太陽系を包み込む太陽圏“ヘリオスフィア”は、太陽から放出されるプラズマ粒子の流れ(太陽風)に満たされた、バブル状の構造をしています。
この太陽圏を、人口物として初めて出たのが、NASAの探査機“ボイジャー1号”なんですねー
“ボイジャー1号”が太陽圏の外で、星間空間の環境を直接観測する一方で、
地球を周回しながら、太陽圏辺境を全体的に観測しているのが衛星“IBEX”です。
“IBEX”は、太陽圏境界で起こる相互作用により、プラズマ粒子が高速中性原子に変わり、まっすぐ飛来してきたところを検出します。
もともとのプラズマ粒子の動きは、辺境の磁場に影響されるので、高速中性原子を観測すれば太陽圏外の磁場のようすが分かるんですねー
今回の研究では、“IBEX”の観測をもとに太陽圏外の磁場マップを、コンピュータシミュレーションで作成。
さらに、宇宙線が全方向から一様にやってくるとして、
宇宙線がその磁場に沿って迂回した結果、どのように観測されるかをシミュレーションしています。
すると、実際に観測される宇宙線の分布と一致していたんですねー
この一致により、“IBEX”の観測から得られた磁場マップの確実性が高まり、
これまで謎だった、「太陽圏の移動方向よりも、その反対側から多く飛来する」宇宙線の不均一な分布も、
太陽圏周辺の星間磁場によるものかもしれない… っというヒントが得られました。
一方で、新たな謎も出てきていいます。
それは、この研究で確かめられた星間磁場の方向が、“ボイジャー1号”の観測と食い違うというものです。
これについては、計測方法が全く違うので、どちらが間違いというものでもないようです。
ただ、この不一致が太陽圏周辺をさらに詳しく知るためのヒントになるようですよ。
ヘリオスフィアと星間磁場の模式図 |
“ボイジャー1号”が太陽圏の外で、星間空間の環境を直接観測する一方で、
地球を周回しながら、太陽圏辺境を全体的に観測しているのが衛星“IBEX”です。
“IBEX”は、太陽圏境界で起こる相互作用により、プラズマ粒子が高速中性原子に変わり、まっすぐ飛来してきたところを検出します。
もともとのプラズマ粒子の動きは、辺境の磁場に影響されるので、高速中性原子を観測すれば太陽圏外の磁場のようすが分かるんですねー
今回の研究では、“IBEX”の観測をもとに太陽圏外の磁場マップを、コンピュータシミュレーションで作成。
さらに、宇宙線が全方向から一様にやってくるとして、
宇宙線がその磁場に沿って迂回した結果、どのように観測されるかをシミュレーションしています。
すると、実際に観測される宇宙線の分布と一致していたんですねー
“IBEX”による高速中性原子の観測データから予測される宇宙線分布(右)と、実際に観測される宇宙線分布(左)。 |
この一致により、“IBEX”の観測から得られた磁場マップの確実性が高まり、
これまで謎だった、「太陽圏の移動方向よりも、その反対側から多く飛来する」宇宙線の不均一な分布も、
太陽圏周辺の星間磁場によるものかもしれない… っというヒントが得られました。
一方で、新たな謎も出てきていいます。
それは、この研究で確かめられた星間磁場の方向が、“ボイジャー1号”の観測と食い違うというものです。
これについては、計測方法が全く違うので、どちらが間違いというものでもないようです。
ただ、この不一致が太陽圏周辺をさらに詳しく知るためのヒントになるようですよ。