走行4日目となった今日も、朝から雨、走る意欲を削ぐ天候だが、予定通り出発
地のアクレイアに向かう。前方に青空が見え、期待を高まらせるが、雨脚はいっ
こうに弱まる気配が無い。
出発地のアクレイアに到着、なんとか雨はポツリ程度、ウインドブレーカーのみ
で出発することにした。自転車ガイドのデビットは海に向かって右に行けばサイ
クリングロードだと教えてくれるが、左側にある世界遺産のアクレイアのバジリ
カを通り過ぎる手は無い。CR沿いには遺跡の発掘現場がそこかしこにあり、写真
を撮りたい方も居られるが、まずバジリカへと、先を急いでもらう。
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で、バジリカはすごかった。キリスト教以前に建てられローマ神殿の床の上に、
これも神殿の柱を利用したと思われる柱が林立し、その上にキリスト教の公会
堂が建設されている。
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サイクリングロードは表面が砂地の軽舗装で、我々が今回レンタルしたクロスバ
イクには良いものの、ロードにはきついコンディション、また町中の歩道上の自
転車レーンも段差がきついのでスピードは出ない。
しばらく走ると、CRが途切れ、国道に出る。この頃から雨が激しくなり、一同
雨具着用。幹線道路はつまらないので脇道に逸れて川沿いを走る。
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もう海に近く、地下水位も高いと思われるが、周りは小麦畑とブドウ畑が一面
に広がっており、先には森もある。
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先ほど我々の頭上にあった青空を後ろに残し、再度幹線道路に戻って、軽い
雨の中を走る。
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ようやく雨が止んだので、全員が休めそうな広い場所を探し、今日はハムチー
ズサンドのピクニックランチ。目の前にはブドウ畑とタンポポが広がる。
昼食後、前方に見える青空を目指して走り出すと、段々青空が広がってきて、
サイクリング日和になってきた。
まだ小さな葉が出たばかりのすずかけ新緑の並木道を行く一行にも笑顔が広がっ
てくる。
そして、ようやく着きました、アドリア海へ。青空の下の地中海/アドリア
海だ。
ここカオルレはヴェネチアの防衛を目的に建設され、漁業を中心に発展した
町らしい。1000年くらい前建てられた外敵見張り塔の前で、全員記念写真。
砂地に建てられた塔はピサの斜塔ほどではないが、僅か傾いている。
日本人にはほとんど知られていない町ではあるが、一大避暑地となっており、
海岸にはパラソル用の足が数千並んでいる様は壮観。
そんな陽光のもと、海風を感じながら走れる幸せ。自転車最高。
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天気も良いので、海岸で長澤さんがペレットを拾う間に、カオルレの町を自
転車で散歩。まだ賑わいの始まる前の避暑地は、コンサート前の静けさとざ
わめきの交錯した時間のようで、なにかウキウキした雰囲気を感じさせる。
海岸沿いはまた明後日走るので、本日はここでマッタリして、後は、バスで
ヴェネチアに移動。
Wadachiで作った詳細地図と写真集はまたその内に。
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