天の川銀河の中心には、太陽の400万個分もの超巨大質量ブラックホールがあり、
その周辺の環境を探る観測や研究が進められています。
先ごろ科学観測を終えた欧州の天文衛星“ハーシェル”は、銀河面のチリにさえぎられることなく観測が行える赤外線天文衛星です。
この“ハーシェル”が、これまでに天の川銀河の中心にシアン化水素、水蒸気、一酸化炭素といったバラエティに富んだ分子の存在をとらえています。
こうした兆候から、ブラックホール周辺のガスの性質を知ることができるんですねー
スペイン宇宙生物学センターでは“ハーシェル”を用いて、天の川銀河の中心から数光年の範囲を詳細にとらえました。
すると、ガスの希薄な中心の空洞と、その周囲の濃い分子ガスの円盤を区別して見ることができたんですねー これは、遠赤外線観測では初めてのことです。
銀河とその中心部の様子
(イメージ図)
通常、星間ガスの温度はマイナス200度以下しかありません。
でも、中心部のガスは摂氏1000度以上もの高温になっていることが分かりました。
近くの大質量星の集まりから放射される紫外線だけでは、これほどの温度は説明できません。
なので、ガス雲同士の衝突、あるいは恒星や原始星からの流出物で生じた、強く磁化されたガスの衝撃が原因だと考えられています。
中心部のガスは、さらに内側に流れ込み、じきにブラックホールに吸い込まれるものと思われます。
そして、ブラックホールに落ち込む間際にガスは、超高温に加熱され高エネルギーのX線やガンマ線を放射することになります。
こうした放射は、まだ見ることができません。
でも、“ハーシェル”が観測したガスよりも、さらにブラックホールの近くに小さなガス雲があります。
この小さなガス雲が、今年中にもブラックホールに飲み込まれ、その放射がとらえられるしれないと注目されているんですねー
天の川銀河の中心はとても複雑な領域なんですが、今回の“ハーシェル”の観測が、
中心ブラックホール周囲の環境を探る重要なステップになるようです。
その周辺の環境を探る観測や研究が進められています。
先ごろ科学観測を終えた欧州の天文衛星“ハーシェル”は、銀河面のチリにさえぎられることなく観測が行える赤外線天文衛星です。
この“ハーシェル”が、これまでに天の川銀河の中心にシアン化水素、水蒸気、一酸化炭素といったバラエティに富んだ分子の存在をとらえています。
こうした兆候から、ブラックホール周辺のガスの性質を知ることができるんですねー
スペイン宇宙生物学センターでは“ハーシェル”を用いて、天の川銀河の中心から数光年の範囲を詳細にとらえました。
すると、ガスの希薄な中心の空洞と、その周囲の濃い分子ガスの円盤を区別して見ることができたんですねー これは、遠赤外線観測では初めてのことです。
銀河とその中心部の様子
(イメージ図)
通常、星間ガスの温度はマイナス200度以下しかありません。
でも、中心部のガスは摂氏1000度以上もの高温になっていることが分かりました。
近くの大質量星の集まりから放射される紫外線だけでは、これほどの温度は説明できません。
なので、ガス雲同士の衝突、あるいは恒星や原始星からの流出物で生じた、強く磁化されたガスの衝撃が原因だと考えられています。
中心部のガスは、さらに内側に流れ込み、じきにブラックホールに吸い込まれるものと思われます。
そして、ブラックホールに落ち込む間際にガスは、超高温に加熱され高エネルギーのX線やガンマ線を放射することになります。
こうした放射は、まだ見ることができません。
でも、“ハーシェル”が観測したガスよりも、さらにブラックホールの近くに小さなガス雲があります。
この小さなガス雲が、今年中にもブラックホールに飲み込まれ、その放射がとらえられるしれないと注目されているんですねー
天の川銀河の中心はとても複雑な領域なんですが、今回の“ハーシェル”の観測が、
中心ブラックホール周囲の環境を探る重要なステップになるようです。