NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

収穫祭 森の恵みの猪肉(12月5日)

2010年12月07日 | 自然農
「美濃の森造隊」メンバーと「山里力育成塾」メンバー合同で収穫祭を行ないました。
場所は中野方棚田です。
流石この時期の中野方は冷えます。
名古屋からバイクで来た天野さんが、19号線を走っている時と中野方へ向う道路を走っている時の空気の冷たさがまるで違うと驚いていました。
確かに棚田に着いた時、掘っ立て小屋も周りの草木も全て霜に覆われ凍り付いていました。
そこで最初にした事と言えば、当然火を熾し暖を取る事です。
山に入り、落ちて乾燥したスギの枝や間伐したヒノキの葉や枝を集めます。
この時焦らずゆっくり時間を掛け、多すぎると思うくらい乾燥した細い枝を集めるのが大切です。
往々にして早く温まりたいと中途半端に焚き付けを集めて火をつけてしまいがちですが、それでは失敗します。

煙は盛んに上がるのですが、なかなか火が育ちません。
この時も危うく失敗しそうでした。

ようやく火が大きくなり、なぜか皆で火を眺めています。
実はこの時、凍りついたトタン屋根の氷が溶け出し、小屋の中で雨が降っていたのです。
ですから落ち着いて座っていられなかったのです。


どんどん火を育てます。

火の粉が盛大に飛び散っているので、ナイロン素材の衣服は孔だらけになる可能性があります。

そうこうしている内に本日の参加者全員が集まりました。
本日の参加者は、天野さん、青島さん、杉岡さん、横井さん夫婦、宇井さん、三宅さん、鬼頭さん、そして森岡の9人でした。
なかなか盛況です。

火も安定してきたので皆で持ち寄った素材で昼食会の開始です。
先ず横井さんがここの畑で育てたハブ茶が振舞われました。
今年は畑の作物は豆類も含めて全体的に不作でしたが、このハブ茶は元気に育ちました。
ハブ茶の原料はエビスグサの種子、別名決明仔(けつめいし)と言い、視力、高血圧、肥満に効能があるほとんど万能の漢方薬だそうです。
お茶は麦茶の香ばしさと仄かな薬味があり、爽やかな飲み口です。
全員一致で早速来年は沢山作ることになりました。
次は宇井さんの持参した猪肉です。
罠にかかった猪を捌いたものを宇井さんが知り合いから手に入れ、今朝ニンニク、みりん、しょうゆで味付けして持ってきてくれました。
そして炭火で焼いたものがこれです。

これが絶品でした。
今までの猪肉の概念をひっくり返されました。
今まで猪、熊、鹿等の獣の肉を口にしたことがありますが、大体どれもあくが強かったり獣の臭みがあったりして珍しいけれど進んで食べるほどの事はないと思っていました。
ところが今度の肉は違いました。
臭みはまるで無く、噛み応えは弾力があり、かといって硬くは無く、味も豚や牛とは違った旨みがたっぷりでした。
これなら十二分に高級肉として商品になります。
これも森の恵みの一つとしてうまく利用したいですね。

横井さんが用意してくれたホットドッグにも挟んでみました。
カレー味のキャベツとの相性がぴったりでした。

畑で取れたサトイモもアルミホイルに包んで焼いてみました。

中までしっかりと火が通り、味付けは何も無くても美味でした。

この他青島さんと西岡さんが坂折の棚田で育てた新米を、ホーローの弁当箱ごと暖めて少しついたおこげと一緒に頂きました。
これも餅米のような弾力と甘みで、思わず顔がほころびます。


ソラマメの種を播く事などすっかり忘れ、食べたりおしゃべりをしている内に帰る時間になってしまいました。
お腹も一杯になったことですし、名残惜しいですが帰る事にしましょう。
美味しい食材を用意してくれた皆さん、ありがとうございました。

最後に記念撮影です。
(残念ながら天野さん、三宅さんは用事で早めに帰ったので写っていません。)


これで今年の畑仕事は終了しました。
来年3月畑の凍結が解けるまで畑作業はお休みです。
さて来年にはどんな作物を作りましょうか。
蕎麦と小麦に挑戦してみたいですね。
コメント
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