アメリカ南部の奴隷制度を、実話を元に描いた『それでも夜は明ける』、いい作品でした。
音楽家で自由黒人だったソロモンは、拉致されて南部で12年間奴隷として生きることになりましたが、もともと幸せな家庭生活を営んでいたソロモンと共に、観客は理不尽で残酷な奴隷制度を体験することになります。
その辛い状況下でも、希望と尊厳を捨てずに生き抜き、家族の元へ生還したソロモンの姿にも胸を打たれますが、奴隷として人間扱いされずに死に絶えた人々がどれほどいたことか-。
歴史を直視する機会を与えてくれる価値ある一作です。