今回も年末、年始のドサクサで遅れてしまった投稿内容である。昨年末、12月某日。栃木県真岡市にある井頭公園に冬鳥の取材に行った。ここ数年、冬の越冬の小鳥類の取材は北関東と決めている。あまり山間部でも小鳥たちが平野に降りてしまっていないし、まったくの平野部では当工房のある千葉県と鳥相に変わりがないと判断しているからだ。
「山梨も行ったし、群馬も行った…今冬の小鳥類の取材地はどこにしようか」と迷っていた。いろいろと検討していて「そうだ栃木県の真岡市に日本野鳥の会栃木県支部が観察地としている井頭公園という場所がある、樹木も多いしカモなどの水鳥も入る池もあり変化に富んでいるから良いかもしれない」ということで井頭公園に決定した。
8:40分に連れ合いと2人、家を出た。関東と言っても栃木県、茨城県を超えて行かなければならない。途中、高速道やら圏央道をいくつか超えて行かなければならない。結構遠いのである。千葉を出る時には曇っていたが、途中、茨城に入ってからは晴れ間がのぞいてくる。筑波山がしばらく見えていて方向を少しづつ変える度に形を変える。単調な道が長く続いて真岡インターチェンジを出たのは10:50となっていた。ここから数分で井頭公園の駐車場に到着した。
入り口から池の近くまで下りて行き「鳥見亭」というロッジ風の施設に入館する。ここの二階は池が一望できる観察スペースになっていて野鳥観察用の望遠鏡も数台セットされていた。ここには野鳥の会栃木県支部の方がボランティア・ガイドをしているので、この時期の野鳥情報を聞いたほうが良いと事前情報で聞いていた。窓口に女性のガイドの方が1人いらしたのでいろいろと尋ねてみることにした。
最近の野鳥の会、栃木県支部主催の探鳥会では山野の小鳥、池の水鳥を含め、1日で50種以上の野鳥が記録されたということ、小鳥類は池の東側の林縁に多く出て現在、キクイタダキの小群やニシオジロビタキが出ていることや、ここの池の名物であるカモの仲間のミコアイサはまだ定着していないということ等々、詳しく話てくれた。しばらくここの2階から池のカモ類を中心に観察する。ヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、マガモ等、カモ類の他に近年、どこの水辺でも増えているオオバンや色彩の美しいカワセミなどが観られた。
「鳥見亭」を出発。林に沿った園路に入る。さっそく出迎えてくれたのはジョウビタキの♀、しばらく進んで林床にの美しいブルーのルリビタキの♂が1羽、ヤマガラ、コゲラ等の小鳥類が次々に登場する。園路をふさいで野鳥カメラマンの人たちがなにやら上方を動く小鳥を撮影をしている。双眼鏡でレンズを向ける方向を追うと針葉樹の葉先にキクイタダキがいた。頭頂の特徴まで連れ合いが観るとどうやら♀のようである。このあたりで池に目を移すと先ほど「鳥見亭」では観られなかったカモ類のコガモ、ハシビロガモが観られた。
先ほどガイドの方に池の北側にある釣り堀周辺にはベニマシコなども観察されていると聞いていたので、足を延ばすことにした。途中、林の中などを探すが小鳥類は少ない。釣り堀の入り口の手前に開けた草原に小鳥が立っている姿を発見。大きい。双眼鏡で観るとヒタキ科のトラツグミだった。割合、距離が近く、人をを恐れない個体だったにでカメラで楽に撮影することができた。釣り堀に入ると" キィーッ、キキキキキッ" という声と共に、いきなり目の前の横枝にカワセミが飛んで来てとまった。これも距離が近くこちらを恐れない。カメラでゆっくり撮影する。しばらくして池の水面に飛び込んだかと思ったら赤い金魚を捕えて林の奥へと飛んで行ってしまった。落ち着いた場所で獲物をさばくのだろう。
釣り堀の奥のハンノキやヨシ、セイタカアワダチソウが繁る場所でベニマシコやマヒワの出を待つが声すら聞こえなかった。「今年の冬は小鳥類はハズレかもね」連れ合いがポツリと呟いた。
ベニマシコをあきらめて元来たルートに戻りかけると14:00を過ぎていた。小腹も空いてきたので、ガイドの女性が薦めてくれた公園内の南側にあるレストラン「陽だまり亭」へと向かう。途中、林縁でカケスを1羽見かけた。左手の明るいアカマツ林の林床に3羽の小鳥が動くのが見えた。双眼鏡で観るとセキレイ科のビンズイだった。撮影しようとソロリ、ソロリと音をたてずに近づくと2羽が飛んで目の前の横枝にとまった。そのうちの1羽が羽繕いを始めたのでジックリと撮影させてもらった。さらに先ほどキクイタダキが出た場所辺りで再び5羽の小群が出現。この辺りで出現しているというニシオジロビタキを探すが見つけられなかった。
14:27、レストラン「陽だまり亭」に到着。平日といいうこともあり空いていて料理は素朴な味だがとてもおいしかった。15:13、再び出発。「さて、園内は一通り観たけれど、ここからはどうしようか」と言うと連れ合いが「ベニマシコをもう1度探そう」ということになり、元来た東側の園路を観察ポイント戻ることにした。途中、池のカモ類を撮影したり、人を恐れない午前中とは別個体のカワセミを撮影したりしながらゆっくりと戻って行った。ベニマシコ・ポイントの草薮に到着。ベンチでペットボトルのお茶を飲みながらしばし待つがいっこうに現れない…どころか声もしない。スマホを見ると、いつのまにか16:00を過ぎていて日暮れ時となっていた。ここでタイム・リミット。
戻りしな、池越しにロッジ風の「鳥見亭」には明かりがともり夕刻の時間にまるで山間部の湖畔の宿のような雰囲気に観えた。「鳥はイマイチだったけど、いい場所だね」と連れ合い。「鳥見亭」の入り口に到着すると先ほどのボランティアの女性がちょうど出てきた。呼びとめて観察できた鳥の種類の報告と情報の御礼を言って駐車場まで戻った。
ここからは、本来た長~いルートを千葉まで戻ることになる。車に乗ると2人とも自然と溜息が出るのであった。
画像はトップがトラツグミ。下が向かって左から井頭公園風景2カット、人に慣れたカモ類、池の木の枝で休息するマガモ、カワセミ、ビンズイ、夕方の鳥見亭。
「山梨も行ったし、群馬も行った…今冬の小鳥類の取材地はどこにしようか」と迷っていた。いろいろと検討していて「そうだ栃木県の真岡市に日本野鳥の会栃木県支部が観察地としている井頭公園という場所がある、樹木も多いしカモなどの水鳥も入る池もあり変化に富んでいるから良いかもしれない」ということで井頭公園に決定した。
8:40分に連れ合いと2人、家を出た。関東と言っても栃木県、茨城県を超えて行かなければならない。途中、高速道やら圏央道をいくつか超えて行かなければならない。結構遠いのである。千葉を出る時には曇っていたが、途中、茨城に入ってからは晴れ間がのぞいてくる。筑波山がしばらく見えていて方向を少しづつ変える度に形を変える。単調な道が長く続いて真岡インターチェンジを出たのは10:50となっていた。ここから数分で井頭公園の駐車場に到着した。
入り口から池の近くまで下りて行き「鳥見亭」というロッジ風の施設に入館する。ここの二階は池が一望できる観察スペースになっていて野鳥観察用の望遠鏡も数台セットされていた。ここには野鳥の会栃木県支部の方がボランティア・ガイドをしているので、この時期の野鳥情報を聞いたほうが良いと事前情報で聞いていた。窓口に女性のガイドの方が1人いらしたのでいろいろと尋ねてみることにした。
最近の野鳥の会、栃木県支部主催の探鳥会では山野の小鳥、池の水鳥を含め、1日で50種以上の野鳥が記録されたということ、小鳥類は池の東側の林縁に多く出て現在、キクイタダキの小群やニシオジロビタキが出ていることや、ここの池の名物であるカモの仲間のミコアイサはまだ定着していないということ等々、詳しく話てくれた。しばらくここの2階から池のカモ類を中心に観察する。ヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、マガモ等、カモ類の他に近年、どこの水辺でも増えているオオバンや色彩の美しいカワセミなどが観られた。
「鳥見亭」を出発。林に沿った園路に入る。さっそく出迎えてくれたのはジョウビタキの♀、しばらく進んで林床にの美しいブルーのルリビタキの♂が1羽、ヤマガラ、コゲラ等の小鳥類が次々に登場する。園路をふさいで野鳥カメラマンの人たちがなにやら上方を動く小鳥を撮影をしている。双眼鏡でレンズを向ける方向を追うと針葉樹の葉先にキクイタダキがいた。頭頂の特徴まで連れ合いが観るとどうやら♀のようである。このあたりで池に目を移すと先ほど「鳥見亭」では観られなかったカモ類のコガモ、ハシビロガモが観られた。
先ほどガイドの方に池の北側にある釣り堀周辺にはベニマシコなども観察されていると聞いていたので、足を延ばすことにした。途中、林の中などを探すが小鳥類は少ない。釣り堀の入り口の手前に開けた草原に小鳥が立っている姿を発見。大きい。双眼鏡で観るとヒタキ科のトラツグミだった。割合、距離が近く、人をを恐れない個体だったにでカメラで楽に撮影することができた。釣り堀に入ると" キィーッ、キキキキキッ" という声と共に、いきなり目の前の横枝にカワセミが飛んで来てとまった。これも距離が近くこちらを恐れない。カメラでゆっくり撮影する。しばらくして池の水面に飛び込んだかと思ったら赤い金魚を捕えて林の奥へと飛んで行ってしまった。落ち着いた場所で獲物をさばくのだろう。
釣り堀の奥のハンノキやヨシ、セイタカアワダチソウが繁る場所でベニマシコやマヒワの出を待つが声すら聞こえなかった。「今年の冬は小鳥類はハズレかもね」連れ合いがポツリと呟いた。
ベニマシコをあきらめて元来たルートに戻りかけると14:00を過ぎていた。小腹も空いてきたので、ガイドの女性が薦めてくれた公園内の南側にあるレストラン「陽だまり亭」へと向かう。途中、林縁でカケスを1羽見かけた。左手の明るいアカマツ林の林床に3羽の小鳥が動くのが見えた。双眼鏡で観るとセキレイ科のビンズイだった。撮影しようとソロリ、ソロリと音をたてずに近づくと2羽が飛んで目の前の横枝にとまった。そのうちの1羽が羽繕いを始めたのでジックリと撮影させてもらった。さらに先ほどキクイタダキが出た場所辺りで再び5羽の小群が出現。この辺りで出現しているというニシオジロビタキを探すが見つけられなかった。
14:27、レストラン「陽だまり亭」に到着。平日といいうこともあり空いていて料理は素朴な味だがとてもおいしかった。15:13、再び出発。「さて、園内は一通り観たけれど、ここからはどうしようか」と言うと連れ合いが「ベニマシコをもう1度探そう」ということになり、元来た東側の園路を観察ポイント戻ることにした。途中、池のカモ類を撮影したり、人を恐れない午前中とは別個体のカワセミを撮影したりしながらゆっくりと戻って行った。ベニマシコ・ポイントの草薮に到着。ベンチでペットボトルのお茶を飲みながらしばし待つがいっこうに現れない…どころか声もしない。スマホを見ると、いつのまにか16:00を過ぎていて日暮れ時となっていた。ここでタイム・リミット。
戻りしな、池越しにロッジ風の「鳥見亭」には明かりがともり夕刻の時間にまるで山間部の湖畔の宿のような雰囲気に観えた。「鳥はイマイチだったけど、いい場所だね」と連れ合い。「鳥見亭」の入り口に到着すると先ほどのボランティアの女性がちょうど出てきた。呼びとめて観察できた鳥の種類の報告と情報の御礼を言って駐車場まで戻った。
ここからは、本来た長~いルートを千葉まで戻ることになる。車に乗ると2人とも自然と溜息が出るのであった。
画像はトップがトラツグミ。下が向かって左から井頭公園風景2カット、人に慣れたカモ類、池の木の枝で休息するマガモ、カワセミ、ビンズイ、夕方の鳥見亭。