と言っているうちに松の内も過ぎようとしているお正月6日目。早いものですね。
昨日は、恩師お2人と母校の2年生の方の京都お庭見学にご一緒させていただきました。ちっともお変わりない先生の笑顔を見ると、ほっとします。私の第1の師匠、T先生。初めて剪定を習ったのがこの先生でした。やっぱり、先生ったらかっこいいなあ。いよっ、親方の中の親方!こわいけど、根本に「愛がある」から、好きなのよね~。えへへ。
そして、学生の憧れの的、いつもチャーミングなフラワーデザインのK先生。どこまでもお優しい懐の深さと、何事にも大変に熱心に向かわれるお姿に、ああ、爪の垢でも煎じて飲むべきだ…(あ、お美しい手にそんなもの、ありませんね。)と、庭主反省する事しきりでございます。
そして、既に会社をお持ちという(!)パワフルなおじさま、好奇心いっぱいに輝いている女の子、今回卒論で「小堀遠州」(江戸時代の茶道/造園家)について書く!という男の子の3名の学生さんがいらっしゃいました。
最初に行ったのは二条城。実際にお庭を管理されているという先生のお知り合いのご説明を受けながら、普段見られないところを見せていただくことができました。
おお、やっぱり、お庭ってすごいわ。「名勝」というのは、伊達についているものじゃないのね。
いつものコースからでは決して気付くことはないだろう石組みの妙。ちょっと違うコース(昔はこちらに建物があって、お庭は本来はここから見るものだった…)から見ると、もう、絶景の一言。
池の形と言い、護岸の石組みと言い、橋の見え方の素晴らしさと言い、同じ庭とは思えない?!すっかり圧倒されてしまいました。何の知識もない人でも、「どっちで写真を取る?」と聞かれたら、絶対こっちの風景を選ぶはず。でも、何をどうしたらこんな庭が作れるんだろう?この絶妙なバランス感。小堀遠州、恐るべし!
そこにさらにT先生と管理の方の解説がつくと眼からぼろぼろとウロコが落ちてゆく…。なんて、なんて贅沢な時間なんでしょう!
石の置き方、池の形の説明はもとより、石橋も時代に連れて厚さが薄くなるとか、中の島の立派な松の木は、もともとは桜の大木であったのが枯れるなどで植え変えられたとか(とすれば、ずいぶん華やかなお庭だったことでしょう…)、橋のたもとの石が京都では大きいとか、とかとか…。
明治、昭和と改造もされてきたようですが、近年お庭の設計図が見つかり、もともとのお庭の形がだんだん明らかになってきたそうです。ダイアナ妃もトム・クルーズも見たと言う、「日本の美」を、もう、端から端までじっくり堪能。
そして、大徳寺は大仙院。(ここは写真撮れないのよね!一番じっくり研究したいところなのに!)
ここは枯山水が有名で、迫力があって好きなお庭です。既に2回ほど来ているのですが、しかし!今回は総毛立ちました。
学校の時から、石を据える際にはよくT先生に「合端(あいば)を見ろ(隣り合う石と石との間のラインを平行に保つこと)」と耳タコに言われていたのですが、分かっていたようで分かっていなかったな、と。
すごいんですよ。このお庭。一見、おそろしくカラフルで多種多様な「名石」が、「流れ」を表すべく無造作に置かれているように見えますが。
なんと、どの石のどの面(つら)を見ても、ほぼどこかしらの石の面と平行になっているのです。側面どころか、天端(てんば:石の頭のライン)も、近くに同じ曲線で繰り返しのリズムを作っている。しかも、単調じゃない。ひええ!
これ、なかなかできることじゃありません。っていうか、石を3つ以上置いたら、どこかの面は角度がずれそうなものでしょう?????だって、自然石よ!どれも全然色も形も質感も違う石よ?!
それが、あんな複雑な置き方をしておきながら、1つの庭をはみだして、隣の庭まで石の合端が合ってるんですよお。こわいよお。あ、あたしにはできない(できないって。)。
いやあ~、写真撮って解説しちゃいたい。はあ~。先生のおっしゃってたことが、初めて分かりました。もう、私にとっては、ピラミッド以上の神秘。ああ、もう。先生って、やっぱり偉大だわ。
う~ん、満腹満腹。頭いっぱいでもう入らない。やっぱり、先生と歩くと楽しいね。またみんなでお庭めぐりしたいなあ。どうもありがとうございました。
ということで、2007年も初まりました、ちび庭日記、本年もどうぞ宜しゅうに~!
☆今日のちび庭気温: 1~13℃ あったかいですね。昨日は何よりお天気が最高でした。そして、今日は久々に友人たちと。うん、よいはじまりだ。(^_^)
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