舞鶴に隣接し、福井市より京都市の方が近い福井の西端・高浜町は、夏は近畿・東海地方からの海水浴客でにぎわいます。その高浜町で、「若狭高浜ひな祭り」が行われています。
これは、地域の家に眠るひな人形を家々の通り沿いの縁側や玄関に飾り、道行く人に見てもらおうというイベントで、9年前に始まった時は、地域の有志の方々16軒による手作りで始め、今や街中の100軒ほどで行われる街ぐるみのイベントとなっています。
雛飾りを展示する家々は、軒先にピンク色の幟をかかげ、統一したポスターが張られています。中には、通りからは見えにくい位置に飾っているようで、「一声かけてお入りください」というお家もあります。
スーパーの前にも幟があり、店の入り口に雛飾りが置かれ、雛あられなどの関連商品が一緒に売られていました。
なんと、大きなソテツがあるお寺の前にも幟があり、本堂の一角に、かわいらしい雛飾りがありました。
町役場にも幟があり、入口に雛飾りが飾られていました。どこの家も、「昭和●年初節句」など、いつ頃の雛飾りが書かれているのですが、役場の雛飾りにも名前入りで書かれていたので、職員のどなたかが持って来られたのでしょう。
そして、役場の窓口カウンターにも、かわいらしいミニチュアが置かれていました。
「ちょっと見せてください」、と声をかけることで地域住民の方と会話が生まれるし、休憩所なども用意されています。街歩きをしながらほんわかした気分になれる、心温かいひな祭りです。