宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

プログレス補給船がISSに損傷を与えたかも…

2013年05月15日 | 宇宙 space
先月の26日に、アンテナの1つが展開しないまま国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングを強行したプログレスM-19M補給船。
実はそのドッキングの際に、ISSに取り付けられている部品に損傷を与えた可能性があるんですねー

プログレスM-19Mは、ISSへの補給物質を搭載したロシアの無人補給船で、4月24日に打ち上げられました。

でも、その直後に“クルス”と呼ばれる装置のアンテナの1つが、展開しないという問題に見舞われます。
結局ロシア宇宙局は、アンテナが閉じたままドッキングを強行…

アンテナが閉じたままドッキングすると、ISS側の何らかの部品と干渉して、
損傷を与えたり、あるいはドッキングが妨げられるのではないか、っという懸念がNASAや欧州宇宙機関(ESA)から上がっていたんですがねー

プログレス補給船を製造しているRKKエネルギヤ社は、「危険性は低い」と判断しちゃいます。
まぁー ドッキングの際には、何かがぶつかったり、壊れたりするような音は、ISS内にいた宇宙飛行士は耳にしていないのですが…

でもNASAでは、欧州の無人補給船ATVがドッキングの際に使用する、レーザー反射鏡に接触した可能性があると見ているんですねー
なので、宇宙船や宇宙飛行士の船外活動で、状況を確認したいようです。

この反射鏡は、ATVとISSとの相対距離と角度を測るためのもので、
わずかでも損傷や表面に汚れがあったり、設置位置がずれたりするとダメなんですねー

今月14日には、現在ISSに滞在中のうち3名がソユーズTMA-07Mで地球に帰還する予定になっています。
なので、NASAではソユーズTMA-07MがISSから分離した後に、カメラを使い反射鏡の部分を撮影する案が上がっています。

一方でATV4号機の打ち上げが6月6日にせまっているんですねー
ATV4号機は、プログレスM-19Mと同じドッキング・ポートを使うので、万が一レーザー反射鏡が損傷しているのが見つかるとドッキングに失敗するかも…

ひょっとすると打ち上げは延期されるかもしれませんね。