波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

コメントに寄せて・・・転移ライフを乗り切るコツ2

2011-04-23 12:25:23 | 転移ライフ
ある方のコメントの回答をご本人の許可も得たので、記事にします。
このブログのメインテーマである、「転移ライフをどう乗り切るか」に関わる内容なもので、
自分の体験や考えたことなど記してみたいと思います。


「実は親しい知人に乳がんの者がいて、約3年前に手術しました。その時にすでにリンパ節まで数十個の転移があったそうですが、抗がん剤が良く効き、ほとんど消失したらしいです。
でも、かなり進行するまで本人が受診しなかったため、最初から再発はするだろうと言われていました。
一年後に鎖骨下のリンパ節に転移、手術しました。その後、ホルモン治療を続けていたのですが、今回卵巣に及び骨盤周辺に転移したことがわかりました。
医者からも、周囲の者からも、一日も早い手術と抗がん剤をすすめられているのですが、本人が開腹手術とつらい抗がん剤をする気力がないと、嫌だと言っています。
今は全く自覚症状もないので、どうせいつかは死ぬのなら、このままにして、悪くなればホスピスに行きたいと言っています。
私たちは可能性がある限り、治療して欲しいと思いますが、実際につらい経験をしたことが無い者が、無責任な励ましをして良いのかどうか迷っています。
一年前の再発後、落ち着いた生活を送り、生きることに意欲が出てきただけに、かなり落ち込んでいるようです。
アッピアさんのように長い転移ライフを送っておられる方もいらっしゃるし、あきらめて欲しくはないのですが、どんな風に話せば良いのか、何かアドバイス頂ければ有難いです。
ただ、知人はハーセプチンが効かないタイプです。やはり、乳がんにおいてハーセプチンの果たす威力は絶大なる物があるのでしょうか・・・ 」


親しい知人の方の力になりたいお気持ち、お察しします。
知人の方が、手術と抗がん剤治療を拒否する理由はどこにあるのでしょうね。
つらい、とのことですが、具体的にはどのようなことなのでしょうか。
3年前の抗がん剤治療で副作用に苦しんだのでしょうか。
でもその時劇的に効いたのであれば、抗がん剤にポジティブなイメージもたれてもいいのでは、
とも思います。

今は自覚症状がないようですが、無治療ならば、確実に進行して辛い症状が出てくると
考えられます。悪くなるのを手をこまねいて待つよりも、可能性のある限り、
そして充分可能性(完治ではなく、慢性病として長く付き合い普段通りの生活を送る、という意味です。)
があるのですから、やはり治療を強くお勧めすることは、正しいと思います。

メグさん(コメントされた方)は、体験者でないから強く言えない、とお思いでしょうが、
是非体験者の考えとして、お話しされてください。まずはメグさんのお気持ちこそが通じて
くれるといいのですが。

問題は、ご本人の治療に対する向き合い方ですが、どうしても治療拒否が変わらないようであれば、
難しいですね。無理やり治療はできませんし、ご本人が前向きでなければ、効くものも効かないでしょう。

・開腹手術・・・何が怖いですか。術後の痛みですか。長期入院ですか。主治医か婦人科の
        医師に納得行くまで話し、不安を払しょくさせてあげられればいいですね。

・抗がん剤治療・・・今までの治療で、どんな副作用が一番辛かったですか。
          脱毛の副作用を抑える薬はないようですが、その他の副作用を抑える
          薬は、3年前よりずっと増えていますよ。具体的に医師や薬剤師に
          聞いてみて、安心できるといいですね。
          抗がん剤が効くタイプなようなので、充分効果も期待できます。
          または、抗がん剤自体に対して、何か負のイメージがあるのでしょうか。
          免疫が落ちるとか・・・。

確かに体験者でないとこれらのことは聞いていくのは難しい部分もあると思います。
可能ならば、メグさんが、お近くの乳がん患者会などを探し、そこで相談されて体験者の
方と同席できればいいのですが。

ちなみに私の体験でいえば・・・。
術後1年以内で肝臓と骨に転移し、もう長くないな、と思いましたが、
手術と抗がん剤で医者と家族の予想に反して生きながらえています。
そして同じく卵巣にも転移し、わずかな腹水もあり癌細胞もこぼれていました。
卵巣と子宮を摘出し、その後抗がん剤で治療を続け、すでに4年半。問題なしです。
そう、卵巣は肝臓や肺と違い、摘出できるんです。大きな癌の塊を取ってしまって、
取りきれない癌を抗がん剤で叩く。これが王道だと思います。

ハーセプチンについてですが、これは乳がんの15~20%の人が適用です。
でも進行の早いタイプでもあるのです。
確かに私が長い転移ライフを送れるのもハーセプチンによるところ大だとは思っています。
でもホルモン陽性の人はそれだけ選択肢が多いし、その後の抗がん剤でも上手くコントロールして、
5年10年元気にしている人もたくさん知っていますよ。

そして、これ意外と大事なところですが、人間て厳しい状況にも慣れるものです。
適応力というか学習能力というか。「あーこの場合はこうすればいいんだな、こうしてみたらどうかな。」
とか、勉強とか仕事でも同じだと思いませんか?

勉強・仕事もトライですよね。治療もトライです。
やりながら工夫して自分のやり方を見つけていけばいいんです。
それができるようになれば、もう少し踏み込んで、治療について勉強して、
主治医と議論できるようになると少し楽しいかもです。
そう、治療にも戦略・戦術があるんです。奥の手や裏技なんかもあるんです。
医師といろいろ話すと、思いがけない提案が出てきたり。

不安や悲壮感は置いておいて、やってみませんか、思いがけないことが待っているかもしれませんよ。
場合によっては立ち止まることがあっても、またそこで工夫して前に進んでみる。

そうして次のステップは、治療は治療として、あとは生活を思い切り楽しむ。
先々の不安より、今日メグさんと美味しいコーヒー飲んで、好きな映画や本の話しようかな、でもいいし。
外に出られるようになったら、お気に入りのあのお店に行こうかな、とか。目先目先。
そんな楽しみの繰り返しが、心に変化をもたらすんですよ、不思議なことに。私も経験しました。


いかがでしょう。私は今も試行錯誤中です。だからご一緒に歩いて行きましょう。
私が今言えるのはこれぐらいですが、どうアドバイスなさるかは、
その方を良く知るメグさんが、考えてくださるといいと思います。きっと思いは伝わると
信じます。何回も何回もリラックスして話す機会が持てればいいですよね。




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7 コメント

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賛同 (キョンシー)
2011-04-23 16:26:43
乳がん患者(転移はしていませんが)として治療に関する考えに賛同してます。
私は、ステージⅢAまで進行していましたが術前化学療法・手術・放射線治療すべての治療を受けて良かったと思っています。
副作用も良くなる為・痛さも良くなる為と思えば辛くなかったです。
受けられる治療は受ける。
辛い時には、医療関係者に相談すれば良いのです。
患者会も闘病ブログも頼りになりますよ!
返信する
キョンシーさん (アッピア)
2011-04-24 22:16:34
そうですね。
受けられる治療は希望でもあると思うし。

前に進めば、また違う風景も見えてくる、頼れるものには頼る、
自分だけで抱え込まない、ていうところですかね。

共感していただけて嬉しいです。
返信する
Unknown (メグ)
2011-04-25 22:43:34
アッピアさん、色々大変な時にていねいに対応して頂き有難うございました。
今日、知人と話す機会がありました。先週、電話で話した時よりは、かなり落ち着いていて、まだ迷ってはいるようですが、少し前向きな気持ちも芽生え始めているような気がしました。
アッピアさんのお考えを伝えますと、かなり心を動かされたみたいで、今週末に再度病院に行く予定だそうで、その時にドクターとよく話をしてみると言っていました。
彼女自身はあまり人に気持ちを打ち明けることがなく、病院でも「明るくて優等生の患者さん」を演じているのではないか、一人で抱え込んでしんどい面があるのではないかと心配です。
体験者の方とお話する機会はほとんどないようですが、アッピアさんのような方がいらっしゃるということを心強く思っているようです。
きっと、手術を前向きに考えてくれると思います。本当に有難うございました。
返信する
メグさん (アッピア)
2011-04-26 23:45:54
治療に少しでも前向きになってくれてよかったですね。
でもこれからもいろいろ悩んだり迷ったりすることも多いかと思いますので、
そんな時こそメグさんが話をきいてあげてください。

私も、記事を書きつつ自分に言い聞かせて気持ち整理してるんです。
自分でも多少落ち着くんですよ。

また遊びにきてください。
返信する
力をください (junko)
2011-08-04 13:57:09
はじめまして。
突然のコメントすみません。
実は17年前に乳がんをいた母が、4年前に再発しました。
半年ぐらい前までは再発したと言えども薬と共存しながら元気に過ごしていたのですが、今年に入り腹部に転移してしまい、2か月ほど前から急に体調が悪くなりました。
 検査の結果腹部のものも乳がんの転移であることなどがわかり、薬を換えて治療することになったのですが、体力が落ちていること、腹水がたまって来ていることから、まず体力UPに努めております。
腹水がたまることはとても大変なことだと聞き心配で心配でおかしくなりそうです。

そんな中、このページを見つけました。腹水などがたまっても元気に生活していらっしゃるとのことで励まされています。

腹水のこと乳がんのこと教えて頂きたいのですが・・・今後どうしていけばいいのでしょうか?

腹水がたまっても頑張っていけるのでしょうか?
すみません・・・何から聞いていいのか?


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Junkoさん (アッピア)
2011-08-06 08:30:57
お母様のことご心配のお気持ち、痛いほど伝わってきます。

まず私の腹水のことですが、卵巣転移で卵巣を摘出したときに調べたら、50mlぐらい腹水があったとのことで、手術で取りきれました。
ですから、その後は腹水はありません。
それと、申し訳ないのですが、腹水のことは詳しくないんです。

ただ、抗がん剤が効けば、胸水や腹水は改善する、ということはあるらしいですね。

医師でない私が無責任な回答をしてもどうかと思います。
是非主治医の先生に納得いくまで聞かれてはと
思います。

これからのこと、不安でいっぱいでしょうが、できることなら、娘さんのjunkoさんがどーんと
構えていらっしゃると(表面だけでも)お母様も少し安心なさるかもしれません。

お薬が効いてきて、腹水が減りお元気を取り戻されることをお祈りします。
治療法たくさんあるので、きっといい方法が見つかると思います。

こんな回答ですいません。


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Unknown (junko)
2011-08-08 14:09:33
お忙しい中回答くださり、本当にありがとうございます。
アッピアさんのブログを拝見し、これからもいっぱい励ましていただき頑張ります。
ガンがくれた贈り物(キャンサーギフト)の記事もとても共感できました。
確かに贈り物ではないですよね。でも私も母の再発がわかりこの4年あまり、たくさん旅行もいくようになったし、楽しい時間が増えました。

絶対頑張ります。
暑い日が続いているのでアッピアさんも気を付けてくださいね。
これからもどうか私たちに力をください。
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