習慣は意識の積み重ねで形成されます。
たとえば、朝の歯みがき。最初は朝食を食べたら歯をみごこうという意識を重ねて、「忘れたら、ああ忘れていた」と思い出して歯みがきをします。
それを続けるうちに、行動が定着し、習慣になります。
ところが、歯みがきが習慣になると、意識せずとも、朝食後には歯みがきをするようになります。
この段階では、無意識でやるようになります。
考えてみれば、人の一日の行動は、とくに意識しないで、習慣に従ってやっていることが多くなってしまっているのではないか。
ですから、ときには自分が何を大事に思い、どんな価値観をもち、その行動をやっているのかを意識することが大切です。
学校の先生なら、1日にたくさんの授業をするのが普通です。
たくさんすることは、無意識で、惰性でやる危険があります。
しかし、何月何日の〇年〇組のその教科の授業は、そのクラスの児童生徒にとっては1回きりです。
自分がどんな価値観で、どんな力をつけたいか、なぜ教師としてこの教室で授業をしているのかと意識することが必要なのだと思います。
自己を律して、崇高な目的意識のもとで、教師をしているという確認をしながら業務を遂行するのです。
なぜなら、つまらない習慣ほどかんたんに身につくからです。
教師は、自らの心に問いかけるべきです。