宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

やっと完成! 世界最高の解像度を誇る巨大望電波遠鏡

2013年10月08日 | 宇宙 space
9月末、南米チリのアルマ望遠鏡を構成する66台目のアンテナが、現地の欧州組み立てエリアからプロジェクト管轄エリアに移設されました。
これで日米欧が開発製造したアンテナは、すべてが引き渡し完了になったんですねー











欧州製としては25台目
全66台の最後に引き渡された
12メートル アンテナ






2002年から、南米チリのアタカマ砂漠に建設が始まったのが、
アタカマ大型ミリ波干渉計
(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array = ALMA:アルマ望遠鏡)です。

東アジア(日本・台湾)、北米(アメリカ・カナダ)、ヨーロッパの国際共同プロジェクトで、
アタカマ砂漠の標高約5000メートルの高原に、高精度パラボラアンテナを合計66台設置し、
それら全体をひとつの電波望遠鏡として観測可能な開口合成型電波望遠鏡として活用します。

9月30日に、建設が進むアルマ望遠鏡の山麓施設で、欧州製の12メートル アンテナが組立エリアから合同アルマ観測所に移設されました。

これはアルマ望遠鏡を構成する全66台のうち最後のアンテナで、
2009年1月に日本製の12メートル アンテナが最初に引き渡されてから、実に4年半越しでの引き渡し完了となるんですねー

この後アンテナは、合同アルマ観測所で受信機を搭載し性能確認試験が行われてから、標高5000メートルの山頂施設に運ばれます。

今年の5月には、日本の“アタカマ・コンパクト・アレイ(ACA)”が、すでに設置を完了しています。
それに北米と欧州それぞれが開発した12メートル アンテナ25台ずつが揃い、いよいよ世界最高の解像度を誇る巨大電波望遠鏡の性能をフルに発揮した観測が始まることになります。