても多かったような気がします。「愛の休日」「愛の願い」「愛のコレクション」「愛の来訪者」などなど…


     


 ぼくがポルナレフを知ったのは、たしか年の離れた従兄にレコードを聴かせてもらったのがきっかけだったと思います。
 レコードもたくさん持っていて、マニアックな好みだった従兄がポルナレフを聴いていたというのも、今になって思えばちょっと意外なことなんですけどね。


 ポルナレフは、1970年代前半に数多くのヒット曲を出しています。
 現在は数種類のベスト・アルバムも出ているようですから、たまには彼のヒット曲をまとめて聴いてみるのも良いかな。



  [歌 詞]


  [大 意]
  ホリデーズ それは空から降りてくる飛行機
  その翼の影の下を街が通りすぎる
  なんて地上は低いのだろう ホリデーズ

  ホリデーズ 教会や近代的な建物
  空に住む、彼らが愛する神は何をしているのか
  なんて地上は低いのだろう ホリデーズ

  ホリデーズ 飛行機の影が海をとらえる
  砂漠の前ぶれのような海
  なんて海は低いのだろう ホリデーズ

  ホリデーズ あれほどの空、あれほどの雲を
  君はわからない 君の年齢では人生が君を疲れさせる
  なんて死は遠いのだろう ホリデーズ

  ホリデーズ それは空に住む飛行機
  忘れないで、美しい君 飛行機は弱っている
  地上は低い ホリデーズ

 
 
 
◆愛の休日/Holidays
  ■リリース
    アメリカ、イギリス 1972年10月21日  
    日本 1972年11月
  ■作詞・作曲
    ミッシェル・ポルナレフ、ジャン=ルー・ダバディー/Michel Polnareff, Jean-Loup Dabadie
  ■歌
    ミッシェル・ポルナレフ/Michel Polnareff
  ■チャート最高位
    1972年週間シングル・チャート 日本(オリコン)6位



 
 
 

コメント (9)
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