12日の夜、千葉県富津市にある10代からの友人、K氏の新築アトリエにお祝いがてら出かけた。内房線JR君津駅で18:30に待ち合わせ車で来たK氏と合流。そのまま富津市内にあるアトリエに向かった。道すがら「今夜は、ひさびさにキムチ鍋で一杯やるか」ということになり、スーパーに立ち寄って買い出しをしてからアトリエに到着する。
一戸建ての大きなアトリエである。ドアを開けて中に入ると天井が高く、大きめの窓は外からの採光がよく考慮された設計となっていた。まだできたてのホヤホヤの画室には物も少なく、最近ネットで購入したという、どっしりとした黒い薪ストーブが一際目立っていた。オープンなキッチンでさっそくK氏が鍋の準備を始めた。BGMは新築祝いの吟醸酒といっしょに持ってきたJAZZのCD。K氏のリクエストにより渋めのベースのリーダーもの。ポール・チェンバースの「ベース・オン・トップ」をかけた。お互い18ぐらいからJAZZ喫茶通いをしていたのですぐに空気が盛り上がってきた。
ここからは熱い鍋を囲みながら熱い昔話に花が咲いた。きりがない。こういう時は5-6時間があっという間に経ってしまう。実は明日は朝からこれもひさびさの山登りの予定である。このブログでも何度も更新した千葉の山と自然を歩く会「BOSSO CLUB」の定例山行である。これもひさびさにメンバー4人、全員が揃うことになっている。予報ではあいにく降水確率60%となっている。「まぁ、雨が降ったらドライブに変更することにしよう」ということで寝床に着く。
カラス、「カーッ」で13日の朝となる。予報どおり空には暗い雲が広がり小雨が降っている。朝食を軽く済ませ、集合場所であるJR君津駅へと車で向かう。駅前のロータリーに到着するとM氏、Y氏が傘をさして待っていた。こういう時は誰言うことでもなく開口一番「雨男はいったい誰なんだ」である。もちろんお互い自分ではないという顔をしているのだが。車に乗り込むとさっそくどこに行くかという相談。地元K氏の提案で富津市志駒という地域にある「もみじの里」という渓谷に行くことに決定した。駅前を出て、街中をはずれ山間部に入っていく。しばらく走ると車窓から見える風景が秋景色へと変わってくる。高山地帯の真っ赤な色彩とは違って黄色から赤茶色のグラデーションで微妙ではあるが里山の紅葉も美しい。温暖な房総の紅葉は遅い。今がちょうど真っ盛りである。志駒川添いの山道に入るとさらに紅葉が多く目立つようになる。ここで「もみじの里」の看板が見えた。上空には寒くなって山間部から降りてきた鷹の仲間のノスリが2羽出現してくれた。
楓がいい色になっている場所を見つけては車を降りて撮影する。雨の曇り日が逆に幸いして色彩がシットリと良く出てくれる。「地蔵堂の滝」という落差の小さな千葉らしい滝を観てから次のポイントに出発となる。雨が止まないので休憩所のある鹿野山の「九十九谷展望台」で昼食をとろうということになった。
展望台に着くと、いつもなら遠方まで視界がきき絶景の場所のはずだが、濃霧で覆われていて視界が0の状態。しょうがないのでここでティータイムとし、K氏のアトリエに戻って昼食をとることにする。アトリエに着き早めの昼食を済ませてからは音楽を聴いたり地形図を広げて次回、2月の定例山行の場所を選んだり、昼寝をしたりしてマッタリとした時間を過ごした。たまにはこういう室内例会もいいものである。楽しい話はつきないのだが、今日は早めに切り上げてお開きとなった。画像はトップが「もみじの里」の楓の紅葉。下が同じく紅葉のカット3枚、「地蔵堂の滝」、2階から撮ったK氏のアトリエと最新作の鏡に描いた平面作品。