長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

278. 地元ローカルテレビに出演しました。

2017-02-10 19:24:08 | 野鳥・自然
今年の冬はほんとうに寒い。しかし、こういう年の関東地方の平野部などは冬鳥の野鳥たちを観察するのにベストコンディションなのである。山野の小鳥類、水辺のカモ類など、どこに行っても多くの種類を観察することができる。

昨年の暮れから今年の1月にかけて、地元のローカルテレビの取材を受けて出演した。内容は「酉年」にちなみ『バードウォッチングに出かけよう!』である。地元で30年間、野鳥観察を続けてきた画家夫婦が一般の人向けにバードウォッチングの魅力や楽しみ方を紹介するというものである。

昨年の春から僕の住まいのある市の広報課のT女史からアポがあり、まずは工房での打ち合わせから始まった。「バードウォッチングを紹介する番組で、この町でどの季節にどんな場所で、どんな方法で取材したら良いでしょうか?」という質問。「小鳥類は、なかなか姿を見つけたり撮影するのが難しいので水辺の野鳥が姿が見やすく良いでしょう。そして野鳥の種類が増える冬鳥のシーズンがもっとも適していると思います」とアドバイスをし、市内での冬の水鳥観察のメッカとなっている西印旛沼で撮影取材することに決定した。それから僕の画家・版画家の面も番組の中で紹介したいということで工房での撮影も行うこととなった。

まずは、現地の撮影を前提とした下見。12月15日の午後、担当のT女史と西印旛沼の最東端にある場所で合流し、沼の2つのポイントを移動しながら観て回る。最初の土手上のポイントに3人で上がると沼の外の水田や電線に冬鳥でカラス科のミヤマガラスの大きな群れが出迎えてくれた。数をざっと数えると120羽以上はいた。以前は西日本に多い冬鳥だったが、近年東日本でも越冬例が増えている種類である。行動範囲が広く、簡単に出会えるという野鳥ではない。「Tさんついていますね、幸先が良いですよ」と声をかけると笑顔が嬉しそうだった。次のポイントへ移動する途中、沼近くの公共施設で休憩。さらに打ち合わせをつめ、もう一つの大きな橋のポイントへ移動する。ここは沼の水面に最も近づける場所でカイツブリ類、カモ類、猛禽類などを観察しながら番組の進行や撮影について情報交換をして下見を終えた。

年が明けて1月4日。いよいよ沼での撮影の本番の日。12月と同じ沼の最東端の場所に朝九時に集合する。この日は僕たち夫婦とTさん以外に市民レポーターのIさん、専門のカメラマン男性2名の総勢6名で同じコースを撮影しながら移動して行った。心配していた天候も快晴で風もほとんど吹いてない。印旛沼の冬は強い北風が吹くことも多く、そういう日は土手に立って観察するのがとてもつらい。天気に恵まれてまずは一安心である。レポーターのIさんは一般公募とは思えないほど語りも進行もうまかった。それもそのはず元、PTA会長だったこともあり人前での話は慣れているとのことだった。僕たちはというと、簡単な台本は事前に渡されていて、それに沿って進んで行くのだが、僕は2台のカメラを向けられると頭が真っ白になってしまいシーンの先の先まで話てしまったりしていた。連れ合いは元野鳥の会幹事で探鳥会のリーダーをしていたこともあり、まったく上がっていなかった。野鳥の解説も落ち着いていて、うまいものだった。

肝心の鳥たちが出現しなかったらどうしようかと心配していたが、最後のポイントでは冬羽のきれいなユリカモメの群れやカワセミがすぐ近くの地面に着地してくたりして盛り上げてくれたりした。撮影がほぼ終了した頃、北風が吹き始めた。なんとも幸運に恵まれた野外での取材、撮影となった。

1月6日の午後、工房での僕の作品や版画の摺りの実演などを取材撮影した。この日はTさんが1人で来たのだが、一見、かよわく見えるのだが大きく重たいカメラや三脚を1人で器用に操る姿には、すっかり感服してしまった。無事すべての撮影を終了。番組の放映は1月23日から29日の間だったが、その後、Youtubeに動画がアップされている。どんな番組になったかご興味のある方は以下の番組名とアドレスを検索してください。

『バードウォッチングに出かけよう!』佐倉市 チャンネルさくら  http://www.youtube.com/watch?v=xPHDh-jHhr4

画像はトップが西印旛沼での取材のようす。下が向かって左から下見で出現したミヤマガラス、撮影カメラマン、沼水面のユリカモメ、同じくオオバン、工房での撮影のようす。