私が認識しているところでは、1990年代になってから学校教育で、とくに体験活動や体験学習の実践が重要視されるようになりました。
それほど体験の少ない子が増えてきたという時代背景がありました。
職場体験学習が中学校で定着していったのもこの頃でした。
体験→考察→思考→発展・成長→体験→・・・のサイクル、つまりDo→Look→Think→Growのサイクルが体験学習の意義です。
ところが、2020年代のいま、生徒たちの日常生活では、「体験格差」という言葉が言われます。
ある調査結果によると、親の年収が300万円に満たない家庭では、およそ3割の子どもは、学校以外での体験活動をしていないとなります。
加えて、コロナ禍が引き起こした経済格差は、さらなる体験格差を生み出すことが危惧されます。
その点で、学校での体験活動・体験学習は、この体験格差を補うという意味で、以前にも増して重要になってきます。
広義では、学校行事の修学旅行での自然体験も家族旅行ではできなくい、マリンスポーツや野外アクテビティ、狭義では職場体験などの学習活動も生徒には、えがたい体験の機会となるでしょう。
あとは、学校側が体験させっぱなしで終わらない、次のプログラムを用意して、生徒の内面の成長へ落とし込むことができるかが問われてきます。
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