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10年前の旧ユーゴスラビア自転車旅行記、走りつかれた夕食後、しかも
不安定なネット環境下で毎日記事UPしたので、手抜きの暫定版のままであった。
コロナで旅行もままならぬ10年後の2021年に、キチンと書き直してみた。
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2011-6/12 Day11 :モスタルからリブノへ
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朝目覚めてホテルの外を観光しようとするも、治安が悪いとかで、ホテル入口には鍵がかかっていて外に出られない。しばらくしてからようやく朝食前の短い観光。
ボスニア戦争で屋根や床が焼け落ちて、石の外壁のみが残った建物。15年前は立派なビルだったと思われる。

屋根は無いが、3階の床を屋根?にして、1階のみリノベして、観光客向けのバーになっている家。
表面だけ、それも1階のみのリノベと入口の鉄格子、そして2階、3階の弾痕が対照的だ。

そんな戦乱の跡が濃厚な町にも日本の援助のバスが走っている。

朝日を受けるモスタルの橋を背景に、記念写真。

今日は距離も長く、高原地帯を走るので、交通量の多いモスタル周辺は車載で抜け、山の上に向かう。モスタルの交通整理の警官はさっそうとMTBを乗りこなしている。

盆地にあるモスタルを遠目に、標高を上げていく。

午前10時、モスタルから45km、標高680mのブラニツ峠から今日のサイクリングはスタート。
(文末のコース地図、どういう訳か、高度が1000mほど高い)

自転車が早く降りたので、走り出すのが待ちきれない私。

峠からの下りを快調に飛ばし、最初の町、Posusjeへ。

小さいけれど、戦争の跡など感じさせない静かな町だ。

ゆるゆるとした起伏の中、緑の風を感じながら走る。

大きな谷の東側の山裾を走っているので、眼下に谷とその向こうの山脈を見ながら走ることになる。

その内に山が迫り、上り下りが出てきた。

岩山の横に7%の登りのサイン。

登りつかれ、時間も12:30になったので、標高915mの草原でお昼ご飯。

辺りには野草が咲き乱れている。

さあ、お腹も膨れ、これからは向こうの次の平原に向けて下りのはずだ。

なだらかな下り、周りに広がる緑の平原、空は青空。

Donji Brisnikの村を通り抜けようとすると、良い香りが漂ってくる。羊の丸焼きBBQだ。あぁ、お昼ご飯はここでするべきだった。隣では焼き上がった羊を大きな包丁で切り分けて売っている。

ちょっと試食させてくれた、お兄ちゃん。

牧場が広がる平原を走り抜けていく。


トミスヴグラードで西に方向を変え、

再び次の峠に向けての登攀が始まる。

ハマナスに似た美しい花が咲いている。

チョット高度が上がり、平原が下に見える。

峠を越せば、見えてきました、ブシュコ湖。左岸にこれから下って行く楽しそうな道が見える。

湖を渡る風が心地よい。

上り下りしながら、70km走り、疲れ果ててきた。今日の最後の登り。丘をゆるゆると登ってゆく。

さぁ、ここからはほどんど漕がなくてよいはず。リブノに向けて、ダウンヒル開始。

ルンルンルン

夕日を浴びて、今日の宿泊地はもうすぐそこ。

山麓の町、リブノへ。

今日の走行距離は84km。泊まったパークホテルの脇を清流が流れている。ホテルの受付に聞くと、この流れを辿ると、山腹から多量の水が湧きだしている洞窟に至るとのこと。

散歩がてら山のほうまで遡ってみましょう。

そろそろ暗くなってくる頃、山腹に開いた洞穴から、大量の水が湧きだしている地点に到着。

走ったのは84km、添付地図の高度表示は1000mほど差し引いて見てほしい。
