箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

聞いてもらうことで、気持ちが晴れる

2021年11月01日 07時08分00秒 | 教育・子育てあれこれ


新型コロナウイルス感染症による影響は、さまざまな面で出ています。

個々では、若い世代で深刻化する新型コロナウイルスの影響をみていきます。

そもそも、新型コロナウイルスは、人同士が集まる機会を奪いました。

そうなると、孤立を感じる人が増えてきます。

大学生の中には、入学したのに、今までオンライン授業が中心になるキャンパスライフに、メンタル不調を感じ、精神的に充足感がなく、追い詰められている学生がいると聞きます。

他者とのかかわりは、今の時代では濃すぎるのもしんどさを感じる人が多いですが。まったくないのもきついものがあります。

じつは、キャンパスライフで人間関係や友だち関係を築くきっかけとして大きいのは、サークル活動や部活動だと、わたしは考えます。

これらの活動に集まってくる学生は、○○がしたいという「共通の願い」でつながるから、友だちになりやすいのです。

あるいは、アケデミックな教師と学生の関係が、高校までとは性質が違うので、あらたな人間関係を経験することもあります。

ですから、キャンパスに直接足を運ぶのはたいへん意味が大きいのです。

オンライン授業では、学んで、自分が成長できたという実感が乏しい。そう感じながら、一人でいると「いったい自分は何をしているのだろう」という疑問を感じ、なかには「死にたい」と思う人も出てきます。

もちろん、大学側も対面のキャンパス生活の意義を認識しており、ほとんどの大学は今年度前期で「半分以上を対面授業にする」と予定していました。

しかし、全面的に対面をしている大学は、全体の約3分の1にとどまっています。依然として対面授業に慎重な大学も多いのです。

悩む大学生には、身近に話せる人がいることが何よりも大切だと思います。親でもいいですし、友だちでもいいので、人に話すことだけでも、自分の中にたまったうっそうとした気持ちを外へ出すことができます。

「心配かけたくない」「迷惑に思われる」と感じて、相談しないことにより、自分一人で迷路にはまりこむことになると、危惧します。


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