2020年もあと1か月ちょっととなりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きすぎて、教育の現場でも、本当にたいへんな1年でした。
春という季節は、新しいスタートを迎え、期待して迎えることも多いですが、その一方で、まわりの環境が変化することに不安を抱きやすいものです。
期待ばかり、不安ばかりというのではなく、多くの生徒にとっては、期待と不安が入り混じった生活を送るのが、春という季節です。
そこに今年は新型コロナウイルスというイレギュラーなできごとが入ってきて、なんらかの影響を受けた児童生徒は多かったと思われます。
新しい学校、新しいクラス、新しい人間関係、新しい学習に思いを巡らせているところに、突然降ってわいたような臨時休校で、新しい学校生活を体験する機会と場を失い、「不安」が大きくなった子が多かったようです。
じっさい、再登校してきた生徒に「休校の間のあなたの気持ちはどんなものでしたか」と聞くと、多くの子が「不安だった」と答えていました。
6月に入り、途中から分散登校が始まりました。子どもはどんな様子だったのでしょうか。
ちょっと意外でしたが、子どもたちは、おとなしく、落ち着いていました。
ちょっと意外でしたが、子どもたちは、おとなしく、落ち着いていました。
分散登校はクラスの半分のクラスメートしか、その日には来ないので、少人数で、外から受ける刺激も少なく、ある意味、過ごしやすかったのかもしれません。
ところが、一斉登校が始まってからは、様子が変わってきました。体調不良を訴える子、何か気持ちが落ち着かないという子、うつむいて伏し目がちになる子などが気になるようになりました。
中学生は思春期の子どもですので、ただでさえいろいろな悩みを抱えています。そこに加えて、なにか落ち着かず、は「理由が自分でもわからないのです」という状況でした。
ちょっと眠れない、あまり食欲がない、急に泣きたくなる、家にいたら淋しくなる。
不安定な生徒が目につく日々が続き、思いあぐねた教師は、生徒の保護者に連絡を取りました。
やはり、親御さんも家庭でもわが子の様子にとまどい、どうしたものかと思案されていたのでした。
「うちの子だけかと思っていました」
「いいえ、まだ中学生なので、不安になるのは無理もないことですよ。不安になっているのはほかの子も同じです。どう支えていくかを学校と家庭でいっしょに考えていきましょう」
そうすると、保護者も安心して、相談がスムーズに進みました。
親御さんが落ち着くと、子どもが落ち着くこともありました。
考えてみれば、新型コロナウイルスで不安なのは、子どもだけでなく、大人も多かれ少なかれ同じです。
2学期、学校の教師は、生徒から相談を受けて、答えに導くことができなくても、不安な気持ちを聴く。
そして、現在の状況を生徒本人と保護者とともに、教師がいっしょに受け止めていく。
ここに、教師がいる意味があるのです。
ところが、一斉登校が始まってからは、様子が変わってきました。体調不良を訴える子、何か気持ちが落ち着かないという子、うつむいて伏し目がちになる子などが気になるようになりました。
中学生は思春期の子どもですので、ただでさえいろいろな悩みを抱えています。そこに加えて、なにか落ち着かず、は「理由が自分でもわからないのです」という状況でした。
ちょっと眠れない、あまり食欲がない、急に泣きたくなる、家にいたら淋しくなる。
不安定な生徒が目につく日々が続き、思いあぐねた教師は、生徒の保護者に連絡を取りました。
やはり、親御さんも家庭でもわが子の様子にとまどい、どうしたものかと思案されていたのでした。
「うちの子だけかと思っていました」
「いいえ、まだ中学生なので、不安になるのは無理もないことですよ。不安になっているのはほかの子も同じです。どう支えていくかを学校と家庭でいっしょに考えていきましょう」
そうすると、保護者も安心して、相談がスムーズに進みました。
親御さんが落ち着くと、子どもが落ち着くこともありました。
考えてみれば、新型コロナウイルスで不安なのは、子どもだけでなく、大人も多かれ少なかれ同じです。
2学期、学校の教師は、生徒から相談を受けて、答えに導くことができなくても、不安な気持ちを聴く。
そして、現在の状況を生徒本人と保護者とともに、教師がいっしょに受け止めていく。
ここに、教師がいる意味があるのです。