多摩美術大学芸術学科の「映像理論」の講義、金子遊先生にお招き頂き、ルネ・クレール監督の『眠るパリ』(1924年)を活弁でご覧頂きました。
今回ご用意頂いた映像素材はフランス語の字幕版。
これまでマツダ映画社所有のアメリカで上映された英語字幕版で活弁していたのですが、
字幕の内容、挿入箇所だけでなく、編集やシーンの映像がいくつも違って、驚きました。
アメリカでフィルムを購入した際、分かりやすく人物に名前をつけ、字幕説明も詳しくし、
ちょっともたつくところはカットして、シーンを少し入れ替えたり、フラッシュバックを入れたり工夫して…
と、かなり手が加えられていたのでした。
もちろん、活弁台本もがらりと変わります。
この違いが、フランスとアメリカの特徴をよく表していて、またサイレント映画時代の興行をよく物語っていて、とても面白い検証の機会となりました
学生たち、面白がってくれていたらいいですが