恒星になれなかった星“褐色矮星”の天気図

褐色矮星の表面模様が、初めて詳しくとらえられました。

この模様の変化を観測することで、
太陽系外のガス惑星の大気について、新しい発見があるかもしれないんですねー

0.8時間ごとに見た褐色矮星“Luhman 16”の表面模様

昨年発見されたばかりの“Luhman 16”は、ほ座の方向わずか6光年先にある褐色矮星の連星です。
惑星と恒星の中間のようなサイズと性質を持つ天体が2つ、お互いを回り合っているんですねー

南米チリのパラナル天文台にある超大型望遠鏡（VLT）を使って、連星を成す2つのうち暗い方（B星）を赤外線で観測。
自転に伴って数時間ごとに見られる、明るさの変化や明暗の部分の動きを手掛かりに、その表面の模様が調べられました。

以前の観測から褐色矮星の表面は、まだら模様になっているらしいことは分かっていたのですが、今回の研究では詳しいマッピングが行われています。

“Luhman 16”で雲の模様が作られ、変化して消えていくまでを見ることができるようになり、
いずれは、この星の天気予報も可能になるかもしれません。

褐色矮星は、惑星よりは大きいが質量が軽すぎて普通の恒星になれなかった星で、その表面は太陽系外の巨大ガス惑星によく似ているとされているんですねー
なので、比較的観測しやすい褐色矮星から、巨大ガス惑星を知るヒントを得ようと考えられています。

褐色矮星での天気の変化をさらに詳しく調べることは、
褐色矮星や太陽系外の巨大ガス惑星の、全球的な大気循環を理解する手掛かりが得られる と期待されてるんですねー