子は親の歩いた道をたどる
『万葉集』に、中国の原穀(げんこく)という人の孝心をたたえた話があります。原穀に車を作らせた父は、老いた祖父を山へ捨てさせました。車を持ち帰った原穀を、父は「なぜそんな縁起の悪い車を持ち帰ったのか」と叱りました。原穀は、「今度お父さんを山へ捨てるときに、新しい車を作る手間を省くためです。どうして親を捨てるような悲しいことを繰り返さなければならないのですか」と涙で父をいさめました。父は反省し、祖父を連れ戻して、それからは孝養を尽くしたということです。
子は親の歩いた道をたどる、親は子を後ろ姿で教育するといわれます。身をもって親孝行の手本を示すことで、子は親を敬うことを知り、愛することを知るのです。
両親はもうおりませんけれども、まだ親孝行は出来ます。あの世の親・御先祖さまに安心をしていただけるような日常生活をおくることが大事なのです、それも子がしっかりとみていることなのです。と私は考えるのです。