こでまりの下に住むネズミのお嬢さんが、サンドイッチ屋さんを開きました。
みんなサンドイッチが大好き。どんどん注文が入ります。チーズとやさい、
たまご、チーズとトマト、あんずジャム、色々なサンドイッチ。お嬢さんは
大忙し。ある夜、大風が吹いて、プラスチックで作った屋根の上のサンド
イッチの看板が、どこかへ飛んでいってなくなっていました。お嬢さんが
捜しに行くと、きゅうりはスーパーマーケットの立て札に、トマトはたぬ
きさんの一輪車に、チーズはかえるさんのいかだに、オリーブはふくろう
さんの時計のふりこに、レタスはやぎさんの買い物かごに、食パンはうさ
ぎさんの家のドアになっていました。お嬢さんはちょっとがっかり、でも
取り返すのをあきらめました。どれもとても役に立っているんですもの。
ところが、お店に戻ってみると、みんなが飛ばされたレタスやトマトを
持ってきて、屋根に乗せてくれたのです。今度は風で飛ばないように、
真っ赤なリボンでしっかり結んで。
「もりはおもしろランド」のシリーズは、昔子供たちと一緒によく読みました。
「もりのゆうびんきょく」「もりのおかしやさん」「もりのレストラン」「もりのアイ
スクリームやさん」「もりのはいしゃさん」「もりのおべんとうやさん」などなど。
娘はその時のワクワク感を今でも覚えているようです。どのお話も一種の謎
解きになっていて、一体どうなるのかなという興味をそそります。絵がまた
カラフルで可愛らしくて良いんです。その上、それぞれの動物のキャラクター
まで分かるように描かれています。ネズミのお嬢さんなんか、フリルの付い
たエプロンに、ピンクのロングドレス、真っ赤なピンヒールをはいて、とって
もファッショナブル。