火星探査機“メイブン” 打ち上げ準備を再開

アメリカ政府機関の一部閉鎖で、
打ち上げの大幅延期の危機に瀕していた火星探査機“メイブン”ですが、
来月の打ち上げに向けた準備が再開されました。

なんで再開されたのかというと、
“メイブン”は、火星探査車“キュリオシティ”や“オポチュニティ”との通信中継を担う予定で、
現在その役目をしている“マーズ・リコナサンス・オービター（2005年打ち上げ）”と“マーズ・オデッセイ（2001年打ち上げ）”の後継バックアップとして必要不可欠だと判断されたからです。

現在、計画に変更なくミッションの遂行が可能かどうかの確認も含めて、ケネディ宇宙センターでの準備が進められているそうですよ。

火星探査にもアメリカ政府機関封鎖の影響が…

10月1日から始まっているアメリカ政府機関一部閉鎖の影響が、NASAの惑星探査計画にも及んでいるようです。
現在、ほとんどの職員が自宅待機になっていて、11月に予定される火星探査機“メイブン”の打ち上げも延期になるかもしれないんですねー





太陽光パネルを広げた姿で
検査を受ける“メイブン”



機関閉鎖の影響は、NASAのウェブサイトが閲覧できない状態になるなど、
さまざまな影響が出ています。
そんな中とりわけ懸念されているのが、11月18日に予定されている火星探査機“メイブン”打ち上げの大幅延期です。

“メイブン”は、太古の火星では今よりも豊富だったとされる大気や水が、いつどのように失われたかなどについて調べるミッションです。

今回の事態により、NASA職員のほとんどが自宅待機となっていて、打ち上げに向けたケネディ宇宙センターでの準備作業も中断されているんですねー

探査機打ち上げのタイミングは、地球と目標天体の位置関係が大きなポイントになります。
今回、打ち上げ可能な期間は12月7日までがリミットで、それを逃すと次回は2016年まで待たなければなりません。

莫大な費用のかかる探査ミッションの延期は、数億ドル単位での損失をもたらす可能性もあり、ここまですべてが順調に進行していた計画にとって大きな痛手となるんですねー

このまま1週間以上閉鎖が続くと、かなり事態は深刻に…
最悪の場合には、12月7日より少し後に延ばすことも不可能ではないのですが、
その場合には火星軌道投入に必要な燃料の再計算も必要になるそうです。

一方、NASAの宇宙飛行士2人を含む6人が滞在中の国際宇宙ステーションや、
惑星探査など現在進行中のミッションについては、管制運用が続けられています。

でも、将来に向けた多くの計画が“メイブン”同様にストップしていて、科学・費用両面での損失が懸念されているんですねー