国の調査では、昨年度(2020年度)に自死(自殺)した小学生・中学生・高校生は2019年度よりも98人増え、415人となりました。
この増加に新型コロナウイルス感染症が影響しているかどうかは不明ですが、感染症関連で大人が受けたストレスが子どもに影響したのではないかと考える必要はあると思われます。
自死した子どもは、学校種別に言うと、高校生の増加が目立ちます。
自死した理由は、不明な場合が多く、過半数になるのですが、わかっている理由では家庭不和がいちばん多く、メンタル不調、進路、父母からの叱責などになっています。
わたしにも経験がありますが、以前勤務していた学校で、ある日突然自死した生徒がいました。
そのときの、親御さんの悲しみと精神的ショックは相当なものです。親御さんは、一生その心の傷を背負って生きていくのです。
SNSには、今自分が感じている空虚な気持ちを書き込んでいる若い人の投稿が出てきます。
親よりも先に子どもが旅立つというような不幸はあってはならず、「死ぬこと」にしか向いていない振り子を「生きること」に向けるためのきっかけや支えや人が必要になります。
思いつめ、死ぬことしか考えられない人があるきっかけで生きることに変わるきっかけがあるのです。
死ぬことにしか振り子が向いていなかった人がさまよっていて、一面に咲く黄色の菜の花が続く場所にさしかかったとき、その見事な美しさに触れ、急に生きる方へ振り子が振りはじめたという体験談を聞いたことがあります。
そのきっかけは美しい自然の風景であることもありますし、あるいは人との出会いであることもあります。
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