ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ビリー・ジョエル (Billy Joel)

2005年09月28日 | ミュージシャン


 秋の気配が感じられるようになった今日この頃です。
 日本に住んでいて良かった、と思うことのひとつが、「四季」のあるところ。
 秋の夜更けに楽しむ音楽や本、体の中にまでしみわたるような気がします。


 夜中に似合う音楽のひとつが、ビリー・ジョエル。
 彼の書く曲は、ジャズの香りがします。
 そして、ニューヨークの夜を連想させてくれます。


     


 とくに、「ストレンジャー」と「ニューヨーク52番街」は、ほんとうによく聴きました。
 この2枚はビリーの代表作でもあって、極上のポピュラー・ミュージックが詰まっています。
 ジャズのスタンダード・ナンバーのコード進行をうまく使って曲を作っているからでしょう、かすかなほろ苦さと大都会の孤独感が滲み出ています。
 レコーディング・メンバーにも著名なジャズ・ミュージシャンが参加しているので、よけいにジャズ色が感じられるのかもしれません。
 なかでも、「ストレンジャー」に収録されている「素顔のままで」は、実際にジャズのスタンダードと化しているくらいです。


      
      「ストレンジャー」   1977年
        ☆ビリー・ジョエル(vocal, piano)
        ☆ダグ・ステグマイヤー(bass) 
        ☆リバティ・デヴィットー(drums)
        ☆リッチー・キャナタ(sax, clarinet, flute, keyboard)
        ☆スティーヴ・カーン(guitar)
      -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-   
        ★フィル・ウッズ(sax)    
        ★ハイラム・ブロック(guitar)   etc・・・

      

 そのほかにも「ストレンジャー」には「ストレンジャー」「シーズ・オールウェイズ・ウーマン」、「ニューヨーク52番街」には「オネスティ」「マイ・ライフ」「ザンジバル」「アンティル・ザ・ナイト」など、名曲の数々が収められています。


 全編にビリーのピアノが散りばめられていますが、曲調はバラードからロックンロールまで幅広く、魅力的でみずみずしい歌を聴くことができます。


      
      「ニューヨーク52番街」  1978年
        ☆ビリー・ジョエル(vocal, piano)
        ☆ダグ・ステグマイヤー(bass)
        ☆リバティ・デヴィットー(drums)
        ☆リッチー・キャナタ(sax, clarinet, keyboard)
        ☆スティーヴ・カーン(guitar)
      -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
        ★エリック・ゲイル(guitar⑦)
        ★ヒュー・マクラッケン(guitar⑥⑧)
        ★デヴィッド・スピノザ(guitar②)
        ★フレディ・ハバード(trumpet④)
        ★マイク・マイニエリ(vibraphone, marimba④⑥)
        ★ラルフ・マクドナルド(percussion⑥⑦)
        ★ドニー・デイカス(chorus③)
        ★ピーター・セテラ(chorus③)    etc・・・
 


 当時ラジオの深夜放送でもしょっちゅうビリーの曲がかかっていたので、なおさら「ビリーの音楽は夜に似合う」というイメージが植え付けられたのかもしれません。


 それまでは地味なシンガー・ソング・ライターという印象しかなかったビリーですが、この二枚のアルバムで、押しも押されぬスーパー・スターとなりました。そして、今に至るまで素晴らしい作品を発表し続けているというわけです。


     


 ビリーと言えば、シルヴェスター・スタローンによく似ていることでも知られていますね。
 ぼくも初めて写真を見た時、「えっ」と思ったのを覚えています。

コメント (6)
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