
法隆寺(奈良県斑鳩町)に残る飛鳥時代の国宝「玉虫厨
(ず)子(し)」を当初の姿によみがえらせた「復刻版」と新
たな「平成型」の2点が、昨年亡くなった岐阜県高山市の
実業家の遺志によって完成し、1日、復刻版が同寺に奉
納された。20日~6月末に開かれる秘宝展で展示す
る。
玉虫厨子は仏像などを安置する仏具。いずれも実物と同
じヒノキ製で、高さ約2・31メートル、幅約1・36メートル、奥行き約1・19メートルのほぼ原寸大。
復刻版の台座部分には漆絵の仏画が描かれ、透かし彫り金具下にタマムシの羽約6600枚が敷かれている。平成型は高蒔絵(まきえ)の技法などを施した芸術品で、タマムシの羽約3万6000枚を使った。
高山市の故中田金太さんが同寺を訪れた際に実物を見て、約1300年前の輝きを再現して現在の匠の技を伝えようと決心し、各地の匠が協力。設計と木工は高山市、塗り・蒔絵は石川県輪島市、金具は京都市の職人らが担当し、平成16年から3年かけて2点を完成させた。中田さんは完成前の昨年6月、76歳で死去した。

タマムシ科には日本にも多くの種類があるが、日本人が一般的に思い浮かべるのは、標準和名タマムシ(ヤマトタマムシ[1]、学名 Chrysochroa fulgidissima (Schonherr, 1817))だろう。細長い米型の甲虫で、全体に緑色の金属光沢があり、背中に虹のような赤と緑の縦じまが入る、とても美しい昆虫として好まれる。一説には、天敵である鳥の目を、日光を反射させることで目をくらませるためともいわれている。エノキやケヤキなどの広葉樹の上を昼に飛び、幼虫は枯れ木の材に潜り込み、それを餌として生活する。槇などの高所の新しい切り口に集まる。衰弱したナツメの幹の節目に産卵する。この種類の鞘翅は、死んでも色が変わらないので、法隆寺宝物「玉虫厨子」の装飾として使われている。
蛇足だが、どのようにも解釈ができ、はっきりとしないものの例えを玉虫色という。
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