私の勤務する学校の美術部員を対象に美術館で対話型鑑賞を実践しました
山口の津室さんコメントをありがとうございました。
23日の益田の研修会の詳細はこのブログの2回目に記載してありますので、ご覧ください。参加されるのであれば、お渡しした名刺のメールアドレスにお返事ください。
京都大学博物館長の大野先生の講義は私も楽しみです。大野先生は古生物学が専門なのですが、貝の生態を対話型で考えるレクチャーを小中学校や教員を対象に各地で実践されています。22日にはそのレクチャーを浜田の先生方を対象に行ってもらうことになっています。本当はそちらに出ていただくほうが面白いですけどね。目からうろこです。
でも、23日も先生が、京都造形芸術大学の福のり子教授と対話型鑑賞にかかわられるようになって、サイエンスをアートするというか、アートをサイエンスするというか、アートとサイエンスの双方向を模索する中での見解で、本邦初公開なので、必見?必聴?です。
さて、16日は益田市のグラントワにある石見美術館で開催されている「みるみるとじっくりみてみる?」の最終回でした。担当は会員の金谷でしたが、金谷の実践に先だって、私の勤務する中学校の美術部生徒を対象に私自身が実践を行いました。UPしてある画像はその時の様子の一部です。
作品はみるみるの会員でもある学芸員の廣田さんが、昨年のアメリアとの共同作業から学んだ展示方法を活かした展示となっており、クラスター(アメリアはそう呼ぶのかな?)私たちは(シークエンスと習ったのだけど)ごとに作品を固め、作品を鑑賞するようになっています。限られたコレクション作品の中から共通項を内に秘めての展示は大変だったと思いますが、なかなか意味深なものになっています。展示はまだまだされているので興味のある方はぜひ、美術館に足を運んでほしいと思います。
金谷の一般来館者対象の実践は次回のブログでUPします。今回は私の実践から・・・。
作品は入口すぐの3点で、いずれも肖像画です。素描の婦人像とモノクロ写真の女性像、油彩の画家(男)の自画像です。部員たちは学級単位で対話型鑑賞を行っていますが、部活でやるのは初めてなので、やや緊張気味でした。でも、元気のいい1年生女子がどんどん手を挙げて発言するので、手を挙げない2年生を指名しても、結構話しました。みるみる会員が見守る中の実践で、あとからの振り返りで、真ん中の写真の女性に対して「後ろに男を従えている、女ボス」と1年生の女子が発言したことに対して、結構、強気な感じの女性に対して自分なりの読み取りができていて面白かったと言ってもらいました。
3作品が近い状態で展示されているので、否応なしに3作品が目に入るのですが、向かって右側からとりあえず1点ずつ語らせ、最終的に3作品の共通項や相違点などについて語り合いました。作品をみる中で、描き手の存在についての言及があり、やはり美術部員かな?などとも思ったりしました。
この作品3点が、どうして並べてあるのか?について最後に考えるように伝え、帰りのバスの中での課題としました。さて、どんな解答が導き出されたのか、楽しみです。
対話が鑑賞では「正解」はない。と言われ、作品の「情報」も示さないのが原則ですが、適度に情報を与えたほうが対話が深まるとここ最近の実践で手応えとして感じているので、伝えるようにしています。今回も、真ん中のは写真であること、左のは油彩、右端のはデッサンであることは伝えました。表現様式の違いは早い段階で気付いていたので、情報として提示しました。そうすることで、表現様式についての言及は抑えられ、作品そのものから伝わることを考えることに専念できると感じたからです。そして、それは正解だったと思います。
対話型鑑賞の進め方にも「正解」はないと思います。どう進めるかさえもファシリテーターと鑑賞者の対話から生まれるのではないでしょうか。対話型鑑賞はジャズセッションに似ていると思います。その時その場に居合わせた人たちで作り上げていく鑑賞だと思うのです。同じ作品でもファシリテーターが違い、集う仲間が違えば、鑑賞の中身も違ったものになる。その一期一会に魅せられている私です。
さて、明日は、幼稚園での実践です。幼稚園の子どもたちが「みるみるの会」をとても楽しみにしていることが前回の実践のあとの担任の先生とのお話の中でわかり、大変感激するとともに、その責任の重さも感じているところです。明日の作品は藤田嗣治の「誕生日」です。結構盛り上がるのではないかと、今から楽しみです。
では、また!!
山口の津室さんコメントをありがとうございました。
23日の益田の研修会の詳細はこのブログの2回目に記載してありますので、ご覧ください。参加されるのであれば、お渡しした名刺のメールアドレスにお返事ください。
京都大学博物館長の大野先生の講義は私も楽しみです。大野先生は古生物学が専門なのですが、貝の生態を対話型で考えるレクチャーを小中学校や教員を対象に各地で実践されています。22日にはそのレクチャーを浜田の先生方を対象に行ってもらうことになっています。本当はそちらに出ていただくほうが面白いですけどね。目からうろこです。
でも、23日も先生が、京都造形芸術大学の福のり子教授と対話型鑑賞にかかわられるようになって、サイエンスをアートするというか、アートをサイエンスするというか、アートとサイエンスの双方向を模索する中での見解で、本邦初公開なので、必見?必聴?です。
さて、16日は益田市のグラントワにある石見美術館で開催されている「みるみるとじっくりみてみる?」の最終回でした。担当は会員の金谷でしたが、金谷の実践に先だって、私の勤務する中学校の美術部生徒を対象に私自身が実践を行いました。UPしてある画像はその時の様子の一部です。
作品はみるみるの会員でもある学芸員の廣田さんが、昨年のアメリアとの共同作業から学んだ展示方法を活かした展示となっており、クラスター(アメリアはそう呼ぶのかな?)私たちは(シークエンスと習ったのだけど)ごとに作品を固め、作品を鑑賞するようになっています。限られたコレクション作品の中から共通項を内に秘めての展示は大変だったと思いますが、なかなか意味深なものになっています。展示はまだまだされているので興味のある方はぜひ、美術館に足を運んでほしいと思います。
金谷の一般来館者対象の実践は次回のブログでUPします。今回は私の実践から・・・。
作品は入口すぐの3点で、いずれも肖像画です。素描の婦人像とモノクロ写真の女性像、油彩の画家(男)の自画像です。部員たちは学級単位で対話型鑑賞を行っていますが、部活でやるのは初めてなので、やや緊張気味でした。でも、元気のいい1年生女子がどんどん手を挙げて発言するので、手を挙げない2年生を指名しても、結構話しました。みるみる会員が見守る中の実践で、あとからの振り返りで、真ん中の写真の女性に対して「後ろに男を従えている、女ボス」と1年生の女子が発言したことに対して、結構、強気な感じの女性に対して自分なりの読み取りができていて面白かったと言ってもらいました。
3作品が近い状態で展示されているので、否応なしに3作品が目に入るのですが、向かって右側からとりあえず1点ずつ語らせ、最終的に3作品の共通項や相違点などについて語り合いました。作品をみる中で、描き手の存在についての言及があり、やはり美術部員かな?などとも思ったりしました。
この作品3点が、どうして並べてあるのか?について最後に考えるように伝え、帰りのバスの中での課題としました。さて、どんな解答が導き出されたのか、楽しみです。
対話が鑑賞では「正解」はない。と言われ、作品の「情報」も示さないのが原則ですが、適度に情報を与えたほうが対話が深まるとここ最近の実践で手応えとして感じているので、伝えるようにしています。今回も、真ん中のは写真であること、左のは油彩、右端のはデッサンであることは伝えました。表現様式の違いは早い段階で気付いていたので、情報として提示しました。そうすることで、表現様式についての言及は抑えられ、作品そのものから伝わることを考えることに専念できると感じたからです。そして、それは正解だったと思います。
対話型鑑賞の進め方にも「正解」はないと思います。どう進めるかさえもファシリテーターと鑑賞者の対話から生まれるのではないでしょうか。対話型鑑賞はジャズセッションに似ていると思います。その時その場に居合わせた人たちで作り上げていく鑑賞だと思うのです。同じ作品でもファシリテーターが違い、集う仲間が違えば、鑑賞の中身も違ったものになる。その一期一会に魅せられている私です。
さて、明日は、幼稚園での実践です。幼稚園の子どもたちが「みるみるの会」をとても楽しみにしていることが前回の実践のあとの担任の先生とのお話の中でわかり、大変感激するとともに、その責任の重さも感じているところです。明日の作品は藤田嗣治の「誕生日」です。結構盛り上がるのではないかと、今から楽しみです。
では、また!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます