沈丁の香の強ければ雨やらん 松本たかし
もう沈丁花の季節になったんですね。甘い香りがしてくると思ったら、咲いていました。
沈丁花の香りで春を、金木犀の香りで秋を、季節の移り変わりを感じさせてくれる花々
です。上の句はまさに今日のような春先の雨の日の句。その時の心象風景をこんなに
うまく表せるなんて、まさに俳句の一瞬の切り取り方ってすごいなと思います。
これは先週行った越生梅林で梅の下に咲いていた福寿草。艶やかな金色に輝いていました。
日のあたる窓の障子や福寿草 永井荷風
同じく越生梅林で、梅の花に混じって、蝋梅も香り高い臈長けた姿を見せていました。
顔近づけて蝋梅をくもらせぬ 松本敏子