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ロシア最新鋭の大型ロケット打ち上げ成功! “アンガラA5”

2015年01月06日 | 宇宙 space
ロシアが新型のアンガラA5ロケット1号機“アンガラA5-1LM”の打ち上げに成功しました。

アンガラロケットが」打ち上げられたのは今回が2回目。
ただ、大型ロケット構成で、かつ衛星を軌道まで運んだのは今回が初めてになるんですねー

今回の成功によりロシアは、
新型ロケット運用実現に向けての大きな一歩を踏み出したことになります。


アンガラはフルーニチェフ社が開発したロケットで、第1段の装着本数や上段を変えることで、多種多様な衛星の打ち上げに対応できるようになっています。

いずれは、現在使用されているロコットやプロトン、ゼニートといったロケットの後継機になる予定なんですねー

最小構成のアンガラ1.2は、2014年の7月9日に初飛行に成功しているのですが、
軌道には乗らないサブオービタル飛行でした。

なのでアンガラが軌道速度を出して、
本当の意味で宇宙ロケットとして飛行するのは今回が初めてになります。

今回打ち上げられたアンガラA5は、アンガラロケット ファミリーの中でも重量級の機体。
現在運用されているプロトンMロケットと、ほぼ同じ打ち上げ能力を持っていて、
いずれは代替する予定になっています。

プロトンMは近年打ち上げ失敗が増えていて、毒性のある推進剤を使っていることや、
カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地以外からの打ち上げができないので、
ロシアでは早ければ2020年にも、プロトンMからアンガラA5への代替を予定しています。

アンガラA5は、その強大な打ち上げ能力を実現するため、
アンガラ1.2の第l段(URM-1)を囲むように、URM-1をさらに4基装備していて、
見るからに力強い恰好をしています。

この4基のURM-1を第1段、そしてアンガラ1.2では第1段と呼ばれていた中央部を第2段とし、
その上に第3段のURM-2が載り、さらにその上にブリーズM、もしくはKVTKと呼ばれる上段が搭載されます。

打ち上げ能力は、地球低軌道であれば24,500キロ、近地点高度5,500キロ、
軌道傾斜角25度の静止トランスファー軌道であれば、ブリーズM使用時は5,400キロ、
KTKでは7,500キロを投入。

また、静止軌道への直接投入であれば、
ブリーズMで3,000キロ、KTKでは4,600キロという能力をもっていて、
さらに有人宇宙船打ち上げ用に改修が施されたアンガラA5Pの開発も行われているようです。
アンガラシリーズの構成。
もっとも打ち上げ能力が小さい“1.2”、次に大きい“A3”、
次に大きいのが今回打ち上げられた“A5”で最強型は“A7”になる。