
かつて、私たちの地域には、人と人のつながりがありました。
よその子でも叱ってくれる近所のおっちゃんがいました。
夕飯のおかずを「おすそわけ」と持ってきてくれるおばちゃんがいました。
井戸端会議に熱中する人たちがいました。
井戸端会議が多い地域では、空き巣などの被害が少ないと言われてています。
でも、いまは地域のつながりが弱体化しています。
そこに、コロナ禍が重なり、地域の人びとが集まる夏祭りをとりやめることも多い昨今です。
このまま地域のつながりが弱まると、人びとから「地域の一員」としての自覚もなくなります。
住民の心は離れあい、地域はたんにマンションや民家がたてならぶ場所になってしまいます。
そうなると、助け合いや協力が消え、地域への愛着をもつことなく、子どもはおとなになっていきます。
地域の暮らしやすさを知らずにおとなになる。
教育的に見ても、子どもは、さまざまなおとなとの触れ合いで、人としてどうふるまうか、人として何を大切にするかなどを学んで身につけていくのです。
でも、悲観ばかりしていては始まりません。
いまの時代でも、地域のために活動している人はいます。
自治会で、地域のための活動をしている人がいます。
学校の児童の登下校を見守る人がいます。
地域の子どもの成長に優しいまなざしを向けてくれる人がいます。
そんな地域の先輩の気概を受け継いで、次につないでいく。
そのような地域づくりをあらためて行い、人と人のつながりを取り戻していくのが、いまのおとながやるべきことです。
そして、学校はキーステーションとして、人と人が出会う「交差点」であるべきです。
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